OCTATRACK Tips14「OCTATRACKでのミキシング」

一度手放したOCTAを1年ぶりに買い直した一番の理由がここで紹介するミキサー用途です。
OCTAには4つの入力端子と8つのトラックがありますが、
これを駆使すると超絶有能モバイルミキサーになります。
5段6段のゲイン/レベル調整、ノイズゲート、設定次第でバスとマスターにEQやコンプも入れられるから、
考えようによってはDAWでのミックスダウンに近い事が出来ます。
マシンライブ用途のミキサーとしては至れり尽くせりの機能満載マシンだったりするんです。

◯インプット

・ステレオx2でもモノラルx4でもイケるよ


THRUマシンのPLAYBACKページでAB/CDそれぞれのルーティングを設定できます。
トラックを4つ使ってABCD全部バラバラでも良いし、
ステレオとモノx2でもOK。

・エフェクトかけなくていいならトラック消費しなくていいよ



MIXERページに[DIR]と書かれている所がありますが、
ここでダイレクトにマスターに出力する音量を設定できます。
THRUマシンを使わなくても良いので、
外部音源で音量や音質を調整する必要がなければここから出してしまうのもアリ。

・ノイズゲートもあるよ



PROJECT→INPUTと選ぶとAB/CDそれぞれのノイズゲートを設定できます。
安いアナログシンセや古いマシンを使う時には助かりますよね。
あんまり強くかけると音に訛りがでちゃうので、
DAWに繋いだスペアナと自分の耳で適切な数値を決めましょう。

◯ゲイン/レベル調整ポイント

OCTAのゲイン/レベル調整ポイントは最大で7箇所まで設定できます。

・MIXERページのインプットゲイン



普段あまり意識しない所だけどここからゲイン調整してやります。

・トラックレベル



一番分かり易いポイントだけど、
ここはプレイ中でも微調整し易いようにデフォルトを100くらいに留めておいた方がよいです。

・THRUマシンのボリューム

MIXERページのゲインで稼げない場合に使っています。

・AMPページのボリューム



外部/内部音源に関わらず使える上に間違って触る事も少ないのでここも結構使えます。

・コンプレッサーのゲイン



それでも音量が足りない場合が稀にあるんですが、
その時はFX1かFX2にコンプを割り当ててゲインで稼ぎます。

・マスターレベル/マスターコンプ



OCTAをミキサーで使う場合はトラック8のマスター化をすると良いでしょう。
その場合はここで最終段の調整ができます。

◯ミキサー用途に有効なエフェクト

・イコライザー



イコライザーは通常の物とDJイコライザーとがありますが、
DJEQは主にブーストよりもカットを目的としたEQです。
こっちは性質的にシーンに割り当ててクロスフェーダーで操作する目的でしょう。
音質の調整という意味では普通のEQを使った方が良いですね。

・コンプレッサー



DAWのグラフィカルなコンプと違って耳で判断しなくちゃいけないので厄介ですが、
ほぼ全てのトラックに挿しています。
キックを前にだしてハットを後ろに引っ込める、なんてテクニックも可能。
自分も正直なところ苦手なエフェクトですが頑張ってマスターしましょう。

・スパチュライザー



DAWで言うところのステレオイメージャーやエンハンサーの効果があります。
モノラルをステレオっぽく拡げる事が出来るので金物ドラムや声ネタの調整で威力を発揮します。

◯出音を測定してみよう

よほど耳の肥えた人でない限りOCTA本体だけで音質の微調整をするのは難しいと思います。
自宅のスピーカーではアテにならない場合も多いですしね。
そこでOCTAのアウトプットからインターフェイスを介してDAWに入力し、
それを測定系プラグインで測ってみましょう。

・DAW


プラグインの使えるDAWなら何でも良いんですが、
StudioOneやCUBASEだと測定系プラグインが標準で豊富なようです。

・スペクトラムアナライザ



これもDAW標準のEQなどについているケースが多いですが、
単体のアナライザーなどもリリースされています。

・VUメーター


 

ハードウェア(?)として売っているのが一般的ですが、
ガチのミキシングではないのでプラグインで十分かと。
ちなみにこのメーターはフリーでWin/Mac対応。
凄く見やすいからお勧めです!
http://www.tb-software.com/TBProAudio/mvmeter2.html

・ラウドネスメーター



こちらは音量というか音圧ですね。
お手本にしたい既存曲の音圧をあらかじめ覚えておき、それを基準に調整します。

・フェイズメーター



ステレオ音源の音の拡がり具合を測定するものです。
スパチュライザーの効果を確認するのに必要。
もちろんパンで左右どちらかに振ったトラックの確認もコレで出来ます。

◯実例1:各機材のノイズチェック

先日のライブでは前のDJがかけている既存曲に対してロングミックスをしたんですが、
その時こちらのセットの音の悪さが露呈してテンション下がっちゃいました。
それで帰宅後にライブセットと全く同じ繋ぎ方でオーディオI/Fに接続し、
DAWのスペアナを立ち上げて測ってみる事にしました。

・マスターフィルター

最終段にVERMONAのDJ用フィルターをつないでいましたが、
薄々気付いていたけどコイツがかなりのノイズ源である事が発覚。
全体の音に悪影響を及ぼしてしまうので辞める事にしました。

・x0xb0x

自作のアナログ機材だからある程度は仕方ないとして、
時間が経つと共にノイズが大きくなる謎の現象がありました。
色々といじってみたところ内蔵のディレイが悪さをしてる事がわかり、
OFFにしてみたら問題ない

・analogRTYM

メインアウトは大した事ないんですが、パラアウトからのノイズが大きい。
しかしキックの分離が悪くなるのでパラ出しは譲れない。
って事でここはOCTA側のノイズゲートで対応する事にしました。

こんな風にOCTAの接続やミュートを利用すれば、どの機材がノイズ源になっているか簡単にわかります。

◯実例2:analogRYTMでのセッティング

RYTMからOCTAへの入力は二つとして
「BD/BTアウト」と「Main Left」からOCTAのINPUT A/Bに入れています。

・RYTMのセッティング

BTトラックにはベースタムの代わりにスネアがでるようにしてます。
RYTMのメインアウトは音の分離があんまり良くない(Mark1)ので、
単純にL/Rで出すのではなく「キックとスネア」と「その他」に分けるようにしてます。

自分の場合「その他」にあたる楽器はハットやクラップなど低域の要らない物がほとんどなんで、
RYTM側のハイパスフィルターでバッサリカットしちゃってます。

・OCTAのセッティング

キックとスネアをトラック1に、その他ドラムをトラック2にアサインします。
どちらもFX1にはコンプレッサーを割り当てて音量/音質の微調整をし、
トラック1にはリバーブ、トラック2にはスパチュライザーを入れています。

こうする事でキックとスネアが中心から前に出るようになり他のドラムは左右に広がるようになります。
DAWでのミックスダウンに比べれば出来る事は限られますが、
何もしないよりは遥かに良い音質になる筈です。
両方お持ちの方は是非試して下さい。

◯音圧上げはサンプル段階から

RYTMやOCTAでサンプルを使う場合はインストール前に音圧を確認しましょう。
というのも、流通しているサンプル音源はDAWでのミキシングを前提としているので
あらかじめ音圧を低く抑えているものも珍しくありません。
自分のケースでは「素のサンプルの音圧」より「RYTM/OCTAを通してPCに取り込んだ音圧」が
だいぶ下がっている事が確認出来ました。

なのでRYTMに取り込む前にリミッターやらマキシマイザーで音圧をガン上げしちゃいます。
このRMS値はご自身の耳で丁度いい所になるようにトライ&エラーを繰り返す必要があります。

◯まとめ

DAWでのミックスダウンを経験している人なら、こんな機能を備えているOCTAの凄さが実感できる筈です。
現場でもこのお陰でかなーり荷物を減らすことができますよ。

OCTATRACK Tips13「OCTA x BEATSTEP」

OCTATRACKを使っていると
「ミュートはFunction押しながらトラックキーおして、、」とか、
「キューはCue押しながらトラックキー押して、、」とか、
「キーボード出すにはクロマチックモードにして、、」とか、
まぁ色々と面倒くさいですよね!

そこで便利なのがMIDIコントローラーを使って専用スイッチを設定する訳ですが、
最近のMIDIコンはUSB端子しかついていないモノが多くOCTAには対応しません。
過去記事ではMIDIインターフェイスを用いてUSBのMIDIコンをつけたり、
OCTA専用に開発されたフェーダー型MIDIコンを買ってみたりしましたが、

もっと身近にデキる奴が居たんです。

それがARTURIA BEATSTEP。今の今まで忘れてました!


大きいPROバージョンの方はシーケンサーとしてモジュラーシンセユーザーを中心に売れていますが、
この無印Verもシーケンサー兼MIDIコンとして開発されています。
OUTだけだけどMIDI-DIN端子がついているってのがミソなんですよ!

コイツをステップシーケンサーとして考えた場合、
DIN端子がOUTしか無い為にMIDIスレーブになれず、BPM表示も無いから使い物にならねぇわな!
なーんて思って記憶から消えていたんですが、MIDIコン用途だったらオッケーじゃん!

更にはUSB-MIDIとDIN-MIDIを変換するコンバータで格安の物を購入していまして、
ソレを使えばシーケンサーとしても十分使えるのを確認しました。
もちろん他のELEKTRON製品にも応用できますよ。

◯MIDIコントローラーとしての利用

現行製品でCCの設定が出来て尚且つDIN端子がついているのは
(普通に楽器屋で売ってるのは)BEATSTEPシリーズのみだと思います。

・OCTAの設定


MIDI CHANNELセットアップページを開き「AUTO Ch」を設定します。
シンセに送るチャンネルとは別の番号が良いので、ここでは11番に。

パソコンとBEATSTEPを繋いだ状態で編集ソフト「MIDI Control Center」を立ち上げ、
左上のSYNCボタンを押して現在の設定を読み込みます。



[Project]タブ
・GlobalChannelとSequencerChannelをOCTAのAUTO chと同じ番号にします。

[ControllerMap]タブ

OCTAのマニュアル付録にあるMIDI CC割当表を見ながらマッピングします。
機能によってMIDIチャンネルを指定する必要がある物と無い物とがあります。
表の左側の「DEC」の値がCCナンバーです。

例1:MIDIトラック1のミュートON/OFFをパッド1に割り当てる

パッド1を選んで、

Mode:[Switched Control]
Option:[Toggle]
Channel:[Global]
CC Number:[112]

MIDIトラック2〜8に関してはCCナンバーを113〜119に設定します。

例2:トラックボリュームをノブ1-8に割り当てる

トラック1の場合ノブ1を選んで、

Mode:[Control]
Option:[Absolute]
Channel:[1]
CC Number:[7]

トラック2-8はChannnelを2-8に設定します。
LFOやFXのツマミも同じ要領で割り当てる事が出来ます。

◯シーケンサーとしての利用



ここではMIDIキーボードの代わりにシーケンサーを繋ぎ、
フレーズをOCTAに流し込む方法を紹介します。

必要なもの

・USB-DIN MIDIコンバータ

 

日本で普通に入手できるのはKENTONの「USB MIDI HOST」
ちょっとお高いけど持ってると重宝します。




今回自分が購入したのはイギリスの電子工作系ショップで売られていたコンバータ。
船賃込みで5000円くらいで入手できました。1週間で届いたよ。



http://www.hobbytronics.co.uk/usb-midi-converter

・MIDIスプリッタ

OCTAのMIIDIアウトをBEATSTEPとシンセサイザー両方に送る必要があるので、
スプリッタを介して繋ぎます。MIDI THRU端子でどうにかならんかと試したけどダメでした。

OneControlのMIDI JB/SPLITTERがお気に入り。電源要らず。
https://www.onecontrol.co.jp/products/minimal-series-pedal-board-midi-jb-splitter/

繋いだらOCTAのMIDI CHANNELメニューを呼び出し、
AUTO Chの番号とBEATSTEPのSEQ Chの番号を合わせます。
こうする事で選択したトラックをBEATSTEPで鳴らす事が出来ます。

後はBEATSTEPの「EXP SYNC」ボタンをONにした状態で
OCTAのライブレコーディングを始めれば、シーケンスフレーズをそのままレコーディング出来ます。
もちろんレコーディングせずともライブ中に選んだ音色だけをリアルタイムでシーケンス演奏、なんて事も可能です。

◯応用編・MIDIファイルをOCTAに読ませる方法



DAWで作ったフレーズや市販のMIDIファイルをOCTAにレコーディングしたい時ってありますよね。
この場合はDAWとOCTAをインターフェイスで繋いで直にレコーディングするしか手がありません。

ここで条件がありまして「MIDIスレーブになれるDAWでないとダメ」って事です。
Ableton Live、BITWIGならOK。他はMASCHINEもイケると思います。あと知らん。

これは何故かと言うと、
ELEKTRON製品のリアルタイムレコーディングの方法が
「REC押しながらPLAY」という同時押しだからなんですよ。
他社製品、例えばエレクトライブなんかは
「RECを押して録音待機状態にし、PLAYで録音スタート」という形の物が多いので、
普通にDAWをマスターにしてMIDIファイルを流せば良いんですが、
ELEKTRONだと「録音待機」という概念が無いからそうはいきません。

なので、
OCTAをマスターにしてトランスポーズ信号とクロック信号を送りつつ、
DAWからノートを受け取る、という方法をとる必要があります。

◯まとめ



もちろんPROでも同じ事が可能ですが、あれデカ過ぎだからね〜。
BEATSTEPは1万円チョイとお値段お手頃で買いやすいから一つ持ってると良いですよ。
あとOCTAに限らず他のELEKTRON製品にも使えますし、
MIDI CCを受けられる機材なら大抵の物にも流用できます。



OCTATRACK Tips12「コントロールハブ&マスタールーパー」

実は年明けの1/5にライブを控えてまして、その為の仕込みと練習に精を出さなくてはいけないんですよ。
渋谷Dimentionで19-23時のパーリーだよみんな来てねー。お菓子も女の子もいっぱいだよー。



自分の主宰する「マシンライブ・ワークショップ」では
レギュラー陣の面々で「アウェイでやろうキャンペーン」を開催中でして、
ぶっちゃけオレ下手糞だけどライブさせて貰う所を探してます。
今回は同じレギュラーのカーチ(インダストリアル・アシッド)と参加で、
アシッドから離れてシカゴ〜テックハウスを出来たらな、と思ってます。

ついでにこのブログでOCTAを中核に据えたライブ向けの構成紹介しますね。

◯機材構成



・音源の構成

ドラム/FX:AnalogRYTM
ベース/上モノ:Waldorf Blofeld
ループサンプル:OCTATRACK
フィルター:VERMONA ACTION FILTER


OCTAに仕込むループサンプルは「声ネタ」と「パーカッション」。
今まではワンショットサンプルをRYTMに仕込んでいましたが、
この声ネタとパーカッションに限っては既存のループを使ったほうが遥かにイイんです。
声ネタの方はOCTA上でトリガーを乱れ打ちする事で往年のシカゴハウス的な馬鹿っぽいチョップが簡単に出来ますし、
パーカッションは人力が基本ですからカチっとしたシーケンスでは上手く再現出来ません。

OCTAと相性がいいのはマルチ出力対応のシンセ。1台で色んな音を一緒に出せる奴の事ですね。
現在はMONOMACHINEとBlofeldを持っていますが、
MONOMACHINEはアクが強すぎて使いづらいのでまた今度。
陰は薄いけど馴染みやすいblofeldを採用します。

マスターにフィルターをかますのはOCTAのScene機能でも出来るんですが、
こちらはルーパー用途に使うので今回は無し。
それにココはリアルなツマミで操作した方がアガります。

・MIDI信号の経路

OCTAをマスターにしてRYTMのINに繋ぎます。
RYTMではクロックとトランスポート信号だけを受けるように設定し、
MIDI THRUを通してBlofeldにノート信号を送るようにします。

MIDIマシンから送るノート信号は、OCTAの1-8Chに対応するようにBlofeldを設定。
1-4をベース、5-8を上モノに。

・オーディオ信号の経路

OCTAのInputABにRYTM、CDにBlofeldを繋ぐんですが、
単純にLR出力を繋ぐのでは芸がないので
全てモノラルとして扱いOCTA側でセンターに寄せるようにします。

◯OCTATRACKの設定

トラック1.RYTMの「BD/BT」出力からInputAに

RYTM(Mk1)のパラアウトはステレオ出力で左右別の音が出る仕様です。
「BD/BT」は片側がキック、もう一方がベースタムの出力ですが、
これをケーブルでまとめてモノラルにしてしまいます。


片側がTRS、もう片側がTSのプラグになっているケーブルです。


OCTA側ではトラック1をTHRUマシンにして「INAB」をAに設定。
キックですからエフェクトは「イコライザー」と「コンプレッサー」に設定します。

トラック2.RYTMのMAIN LorRからInputBに


メイン出力はモノラルなので、普通のケーブルで繋ぎます。
OCTA側ではトラック2をTHRUマシンにして「INAB」をBに設定。
ドラムのステレオ感を出す為にエフェクト1に「スパチュライザー」を設定します。
ステレオイメージャーみたいなもんだろね。エフェクト2は「ダークリバーブ」。

※AnalogRYTMのキック強化

「なんでそんな事すんの?」と訝しげに思う方も居ると思いますが、
RYTMmk1は通常のメイン出力では音の分離があんまり良くないようで、
キックが埋もれてしまうんですよ。音作りの時点で音圧上げたりしても限界アリ。
そんなんで通常のミキサーに繋ぐ時もキックだけパラアウトにして独立させてます。
これで簡単に埋もれないキックになりますよ。
mk1の場合はベースタムも一緒に出ちゃうけど細かい事は気にしない!

トラック3.BlofeldのMAIN LからInputCに


主にベースを鳴らします。
Blofeld側のPANを左に寄せておいて、OCTA側のトラック3をTHRUマシンにして「INCD」をCに設定。
エフェクトは「フィルター」と「ダークリバーブ」。

トラック4.BlofeldのMAIN RからInputDに


こちらは上モノですね。パッドとかアルペジオとか。
Blofeld側のPANを右に寄せておいて、OCTA側のトラック4をTHRUマシンにして「INCD」をDに設定。
エフェクトは「スパチュライザー」と「ディレイ」。

トラック5/6.ループサンプル

トラック5と6をSTATICマシンに設定し、
5を声ネタ、6をパーカッションにします。
トラックの用途をパートごとに限定してしまった方が混乱せずに済みますよ。

声ネタには「フランジャー」と「ディレイ」、
パーカッションには「ローファイコレクション」と「スプリングリバーブ」。

トラック7.ルーパー


このトラックにはPickUpマシンを設定し、
メイン出力から出る音をサンプリング出来るようにしています。
詳細は後で説明します。

トラック8.マスター

トラック8はマスターアウトにして、コンプレッサーとリバーブで最終的な音質補正を行います。
シンセの音とループの音が馴染むようにコンプとリバーブを薄くかけます。

※マスタールーパー

パターンチェンジの際に曲調がガラっと変わってしまうのを防ぐ為に行います。
PickUpマシンの録音ソースを「MAIN」にし、
クロスフェーダーのSceneA(左側)ではT1-T6を、SceneB(右側)でT7(PickUp)だけが鳴るようにします。

例えばRYTMのリズムを鳴らしている時にPickUpマシンで1パターン・64ステップ分を録音、
クロスフェーダーを右に寄せて録音したサンプルだけが鳴るようにし、
その間にRYTMのパターンチェンジを行います。
パターンチェンジが終わったらクロスフェーダーをゆっくり左に寄せていけば、
DJのロングミックスと同じようにフェードイン/アウトを使ったスムーズなパターンチェンジが可能なんですよ。
もちろんBlofeldの音色変更やT5/T6のループサンプル交換の際にも活躍します。
細かい設定はマニュアル読んで頑張って下さい何となく出来ちゃったんで理屈では分かってません!

余談ですが、これKORGのカオスパッド・プロ(KP3)でも出来ます。
某KORG神からKP3でこのテクを紹介されて「だったらOCTAでも出来んじゃね?」と思って実践しました。
パターンチェンジの際の違和感を気にする人と気にしない人と意見が分かれますけど、
ボク元々ロングミックス命のハウスDJなんで超気にします。
曲を変えると言って音を止めるのも嫌。
ミュージシャン上がりの人にはそれが普通なんだけど、DJが音止めるのはご法度です。

一年前は全く触れず終いだったこのPickUpマシンによるルーパー機能、
もしかするとOCTAの数ある機能の中でも相当強力なんじゃないかと思えてきました。
別の使い途が思いついたらまた紹介しますね。

◯blofeldとMIDIマシンの設定

Blofeldにはマルチモードと言って最大16までの音色を同時に鳴らす機能があります。
これをOCTAのMIDIマシン1〜8までを使って鳴らす設定をします。



8種類の音を同時に鳴らす事はないんですが、
手数は多いほうが良いんで適当にアサインします。
「M1はベース」「M2はリード」みたいに自分でルールを決めたほうが分かり易いですよ。
M1-M4までをPANで左に寄せてT3に、M5-M8までを右に寄せてT4に入力するようにします。
トラック数を稼ぎたい時は普通にステレオでもいいけど、
M1-M4とM5-M8を各々別のゲイン設定をしたりエフェクターを使い分けたり出来るので便利です。

◯AnalogRYTMのMIDI設定


RYTMの方はクロックとトランスポーズだけ受ければ良いので、
ノートを受けないように設定しておきます。

◯まとめ

これでようやく下準備が完了です。
前回のライブではmonotribeとx0xb0xのツインモノシンセで臨んだけど、
今度のセットは機材数の割には比較的幅広いジャンルをこなせそうです。
これを応用すると、
RYTMからパルスクロックを出してSQ-1にシンクさせて
SQ-1から別のシンセを鳴らす、なんて事も可能。
一年のブランクはあれどOCTAが再びセットの中核になりそうです。

OCTATRACK Tips11「再潜入!サンプラー界の九龍城」

去年の暮れに思う所あってOCTAを売却してしまっていたんですが、
結局のところ一年ぶりに買い戻す事にしたんです。



このあたりの経緯をお話しますとですね、

OCTAは操作が煩雑だから各機能をバラバラに考えて専用機に変えた方が操作し易いんじゃね?



ミキサー沼、エフェクター沼、シーケンサー沼と潜って溺れてみた



bullet’s以外でのライブ活動が出来るようになったはいいが、
どこの店に行っても満足な機材スペースを確保できない!



じゃあ、、、やっぱり、、、

という訳でミキサー/エフェクター/シーケンサーの省スペースを目的に買い戻したんですよ。
え?サンプラー???
あ〜、そういえばそんな機能もありましたね!

◯改めてOCTATRACKレビュー

Mk2がリリースされてチラホラと売れているようですが、
マイナーチェンジモデルなので劇的に進化したわけではありません。
デザインと値段との兼ね合いでMk1を選ぶのも大いにアリです。

もちろんMk2の方が視認性や操作性がだいぶ改善されています。
が、中古のMk1と新品のMk2の価格差を考えると前者の方がお得感大。
あとはデザインが好みかどうかで決めれば良いと思います。

◯つーかカタギはMPC買え

1年前までは唯我独尊のコンセプトを持つ孤高のマシンでしたが、
今ではPioneer TORAIZやMPC LIVEなど強力なライバルが出現しています。
TORAIZに関してはレビューや情報が少なすぎるので割愛するとして、
MPC LIVEは購入直前まで思い詰めたので色々と調べていました。
ぶっちゃけ、あれズルいです。OCTAで苦労していた事がホイホイできます。

・MIDIもオーディオもトラックいっぱい、つーか既にDAW
・パソコンのソフトMPCと完全連携(!)
・どうも一曲分のアカペラだって余裕で重ねられるっぽい
・驚異の電池駆動
・USB-A端子がついてるのでPC用MIDIコンそのまま挿せる
・もうサンプラて言うかDAW専用パソコン。マウスも繋がりそう・・・
・それでいてお値段OCTAより安い

スペック上では完全にMPCに軍配が上がります。
なので人様にはOCTAなんて辞めてMPC買いなよ、と薦めます。
カタギなトラックメイカーはこんな糞ブログ読んでないでMPC買いましょう。
その方がモテます。
MPCなら韓流イケメンラッパーの友達とか出来て紐パンのお姉さんにもモテますよ。

「出先でフレーズを作って自宅でパソコンで仕上げてライブに臨む」
そんな夢のようなワークフローが10万チョイで実現できるんですからイイ時代ですよね。
モダンで洗練されたUI、PCでの制作とライブとがシームレスに行なえる、
そういった点で現代では最高峰のトラックメイク・ハードウェアに思えます。

じゃなんでOCTAにしたの?って言われりゃカッコいいから!としか言い様がありません。
PCやiPhone的なインターフェイスの便利さは重々分かっていますが、
「やっぱり物理キーをカチャカチャ押したいじゃん!」という理由でハードを選んでいる身としては、
MPCのスマート過ぎるUIはチョット敬遠したいと思ったんですよ。

あと少ないアドバンテージである
「外部入力が4つあってミキサーとして使える」
「トリガーキーが16こ横に並んでる」
「MPCはサイズがデカい、あとパッド苦手」
これらも自分にとっては非常に大きなポイントです。

◯機材構成の省スペース化に有益

前述したようにマシンライブをやれるステージでは
自宅のように持ってる機材をアレコレ全部並べて、、という訳にはいかず、
せいぜい450x600mmくらいのテーブルを用意して貰えるくらい。
テーブルすら自前というケースも珍しくないです。

なので省スペース化の為に機能を複合した機材は必須。
ミキサー、エフェクター、シーケンサー、サンプラーとが備わっているOCTAは絶好の複合機なんですよ。
ただのサンプラーとしてしか使わないのは勿体無いですよ。

◯サンプリングが意外とムズい

ここがOCTAが初見殺しと言われる所以の最たるポイントですが、
サンプラーとか行ってる癖にサンプリングの仕方は妙に複雑です。
「ファイル構造」「トラックの概念」「マシンの種類」を経てようやくサンプリングの仕方を学べます。
かく言う自分も今回買い戻して初めてサンプリング機能を触りました。

◯人によって用途がバラバラ

サンプラーと言うからにはやはりMPC的な用途を想像する方がほとんどでしょうけど、
自分の場合以前は「ループシーケンサー」と「MIDIシーケンサー+ミキサー」として利用していました。

他にも、

・全トラックPickUpマシンのギタリスト/ラッパー最強ルーパー
・即興ブレイクビーツマシ
・サンプル音源をオシレーターとして使うウェーブテーブルシンセ
・既存曲をインポートしてDJマシン

などなど応用次第で様々な使い途があるようです。

◯使う人を選ぶ理系的UI

「理系にあらずんば人にあらず」

ELEKTRON製品は膨大な機能を詰め込んでいるが故に
直感操作とは縁遠いシステマチックな構造をしていますが、
その最たるものがコイツです。

OSのバージョンアップを重ねる事にアッチ設定してコッチいじって、、
と新機能の度に迷子になる事が多く、
その迷宮っぷりはロンダルキアの洞窟を彷彿とさせます。
一年ぶりに使ってみたら音の出し方すら忘れてて30分悩みました!
偏差値45のゲットー工業高卒にはかなりキツいんですよ(泣)

◯マニュアルがキツい。

とにかく挫折率が非常に高い機材として有名なOCTATRACK。
ヤフオクでも常連、既にMk2も出品されているようですww

この要因として大きなのが「マニュアルが難解過ぎる」こと。
特にMk1のマニュアルは日本語訳からして非常に読み辛いと大評判。
とはいえ英語圏の人達も「マニュアルむずいYO!」と文句タラタラなんで諦めましょう。

しかしMk2のマニュアルはだいぶ改善されてまして、
読みやすいデザインと分かり易い説明(若干な)になっています。
今回のマイナーチェンジで一番の改善点かもしれません!

仕様の違いは大したことないんでMk1ユーザーにもお勧めです。貰っておきましょう。
http://www.elektron.co.jp/support/?connection=octatrack

それからMk1発売直後からOCTAのレビューを続けている「OCTATRACK日誌」。
http://soundoptimize.blog75.fc2.com/blog-entry-723.html
Mk1ユーザーなら知らない人は居ないOCTA大明神ですよ!

この日誌をまとめたPDFブックが販売されています。
「ゲームの攻略本みたいなもんだろ?」などとタカを括ってはいけません。
これがなければOCTAを理解する事が出来ません。絶対に買いましょう。
http://soundoptimize.blog75.fc2.com/blog-entry-1093.html

◯マシンライブのコントロールハブとして

外部のシンセにシーケンスを送り音声を取り込んでエフェクトをかける、
更にはそれをルーパーに取り込んだりチョップしたりと、
使いこなせさえすればこれほど便利な機材はありません。

今回はループは控え目に声ネタとパーカッション程度に留めておき、
「外部機器のコントロールハブ&マスタールーパー」として活用しようと思ってます。
このあたりは次回に機材構成から紹介しますね。

そうそう、モジュラーシンセとの相性も抜群。
OCTAがあるだけで100〜200HPは減らせるんじゃないでしょうかねw

◯まとめ

ここ半年くらいでTwitterのフォロワーを中心にMk1/Mk2を購入してしまった方も多いようで、
習得に四苦八苦しているツイートをチラホラ見かけます(ざまぁwww)。
「教えてくれ」とも言われますが、こんなん教えようが無いんですよ。
この連載はあくまでも「オレならこう使うよ」的な限定用途の紹介ですからね。
それでも挑戦しようという人が絶えないんだから、
バンバンお金落として「MONOMACHINE Mk3」の肥やしになってもらうしかないですね!

使い込めば使い込む程にユーザーの性格が悪くなる、
OCTATRACKはそんな魔力を持った機材、というか魔窟です。

ドラムマシンの使い方

当ブログでの一番の人気記事は「ドラムマシンの選び方」なんですが、
情報としてはだいぶ古くなってしまっているにも関わらず未だトップの記事です。
これからドラムマシンを買おう、という方が増えているのかと思うと嬉しい限り。
そこで今回は初めてのマシンを買ったばかりな方や買う直前の方を対象に、
機種やメーカーに偏らないライブプレイ初級の扱い方を紹介していきます。

◯マニュアルを読まずにどこまで遊べるか



楽器屋さんで試奏する時に注意したいポイントでもありますが、
ドラムマシンは如何に直感で操作できるか、というUIの良し悪しが大事です。

なのでマニュアルを読まずに

・各パートの選択が瞬時に出来る
・再生しながら各パートの打ち込みが出来る
・ミュートが出来る

最低限ここまで出来る機種でないと買わない方が良いくらい。

◯とりあえずプリセットは消してしまえ!

プリセットをひと通り聴いて簡単に遊んだら、
バックアップの方法を確認した上でそのプリセットを全部消してしまいましょう!
どんな機材でもプリセットパターンはその機種の機能をフル活用しているので、
初心者には理解しづらかったり、音数が多すぎて使いづらい事がほとんどです。

ある程度使い込んで表現方法に限界を感じてきたら、
もう一度プリセットを呼び出して参考にすれば良いと思います。

◯お手本動画をひたすらパクろう



YouTubeで「DRUM PATTERN」と検索すると色々と参考になる動画が出てきます。
またDTM情報サイト「ATTACK MAGAZINE」では「BEAT DISSECTED」のページに
DAW向けのドラムパターン集が沢山ありますがココもパクり甲斐がありますよ。

https://www.attackmagazine.com/technique/beat-dissected/

◯小節や拍を耳で覚える

生楽器、特にドラムやベースの経験者には基本以前の話ですが、
そうでない人達にとっては意識して訓練する必要があります。

DJが二つ以上の曲をミックスする際に意識するのが「拍の頭」「小節の頭」です。
「1.2.3.4~2,2,3,4~3,2,3,4~4.2.3.4~」と口ずさみながらでも数えていきます。
普段の生活の中で耳に飛び込んできた音楽でも瞬時に拍を数えられるよう教わりましたね。
レコードからPCに変わった今でも、
画面から目を離したり目をつぶったりして口ずさんで数えたりしてます。

1-4拍を8回数える方法と、1-8拍を4回数える方法が一般的。
どちらも8小節になります。

マシンライブでも同じで、常に「今何拍目」か数えられるようにしましょう。
機材を見ればインジゲーターが走ってるので一目瞭然ですが、
目ではなく耳で把握出来るようになるといいですよ。

そしてその1拍目~4拍目のいずれかにアクセントをつけるようにします。

例えば自分がDJプレイでロングミックスをする場合は1拍目。
次の曲のリリースはもちろん、フェーダーやEQも1拍目で小刻みに操作します。
これはハウスのミックスが「いつ曲が変わったか客に気づかせない」事を狙ったもので、
テクノの人は逆に曲自体が素材でしかない、という考え方からアグレッシブな操作をします。
4拍目にEQブースト/カットしたりしてアクセントをつけるプレイが多いようです。

それらを踏まえるとやはり何かしらのアクションを起こす時は
1拍目か4拍目に行なうのが妥当だと思います。

◯音の抜き挿し



各パートのMUTE機能をオン/オフして音の抜き挿しをするって、
プレイ中では一番頻度が高いんじゃないでしょうか?
なのでこの機能が疎かだったり瞬時に出来ない機種はお勧めできません。

再生中に特定のドラムを消すのに幾つのアクションが必要か、
もちろん少ない方がいいです。

最っ高に扱い易いのはTR-8。
ボタンでミュート出来る上にど真ん中にフェーダーが鎮座してますからね。

それ以外の機種では「MUTEモード」にしてから各パートを選ぶとか、
「MUTEボタン」を押しながら各パートを選ぶとか、です。
二つのボタンを同時押しでMUTEモードに入り、
そこからトラックをミュートする(3工程必要)機種は扱いづらいです。

MUTEのタイミングは「足すのは1拍目、引くのは4拍目」と、
小節の頭やお尻で行なうと分かり易いです。

・四つ打ちキックの2/4小節目4拍目だけキックを抜く。
・ハイハットなど同時発音できないパートをわざと重ねて音に変化をつける。
・アゲる時は「一つ抜いて二つ挿す」サゲる時は「二つ抜いて一つ挿す」。

などなど、自分なりのテクニックを研究してみてください。

※トリガーミュートとオーディオミュート

トリガーミュートとはミュートしても直前の音が残るような仕様で、
オーディオミュートはミュートした瞬間に音がブツ切りになってしまう仕様です。
特にシンバルやオープンハイハットなど余韻が大事なパートで大きく印象が変わります。

(トリガー)「ジャーン・・・・・」
(オーディオ)「ジャっ。。。。」

ってな具合でオーディオミュートを採用している機種はミューターにとって地雷仕様なんスよ。
これは機種によって仕様が変わり、かつ触ってみないと分からないんですよ。
TR-08/09がそうらしいので要注意。
これらは上段のボリュームで抜く方法を覚えた方がいいです。

◯パターンチェンジ



ドラムマシンの「パターン」とはメーカーによって解釈が違ってまして、
自身の機材がどういうタイプの物か理解する必要があります。

・シーケンスのみを指すもの
・音色とシーケンスがセットになっているもの
・音色とシーケンスが別々になっているもの

だいたいこの3パターンに分かれますが、
ここで注意したいのは下二つ、パターンチェンジと同時に音色が変わる場合。
キック、スネア、ハットなどが鳴っている状態で急に音色が変わってしまうと
大抵の場合お客の耳がついていけずテンションがダダ下がりします。

これを回避しながら音色を変えたい時は、

・できるだけ音数を少なくしてパターンチェンジ。
・パターンチェンジの瞬間にMUTEで抜き挿しをする。
・全てのパターンに共通するパートを決める。
(例えばキックだけは全パターン同じ音にする)

などなど工夫を凝らす必要があります。

◯パフォーマンスエフェクト



エフェクトは機種によって大きく違いの出る所ですが、

・全体にかかるエフェクト
・パートごとに独立してかかるエフェクト

とがあります。
前者はドラムマシンの出力に外部エフェクトをかけるのでも同じ効果、
後者は比較的多機能な機種についている機能です。

TR-8のSCATTER、volca beatsのSTUTTERなど、
機種固有の全体エフェクトはここぞ!という時の飛び道具です。
使い過ぎるとダサいので程々にしておきましょう。

逆に積極的に使っていきたいのがパート別のエフェクト。
4小節目4拍目のスネアだけにディレイをかける、とか。

◯インプロ打ち込み

使い込んだマシンだからこそ出来るインプロバイス(即興)打ち込み。
プレイヤーの緊張と高揚がオーディエンスにダイレクトに伝わります。

練習方法としては、まっさらな状態から徐々にトリガーを増やしていき、
MUTEで消したりトリガー一つ一つ消したりしながら展開をつけていきます。
パートの抜き挿しとトリガーの抜き挿しを上手く使い分けられるようにしましょう。
(んな事いってもオレも上手く出来ないんだけどさ)

初めから全部のパートをやらないまでも、
例えばクラップだけ打ったり消したりするだけでもイイ雰囲気になります。
自分の周りではTR-8がインプロプレイに最も適していると評判です。

◯まとめ

トラックメイクとライブプレイは似ているようでかなり違いますが、
一番大きく差が出るのがこのドラムマシンのプレイです。
1万円のvolcaでも25万円のTEMPESTでもやる事ぁ一緒ですが、
耳にも手にも馴染むまで使い込んでこそ機材の価値が引き出せるってモンです。

ケーブルDIYのススメ

ハード機材を揃えていくと地味に厄介な出費になるのがケーブル。
大抵の方はカナレのギターシールドあたりを1000-1500円くらいで購入しているんではないでしょうか。
始めのうちそれでいいんですが、長さや端子の形などで使っているうちに不満が出てくる事だと思います。

そこでハードシンセを使う人達全てにお勧めしたいのが自作。
電子工作やハンダ付けの経験が無い人でもコスパ的にすっごく重宝するスキルですよ。

◯ケーブル自作のメリット

・長さが自由自在

市販のモノは大抵1mから、あとは3mとか5mとかチト大雑把過ぎますよね。
自作が出来るようになれば短くまとめようと長くしようと自由自在。
自分の場合は機材間のケーブルを60cm、エフェクター用を30cm、
ミキサーからの出力を3mにしています。

・色も端子も選び放題

標準的なフォン端子(TS/TRS)でもDJ/オーディオ機器で一般的なRCAでも、
もちろんキャノン(XLR)でも選び放題。L字もあるでよ。
構成が変わった時だって少し切って別の端子に付け替えるのなんて朝飯前。
また凄く重宝するのが色を選べる事。自分の場合は全て赤で統一しているんで、
暗い現場でのセッティングや片付けで助かっています。パクられる事もないしね。

・壊れても修理できる

ケーブルって意外とヤワで端子付近の部分で断線が起こったりする事がよくあります。
自作の方法を覚えておけば接触の悪いケーブルもゴミにならずに済みます。

・ワンランク上の材料を使える。

フォンケーブルを買う場合、カナレのが1300/1mくらいでしょうか。
自分が使っているモガミ2534とアンフェノールの端子を足しても1000円切ります。
材料のランク的には1段2段は上の物。作る手間を惜しまなければ地味なグレードアップが出来るんです。

◯はんだ付け未経験の方でも大丈夫。

かくいう自分も電子工作の経験は無かったし学校ではんだ付けを習った記憶もありません。
イチから道具を揃えると約1万円ほどの出費になりますが、そんなんすぐに元取れますよ。
作業時間も最初は手こずるかとは思うけど慣れれば1時間で5,6本くらい余裕です。

◯道具の選び方

以前の連載「x0xb0x制作記」でも電子工作の道具を紹介しましたが、
ケーブル作りに限定するならもっと安い物でも大丈夫。

・ハンダごて&こて台



30W~40Wくらいの物がちょうど良いすね。
1000円で買えます。ブランドも白光かgootなら大丈夫でしょう。
将来ちゃんとした工作をしたいなら温度調節機能が付いた物を選びましょう。
4000円くらいで買えます。

あとこて台は必須な。

・ハンダ

ハンダは結構重要です。使いにくいハンダはストレス溜まります。
太さも色々ありますが自分は0.6mmと細めの物を好んで使ってます。



オーディオ自作系で定番は日本アルミットの紫の奴。

音がイイとか謳ってますが話半分に受け取りましょう。
それより作業性がイイんで使ってます。

・カッターナイフ

別に100均のでも何でもいいんですが、
結構な頻度で使う物なんで力の入れやすい大きな刃の物を買いましょう。



ホームセンターに行くと「黒刃」という替刃が売ってまして、
これ普通の刃よりも鋭くて切れ味イイんですよ。



・ニッパー



100mmサイズの物があればOK。
百均のは避けた方が無難、ホームセンターで500円程度の物で大丈夫です。

・ラジオペンチ





コッチは大活躍するんで先の細い物と普通の物と2種類用意しましょう。

・ケーブルストリッパー



ケーブルの皮むき専用工具。
これはチョット値が張りますが必須アイテム。
コツを掴めばニッパーでも出来ますが、コチラの方がストレスフリー。
2000円でイライラせずに済むので買いです。

・スケール/金尺/定規

何でもいいです測れりゃいいです。
スケールは3m~5.5mくらい、テープ幅が広い方が使いやすいですよ。

・アルミのヒートクリップ





本来の用途とは微妙にズレてますが必須アイテムです。
先の曲がった奴、まっすぐな奴と2,3個ずつくらい用意しましょう。

小さな万力なんかもあると便利。

・ベニヤ板

テーブルや机を痛めないための作業台として使います。
30cm四方もあれば十分じゃないかな?

・テスター



導通が確認できればオッケーなんで安物で十分。
導通した時にピーって音が鳴る奴が便利。
イイ奴は本格的な工作を始める時に買いましょう。

またケーブル専用の導通チェッカーなんてのも売ってます。
非常に便利なので大量に作るなら買っといて損ねぇっす。

◯材料屋さん


自分は秋葉原ラジオ会館2Fのトモカ電気で購入しています。
お店が広くて選びやすいので便利。
(トモカ電気・WEBSHOP)
http://tomoca-shop.jp/shopbrand/062/Y/

音質に凝りたい方ならオヤイデ電気の店員サンに根掘り葉掘り聴くのもいいですね。
https://oyaide.com/catalog/

秋葉原まで行ってらんない人はサウンドハウスでどうぞ。
ちゃんと切り売りコーナーありますよ。
https://www.soundhouse.co.jp/category/middle/11

◯作ってみよう!

材料は自分が一番気に入っている「モガミ2534」「アンフェノールのTSプラグ」を使って、
一番単純なモノラルのフォンケーブルを作ってみます。





モガミのは値段もソコソコ安く音質十分、何よりも柔らかいのがメリット。
アンフェノールは質感と値段、作業性の良さでバランスが取れています。

1.ケーブルの切断とプラグカバーの取り付け


適当な長さにニッパーでザクっと切ります。

あらかじめプラグカバーと絶縁用のビニールの筒をケーブルに通しておきます。

アンフェノールは別売りのブーツが各色売っているのでこの時につけておきます。


ケーブル作りに慣れる頃になると、この工程をウッカリ忘れてはんだ付けしてしまい、
後で気付いて最初からやり直し、なんて事が多々あります。ご注意を。

2.皮むき


外の皮膜は台の上にケーブルを置き、上からカッターを当てながらクルリと回して切れ込みを入れます。


完全に切れなくても指で引っ張れば切れてくれますよ。


皮膜のすぐ内側を回っているシールド線は一度ほぐしてからよじってやります。

中から青と白のケーブルが2本ずつ出てますんで、色ごとにまとめてよじってやります。
中央のナイロンのワイヤーはニッパーでカットしましょう。


芯線はワイヤーストリッパーで皮膜だけカットします。
ワイヤーストリッパーを買えない貧乏人はニッパーでコツを掴むまで頑張って下さい。


(写真では白い線もカットしちゃってます)

ちなみに露出させる長さなんですが、付けるプラグによってまちまちです。
端子の形と比べながら切ってやりましょう。
自分の場合皮膜を15~20mm、青白の線は3-5mm程度にしています。

3.配線

モガミ2534の場合はシールドと青、白の3種類の芯があります。
端子の両端で間違えなければ何でもイイっちゃイイんですが、
一般的には「シールド=グラウンド」「青=ホット」「白=コールド」と決まってるっぽいです。
あれ?青がコールドだったっけ?まぁいいや。自分が分かってればいいんです!

TS(モノラル)プラグの場合はシールドをグラウンドに、青白どちらか好きな方をホットにします。


TRS(ステレオ)の場合はホットとコールドで長さが変わってくる物もあるので要注意。
この時に皮膜を剥きすぎていると青と白の線がくっついてしまいショートします。

4.予備ハンダ

ここが大事な下準備。
端子とケーブルをくっつける前に、各々にあらかじめハンダを盛っておいてやります。
盛る、というよりはケーブルは「染み込ませる」端子には「塗る」といったニュアンスです。





予備ハンダが出来たら端子の位置に合わせて余分な線をカットしてやります。

5.仮固定


ケーブルのはんだ付けで最も重要な工程です。
ケーブル作りの上手い下手はココで決まると言っても過言ではありませぬ。

万力があればプラグを挟んでおきます。

端子とケーブルがしっかりくっつくように、
尚且つコテ先を当てる部分が露出するようにクリップで挟んでやります。

6.本固定


一応はんだ付けの基本を説明しますと、
コテ先を材料に当てる→材料が十分に熱くなったらハンダを差し込む、です。
コテのW数、コテ先の形、はんだの種類、ケーブルの種類、
そんな要素ではんだが溶けるタイミングが変わってきますので、
この順番とタイミングを身体で覚えておいて下さい。


よく「リズム感がー」とか言われますが、
年がら年中ドンドンチキチキ言ってる僕らなら問題ありません。
BPM120で4拍コテを当てて次の2拍ではんだ挿して、
3拍目ではんだ離す、コテそのまま、
はんだがちゃんと溶けたのを確認してコテ離す。みたいな。



ハンダを差し込むポイントはコテ先と材料との中間(でなんとなく材料寄り)。
コテ先だけに当ててもハンダが丸い玉になって材料に流れていかないです。

通常の電子部品では長時間コテを当てるわけにはいかないんですが、
ケーブルなら幾ら当てていても大丈夫(安ケーブルでない限り皮膜も溶けません)。
慌てる必要はないのでこの機会にじっくり覚えましょう。

7.プラグの取り付け


はんだ付けが上手くいったらプラグが差し込めるように
ラジオペンチでギューっと潰してやります。

潰さなくても大丈夫な場合は手で摘んでグリグリと動かします。
これではんだが取れてしまうようならやり直し。


8.導通確認


両方のプラグを付けたらテスターを使って各端子の導通を確認します。

この時に違う端子にも当てて絶縁も確認してください。

◯まとめ

1本できたら今まで使っていた物と聴き比べしてみるのもいいですね。
音質の傾向が好む好まないはさておき、意外と変わるもんですよ。
コスパ的には1mを10本くらい作れば道具代の元は取れます。
ホントお得だから挑戦してみて下さい。

ELEKTRONの選び方

現代版グルーブボックスの最高峰として名高いELEKTRONマシン、
ナカナカな価格設定の割には普及率も高くTwitterでもYouTubeでもよく見かけますよね。
「マシンライブワークショップ」のレギュラー陣も全員2台or3台は持っています。
操作感やファイル構成が独特で他社製品に慣れた人にはとっつきにくい所もありますが、
シーケンサーを中心に本当に秀逸な作りをしています。

◯ラインナップ

主な製品は生産完了品も含めて6種類。
どれも一長一短で強烈な個性があります。

・MACHINEDRUM(略称MD)



ELEKTRONの名を知らしめたデジタル・ドラムマシン。
KORGの初代エレクトライブER-1の超強化版といった趣き。
Mk1とMk2ではサイズ(厚み)や音質が違います。
UWではサンプル取り込みも可能(かなり面倒だけど)。
生産完了品だけど中古で6〜7万円程度で流通してます。
RYTMよりも豊富なシンセエンジンや16トラックあったりするので、
今でもRYTMを採らずコッチを愛用してる人は珍しくないです。

ただし808や909的なアナログライクな音は苦手なようで、
それで敬遠してしまう人も。
逆に「ザ・ゴリゴリテクノ」をやりたい人にはうってつけです。

・MONOMACHINE(MM)


MDの次に出たド変態デジタルシンセ。YouTubeに上がっている動画でも
硬派なテクノからエレクトロニカ、チップチューンまで活躍してますね。

これ最近になって知人がら譲ってもらったんですが音作りの幅が凄く広い。
VA、FM、8bit、ウェーブテーブル、ボイスシンセなどなど
「シンセサイズ沼」にドップリ浸かる事ができます。
実際に触ってみるとド変態どころかフッツーの音も余裕でイケますよ。
まだまだ使いこなせてないけど、
SIDで作る極悪ベースとVAで作る煙たいオルガンがお気に入り。

シーケンサーが現行ELEKTRONと比べると便利機能が足りずもどかしい思いをしますが、
純粋な音源として使っても十分に活躍します。
というかパンチが強すぎて他の機材が霞む程のジャジャ馬マシン。

・OCTATRACK(OT/OCTA)


以前このブログでも連載をしていた万能サンプラー。
サンプラーと言いながらMIDIシーケンサー、ミキサー、マルチエフェクターなどなど
カオスな機能満載でユーザーの心を折り頭をフリーズさせる【サンプラー界の九龍城】。
プレイヤーによって使う機能が全然違うのでアドバイスのしようもない。

最近では競合機種もあるんだけどOCTAのアドバンテージは「他機材との連携」。
シーケンサーで他音源を鳴らしミキサーで取り込みエフェクトをかける、
なんてのを1台で出来るからライブでの省スペース化に最高なんですよね。
複数のハード機材のハブとして最高の機材です。

え?サンプリング?
やった事ないから分かりません!

一度手放したんだけどまた欲しいね。多分また買う。

・analogFOUR(A4)


元々デジタルマシンが得意なELEKTRONだけあって、
所謂MOOGのようなズ太いアナログらしさはありません。
繊細な高域を活かした音色が得意。あとリバーブはすごくイイ。

ノート入力のシーケンサーとしては現行製品で最高峰の使い易さと機能を備えてます。
これを越えるシーケンサーはナカナカ無い筈です。
ただ残念な事に外部音源をMIDIで鳴らす事は出来ません。
CV/GATEは2系統あるのでモジュラーシンセやアナログモノシンセにはバッチリ。

音の傾向も互いの弱点を補い合う形になるので、
MOOG MINITAURやMOTHER32などとコンビを組ませては如何でしょ?

・analogRYTM(AR/RYTM)



現行ドラムマシンとしてほぼ最高のスペックを持っています。
(これに勝るのはTEMPESTくらいじゃね?あれ難しそうだけど)
ドラムシンセだけではチト頼りないところはあるけど、
同一の音色でサンプルを重ねられるので如何様でも補完ができます。

A4と同じく膨大な量のパッチをキット(パッチのセット)として保存できるので、
1台で何役もこなせます。
コイツを買ったお陰で(しかも2回)無駄な物欲をだいぶセーブ出来ていますよ!

あとパラアウトにするとエフェクト効かないけどメチャクチャ音良くなりますMk1。
それからBD/SDにアサイン出来るキック用のシンセがかな〜り優秀で、
ノート入力のコツさえ掴めばブットいベースラインなんぞ楽勝です。

・Digitakt(DT)



RYTMからドラムシンセ部分を除いてMIDIシーケンサーを足した小型機。
他機種より若干リーズナブルな事もあり結構売れているようです。
オーディオ出力も改善されているようでRYTMやOCTAよりも高域がクリアに聴こえますね。
筺体が小さい為に各種操作がひと手間増えているようですが、
それでも初めてのELEKTRONにはもってこいです。

◯よくある質問

・「ELEKTRONて音いいの?」

結構なお値段なんだから音良くて当たり前だろ!と言いたい所ですが、
誰に対してもイイ!と言い切れない所があります。
MD/MMはデジタル特化の荒々しさがあって個性が強烈。
analogシリーズはアナログと言っても所謂MOOG的なアナログらしい音はしません。
A4は得意なパートも狭く用途が限定されがち。
RYTMもシンセよりもサンプルに頼りがちになっちゃいます。

またA4/ARはパラアウトにすると音の分離が凄く良くなるので、
逆に考えればメインアウトの部分がネックになっている、とも見受けられます。
なので自分としては「音良くするには細かく作り込まないとダメ」と答えてますね。
例えばドラムマシンならEQやフィルターを駆使して各パートの不要な音域を削るとか、
キックだけパラアウトして分離を良くするとか、相応の工夫が必要です。

MDは短い期間しか使ってなかったのでうろ覚えですが、
最近導入したMMは音がいい、というよりは音が強い。
OCTAも癖はあるけどマッチョな音。
やはりアナログよりもデジタルの方が得意なメーカーなんじゃない?
なんて思ったりもします。
MD/MM共に買う気が無くても一度は体験してみた方が良いですよ。

ただDigitaktはanalogRYTMに比べて凄くクリアに聴こえたんで、
以降に発売されたAR/A4/OTのmk2は改善されてるかもしんないです。

・「mk1とmk2はどう違う?」

MD/MMはサイズ(厚さ)からして違うのと、微妙に音質が改善されてるようです。
mk2の方が薄いんだけど写真だと分からないので購入時は必ず確認しましょう。
OCTAは細かい部分のボタンが増えてワークフローが改善されています。
AR/A4は逆に巨大化&完全パラアウト化してます。音質も良くなってるとは言うけれど。

トリガーキーなどの押し心地の良さがELEKTRON製品の地味にハマるポイントですが、
世代によって微妙に柔らかくなってきてますね。
(MD/MMの銀筺体世代→OT/AR/A4の黒筺体→DT以降の灰筺体)

・「MIDIで外部音源を鳴らせる機種は?」

MIDIシーケンサーとして使えるのはMD、MM、OT、DTの4機種。
A4はCV/GATEならOKです。
外部入力端子も備わってはいますが機種によって音質/音量がまちまちです。
ARは使い物にならん。OT/A4は実用十分、MMはチョット質落ちる、DTはかなりイイとの事。

◯ELEKTRONの病みつきポイント

・パラメーターロック
ELEKTRONのお家芸。ここで紹介する全機種に備わっています。
ELEKTRONマシンでのノート入力は「トリガーを置いた後でノートを指定する方法」。
この方法で全てのパラメータをトリガーごとに変化させられるんです。
「キックの4拍目だけディレイをかける」「3拍目だけ違う音色のキックを入れる」
「ストリングス鳴ってる途中で音は変えずにフィルターかける」
なんて事もチョチョイのチョイなのです。

・TRC(トリガーコンディション)
OCTA以降のモデルならトラックごとに長さを変えたり、
「◯回に1度だけ鳴らす」「◯%の確立で鳴らす」「特定のボタン押した時だけ鳴らす」
みたいな機能まであります。このお陰で最長4小節(64ステップ)にも関わらず
更に長い展開に感じさせるリズム/フレーズ作りが可能。

・マイクロタイミング
OT/AR/DTについている機能でトリガーのタイミングを自在にズラす事が可能。
シャッフルとは違いマニュアル操作で行う必要がありますが、
往年の名機のシーケンスの訛りなどを如何様にも再現出来るんですよ。
オールドスクールなハウス/ヒップホップなら必須の機能。

・オーバーブリッジ
A4/AR/DTにある純正のPCエディタ兼デジタル録り込みソフト。
特にエディタが秀逸で、パッチやサンプルの管理から大画面での音作りまでこなします。
これが無いとやってられません。

◯あんまり知られてない応用法

実際に使っている人なら分かるんですが、軽く触っただけじゃ気付けない利用法が色々とあります。

・多機能ミキサーとしてのOCTATRACK
OCTAには外部入力が4系統ありステレオx2でもモノx4でも自由にルーティングできます。
尚且つそれぞれに多彩なエフェクトをかけたり、
設定次第ではマスターコンプを設けて他の音との帳尻合わせが出来たりと、
ココだけでもお腹いっぱいな機能です。
単体のミキサーでここまで出来る物はナカナカ無いはず。

・ポリシンセとしてのA4/MM
4モノ/6モノのシンセトラックを持つこの2機種、
複数のトラックを使ってポリシンセモードとしても使えます。
A4はモノモードでの弱点を補い重厚な音も作れるようになり、
ただでさえパンチの強いMMは収集のつかないほどのインパクトに。

・ドラムシーケンサーとしてのMD/DT
ARは外部音源の操作を出来ないけどMD/DT/OTなら出来ます。
JOMOXなりVERMONAなりのドラム音源を鳴らすシーケンサーとしても強力。

・A4のリバーブ
かなり綺麗な響き方をしてくれます。そこらの単体リバーブより高性能。

・MMのチップチューン
MMに内蔵されているシンセエンジン[SID]がブリブリのビロビロです(意味不明)。
Youtubeに挙がっているMMを駆使したゲームサウンドのライブを観ると
笑っちゃうほどイイ味出してます。
ついでに言うと’80sダンスホール・レゲエとも相性がいいです。
誰もやらんだろうけど。

◯ELEKTRONを覚えるコツ

無理して全部の機能を使い倒そうとしない事です。
自分の場合OCTAではサンプリングをした事がなかったし、
RYTMでもシーンやパフォーマンスモードを使ってません。
MMに至ってはシーケンサー使わなくてもいいんじゃね?と思いつつある。
またOverBridge対応の機種では音作りをPC上でしかやらない、ってのもアリ。
たぶん完全にマスターしようとなると年単位での習得が必要ですね。
気長にやっていきましょう。

2ちゃんねるDTM板の「ELEKTRON総合スレッド」が事実上の日本語フォーラムになってます。
過去ログから読んでいくとなにかと感慨深いものですね。
余談ですが西麻布bullet’sで開催しているマシンライブ・ワークショップ、
実を言うとこのELEKTRON板のオフ会から始まったんですよ。
レギュラー陣は全員2,3台持っているので、ちょっと触ってみたいという方も歓迎ですよ。

◯まとめ

モジュラーシンセにハマるのを「沼」と例えるならエレクトロンは「覚醒剤」です。
1台買ったら最後、ドラムからベースから全てのパートを
ELEKTRONにしたくなる誘惑と闘い続けなくてはなりません。
それなりの値段するから躊躇している方も多いかと思いますが、
膨大な機能のお陰で長い目で見れば安上がりです。