ツマミ偏愛のススメ

男の子はツマミとかメーターとかトグルスイッチが沢山ある機械が大好きです。
特に宮﨑駿や鳥山明のメカイラストにキンタマ鷲掴みされた世代にはタマラないでしょう。
iPhoneやスマホのタッチパネルが当たり前になった時代だからこそ、
こういう物理スイッチの類にソソられるんじゃないでしょうかね。

もっともココに快楽を覚えたら女子供にゃ見向きもされなくなるけどな。
周りがモテなくなれば自分が相対的に有利になると見込んでのレビューです。

 

◯ツマミを交換しよう



手持ちのシンセやDJミキサーのツマミを交換して、
デザイン的に、操作感的に自分の好みに仕上げるのは非常に面白いものです。

或いはデフォルトのツマミが使いづらいので替えたい、なんて方も多いようです。
例えばKORGのminilouge/monolouge、MackieのVLZ4シリーズなんかは評判悪いですよねw
ツルツルで指が滑るんですよ。KORGのに至っては指す方向が見えづらいし。
実用性を殺した意匠だけのデザインには好感もてません。

とりあえず引っこ抜いてみて、軸の形を確認してみましょう。

◯ツマミ交換での要注意ポイント

1個¥50から高級品でも¥300円くらいで購入できますが、
軸径や切欠き方向が同一でも合わないツマミがあるのが問題。

そこで面倒でも必ず「最初はお試しに1個だけ買う」事をお勧めします。
面倒だからといって必要数量を全部購入した挙句に取り付け不可だった、
なんてアホな話はよくあります。

はい。
一つ白状すると、自宅の机の引き出しにボツツマミ100〜200個埋まっています。

なので絶対に試してね。
50個買ったけど合わねぇからオマエのせいだ、なんて言わないでね。
あと、市販のツマミはネジ止め式がほとんどなんだけど、
そのネジを回す道具がバラバラだったりします。
マイナスの精密ドライバー、1mmと1.5mmの六角レンチは用意しときましょう。

 

◯取り付け方法とシャフト別で分けるツマミの種類

ツマミを挿すボリュームの軸は、軸径が6mmと6.35mmの物がほとんどです。
が、規格として定められているワケじゃないので、
100%互換とは言い切れないので要注意。

たまに「6.1mm用」と表記されているツマミがありますが、
概ね6mm用と同じだと思って大丈夫です。概ね、な。

形はツルツルの丸い物、

ギザギザ(ローレット加工)がついたもの、

切欠きがある【D型シャフト】などがあります。


 

・固定方法

固定方法はブスっと挿すだけのもの、挿した後でネジで固定するタイプがあります。
市販品のツマミは大抵ネジ止め式で、Dシャフトの平べったい部分にネジがあたるような構造になってます。
もちろん丸軸でもネジで固定できますよ。

・軸径の違い

6.3mm、又は6.35mmの方は要は「1/4インチ」。
インチタイプと謳っている軸もコレの事です。
ペダルエフェクターやユーロラックに多いよ。
その他はだいたい6mm(或いは6.1mm)なようです。

・Dシャフトの角度

ここで厄介なのがD型シャフト。
空回り防止の為にされている加工ではありますが、
メーカーや機種ごとに切欠きの向きが変わってくるので要注意。



・0°
ツマミの指す向きに対して背中に切欠きがあるタイプ。
今までバラしたツマミの6.7割はコレ。

・90°
パイオニアやアレ匕のDJミキサーで採用されているそうです。

・180°
これはほとんど皆無なんだけど、
MFBのTanzbarがこの角度だったような気がする。

・270°
何故かPAミキサーはほぼこの角度。


◯ツマミを買いに行こう


ネット通販にも色々と販売されてますが、
大事なインターフェイスですから実店舗で触って確認するのが変態紳士のあるべき姿勢でしょう。
電子部品の販売店か、DJ機材ショップ、ギターエフェクターのパーツ屋さんに売ってます。

自分がよく利用する秋葉原のツマミ屋さんを紹介します。

・千石電商
http://www.sengoku.co.jp/
一般的な電子部品と共にエフェクター用のパーツを扱っているので、
種類はかなり豊富です。
商品の配置替えが激しく何処に売ってるか毎回店員サンに訊かなきゃならない。

・マルツ秋葉原本店
https://www.marutsu.co.jp/pc/static/shop/akihabara
ソフマップシンセ屋の裏あたりにある比較的大きなお店。
高級感のあるアルミ製ツマミを沢山取り扱っています。

・門田無線
http://www.monta-musen.com/
オヤイデ電気の向かい、ラジオデパート3Fにあります。
ピュアオーディオ向けのパーツが揃っていて、
レトロなデザインのツマミが多いです。

・桜屋電気
http://www.sakurayadenkiten.com/
同じくラジオセンターの2Fにあるエフェクター部品専門店。

・aitendo
http://www.aitendo.com/
安い。とにかく安い。質はそれなりだけど1個¥50で買えます。
大量に欲しい方は要チェック。いやほんと質はそれなりだけど。

ネットショップではこちらがお勧め

・Shinya’s Studio
http://store.shinya-s-studio.com/
UREIのビンテージコンプのクローンモデルなど、
ハンドメイドの録音機材を制作販売しているショップ。
NEVEモデルなど他には無いマニアックなツマミを扱っています。

Ginga Drops
http://gingadrops.jp/knob.html
ギターエフェクター用のパーツショップ。
オーソドックスかつ色の種類が豊富。

◯おすすめツマミ

LEX FT-20S
https://www.marutsu.co.jp/pc/i/19244/



クラシカルなデザインで、突起が大きく目視をせずにも位置が分かり易いのが特徴。
残念ながら生産元が倒産してしまったようで、デッドストック品です。
レックスのツマミはいいデザインの物が多いんですよね。

CHROMA CAP
http://www.stokyo.com/jpn/prod/43-dj/100-chroma.html



DJミキサー用として開発されたラバー製のツマミ。
モダンなデザインの機材に似合うと思います。
Dシャフト0°と90°があるそうで。
DJ用と謳っているだけあってまず滑らない。実用面では最高峰のツマミです。

 

・グロメット(タカチNG-79-A)
https://www.sengoku.co.jp/mod/sgk_cart/detail.php?code=7A6C-DBJA



volcaやSQ-1など、KORGの光る細軸ツマミにはコレ!

 

・Linkman 11X12HTS
https://www.marutsu.co.jp/pc/i/69526/



マルツで販売しているアルミ製の細めなツマミ。サイズも色々あるよ。
高級感と回しやすさは抜群。
但しDJブース等の暗い店内では照明の反射をしやすく視認性はあんまり良くない。

 

・Neve Marconi Type Knob
http://store.shinya-s-studio.com/ca10/22/p3-r-s/


ビンテージ機材として名高いNEVE1073のレプリカツマミ。
他にもレトロで格好いいツマミを扱っています。

 

・YAMAHAのミキサーMGシリーズのツマミ
http://www.yamahaproaudio.com/japan/ja/products/mixers/mg_xu/



YAMAHA、Mackie、ベリ、アレヒなどほとんどのPAミキサーは270°Dシャフト。
残念ながら市販品は使えません。純正品を注文して流用するしか無いんですが、
現行のYAMAHA MGシリーズのツマミが視認性、操作感共に一番です。
メーカーサポートに問い合わせるか、大手楽器店で注文する事が出来ます。
値段はごめん、忘れた。

 

◯まとめ

そもそも自分のようなヨコシマなDJ崩れは、
ツマミを回す為に音楽を続けているようなものです。
マウスやタッチパネルでは決して得られない、
鍵盤や弦とも違うカタルシスがツマミを始めトグルスイッチやボタンにあるんですよ。

未体験な方も是非堪能してみて下さい。

 

また追伸ですが、

現在計画中の「電子楽器/DJ機器の制作改造と筺体試作販売業」、
屋号を当記事タイトルと同じ「KONB HOLICS(ノブホリックス)」としました。
rudeloopsはチンピラくさ過ぎるので却下です。
まだまだ公に売れる商品は無いけれど、水面下で着々と進めています。



プロダクトに共通するデザインモチーフを
1920年代アールデコ、昭和レトロモダンあたりから取り入れて、
レトロなメカフェチがヨダレを垂らすような商品展開を目指していきます。

今後とも温かい目で観て頂ければ幸いです。

 

 

 

 

 

 

シンセサイザーのモテる道

DJにしろミュージシャンにしろ技量の良し悪しは別にして、
自己顕示欲のカタマリみたいな人種が多い事は言うまでもありません。
アマチュア音楽家の間でその欲求をダイレクトに満たしてくれるのは、
地位でも名声でもお金でもなく「モテ」です。
女の子にモテたくて音楽活動始めた輩も少なくないでしょう。ってかほとんどだろ?だろ?

しかし当ブログのテーマでもあるマシンライブやトラックメイクに手を出した途端に
酒代削って機材に注ぎ込んだり、夜な夜なクラブへ繰り出す変わりに
自宅でシコシコ曲作りに精を出すようになってしまってるんじゃないでしょうか。
かれこれ2年ほど続けているワークショップでも、一番ぶ厚い層は30〜40代男性。
パっと見でモテそなタイプの方は控えめに言っても皆無です。
いやいやいや、
「おれ別に彼女いるからイイっす」とか「嫁いるから何とも思わんわ」とか、
そうじゃないんですよ(泣)、そういう問題じゃ御座いませぬ。

例え叶わぬ夢であろうとも、努力の方向が間違っていようとも、
黄色い歓声を求めて切磋琢磨するのがパフォーマーとしての本能なのです。
異論は聞こえません。

そこで一つ、無理無謀は承知の上でボク等の活動の範疇で、
如何にしてモテモテになれるか考えてみましょう。

 

◯過程にこだわらず結果を出せ

一般女性の連想するシンセサイザーって、
鍵盤があって色んな音の出る所謂キーボードの事でしょう。
ツマミとパッチケーブルにまみれたモジュラーシンセなんて、
爆弾魔のたぐいにしか認識して貰えません。
ひねり出したキックがアナログだろうとACBだろうとどうでもいいんです。
カネをかければかける程ドン引きされます。
こだわり抜く過程で共感を求めるのは諦めましょう。

但し彼女達は、機材が何であろうと出る音に対しては敏感に反応してくれます。
迫力のある音、繊細な音、不思議な旋律、
理系思考とは真反対の好奇心と感受性でプレイヤーの呼吸を感じ取ってくれています。

分かって貰おうと思っちゃいけません。
踊らせる、酔わせる、感じさせる、
そっちの方に力を注いでください。

◯モテるシンセサイズのヒントは女性DJにあり。

この分野でも比較的女性の比率が高いDJ。
音楽活動をしていれば少なからず知り合う機会はあると思います。
チャラいジャンルでもコアなジャンルでも女性DJの選曲は、
我々オトコには理解し難い、でも共感させられちゃう特有の癖があります。
ボクも18年のキャリアの中で数多くの女性DJと共演したり
オーガナイザーとしてブッキングをしたりしてますが、
彼女達のツボにハマるポイントを分析していきましょう。

◯モテる音モテない音

・子供もアガるIQダダ下がりな曲

クラブミュージックのベクトルには、
「チャラいかコアか」の他に「シリアスかバカか」という物差しがありますよね。
80年代エレクトロや90年代ダンスホール・レゲエのような間抜けなリズム、
TR-808以前のクラシック・ドラムマシンやチップチューンのようなチープな音、
女性は特に「バカになれる事」を求めてフロアにいる事が少なくありません。

女性心理に疎い人でも、子供心なら掴みやすいんじゃないでしょうか?
乱暴な言い方ですがオンナ心とコドモ心、男から観りゃだいたい一緒です。

これってキャリアを積めば積むほどマニアックな方面へ走りがちな僕らは、
ついつい忘れがちな事なんですよね。
最近の括りではベースミュージック全般。これモテます。はい。
四つ打ちの比じゃないです。

・アシッドはモテない

テクノとシンセ、と言えばまずアシッド、というくらい、
この分野では一般的になりつつありますが、まずモテません。
あんなキモい音こだわればこだわるほどモテなくなります。

あの音に食い付く女性はメンヘラかジャンキーか、
もしくはあなた以上の「ガチ勢」なので、
どっから攻めようと太刀打ちできないと覚えておきましょう。

万が一プレイ中に女の子が興味を持って覗き込んできても、
調子に乗ってレゾナンスを上げてはいけません。
むしろレゾナンス全閉カットオフ左半分アクセント多めで、
弦ベースのような「ボン」に近い音を出した方が良いです。

これは昔ラリラリのゴアトランスDJのお姉様から聞いた話なんですが、
ベースラインから男性の声を連想するから、だそうです。
でも凄く納得。

 

・モテるドラム

女性DJの好むジャンルと男性DJの好むジャンルの違いを一つ。
テックハウスや初期プログレッシブハウスにあってテクノにはなく、
NYハウスにあってシカゴハウスにはなく、
確実にオニャノコのハートを掴むリズム。

それはアフリカンパーカッションです。
もっとザックリ言うと民族楽器全般ですわ。

2000年くらいかな?一時期ホンモノの方が大流行して
猫も杓子もボンゴやコンガをインテリアの置物にする程でしたが、
その時も圧倒的に女性の方が多かった筈です。
自分で適当に叩いても面白いし、
上手い人のドラミングは腹の底からアガりますよね。

一度あの快感を覚えてしまうと、
それが本物でなく録音された物でもついつい身体が反応しちゃう。
本格的にアフリカンリズムを研究するのも良いんですが、
ループサンプルを一つ二つ仕込んでおくだけでも違いが出ますよ。

・モテるリバーブは3万円から



皆さんもシンセやサンプラー並にエフェクトに拘っておられると思いますが、
ことリバーブに限って言えば「幻想的」かつ「原音の値段を吊り上げる」、
高級リバーブにすべきです。モテたいのなら。
端的に言うとStrymonのBlueSky以上のクオリティが必要です。モテたいのなら。
こないだソレに匹敵するかも!?と思ってBOSSのRV-6を買いましたが、
残念ながらシマーリバーブがわざとらしくモテまではいきません。

モテたい上にハメたいのならEVENTIDEのSPACE一択です。
嘘だと思うのなら試聴して下さい。ケツの穴が緩みます。

 

・「ファー」がいいよね「ファー」が。

マシンライブで扱う機材は1小節単位のシーケンスがほとんどですが、
小節を跨ぐパッドやストリングスを加えるだけで「音楽っぽく」なります。
それに女の子はキラキラとフワフワが大好きです。
馬鹿にすんなと怒られそうですが、でも好きだろ?

しかしこの辺の音をカバーできる機材ってナカナカ無いものです。
サンプルを取り込んで頑張って編集するか、
思い切ってファー専用の機材を用意するか、
マシンライブ中級者には悩みのタネですよね。

Waldorfのストリングス音源とかね。アレなら超モテるぜ?



 

◯マシンライブでモテる機材

プレイヤーもオーディエンスもヒネくれたオッサンだらけのマシンライブ業界ですが、
オッサンなりの経験則をもってすれば女性の琴線に触れるライブ、
なんて不可能じゃない筈なんです。素直になりましょう。
どんな構成でどんなプレイをすればモテそうか考えてみます。

・AbletonLive + LaunchPad



ハナからそれ言っちゃちゃお終いよ、ってプランですが、
DJからトラックメイクに興味を持つ女性、現に始めている女性の使用するDAWは、
95%Abletonです。あと85%はMacBookです。ヘッドフォンはオーテクの白い奴な。
志の高い彼女たちに下心を持って接したいなら、このセットが鉄板です。

そこにLaunchPad!
AKAI APCやXLみたいにツマミとかフェーダーが付いてるのはダメです。
あのペカペカ光るパッドが童心をくすぐるんですよ。
PUSHもいいんですが、アレ高いからね〜。
モテたければ「これならアタシにも買えそう!」なLaunchPadの方が正解です。

・novation CIRCUIT+Strymon BlueSky



ハード派の方なら間違いなくコレ。
LaunchPad譲りのペカペカに加え、上で説明したモテそな音を全部カバーできます。
もともと繊細な音色が得意なVAシンセですし和音も簡単に組める。
更にドラムパートにTR系じゃなくてパーカッション仕込めばもうイチコロ。
しかもお値段お手頃「これならアタシにも(略」

リバーブも内蔵されてますが、ここは一つ単体リバーブで高級感を底上げ。
アナログ原理主義の小汚いオッサンを出し抜いてやるのは如何でしょう?

 

・鍵盤のやつ

これはもうどうしようもありませんが、鍵盤モテますよ。
弾ける人ならシーン活性化の為に鍵盤ガンガン弾いて下さい。

 

・KORGはモテない。Rolandはモテる。



volca、monotribe、electribeなどKORG製グルーブボックスは、
オッサン視点での可愛さを追求したデザインですが、
女の子の琴線に触れる事はないようです。
かと思えば往年のデザインを上手くミニチュア化したboutiqueシリーズ、
チンドン屋にしか見えないAIRAシリーズは「アリ」なんだってー。

・ツマミはモテない。タッチパネルはモテる。



これは男女の違いがハッキリ出ますね。
プロダクトデザインにおけるユーザーインターフェイスの男女別の好み、
ってのを研究した本に書いてましたね。

するとTB-03はダメでTB-3はアリって事だろうね。
カオスパッドやカオシレーターならアリなんだろか。

・テルミンちょーモテそう

女性はどうも一見不思議なインターフェイスに興味をそそられるようで、
それならテルミンとか最右翼モテ電子楽器なのかもしれません。
RolandのDビームは、、、、ちょっと微妙かもw

◯まとめ

テクノ警察が巡回してきたらボロクソにツッコミ食らいそうな内容ですが、
アタクシの知った事ではありません。おれハウスだしー。テクノ知らんしー。

それはさておき業界的に様式美の定まらないうちに、
色んな視点から試行錯誤をしてみるのは大事な事だと思います。

テクノにしたってハウスにしたって、
一流アーティストのインタビュー記事を穴が開くまで熟読し、
オリジネイターの言う事が正義だと盲目的に信じ込んでしまうのは勿体無いと思うんですよ。
理論も歴史も雑学も必要ではありますが、
薀蓄オヤジによって衰退したようなジャズの二の舞いにはなってほしくないです。

それよかクラブ黄金期を知らない若ぇのをブッ飛ばしてやる、とか、
オニャノコはべらせてあわよくばフヒヒみたいな下心の方が、
ボディ・ミュージックとしては健全なんじゃないでしょうかね。

◯追伸

一番上のイメージ写真のプレイヤーとモテとは全く関係ありません。

【今更速報】KORG monotribeレビュー

初心者向けアナログシンセとしてvolcaシリーズ以前に生産されていたmonotribe。
生産期間が短かった事やアナログシンセとしての素性の良さなどから
現在でも新品当時の価格と変わらない値段で取引されています。
2万円と手頃な値段かつ結構な人気機種だった為に、
一度は所有した、気にいって何台も購入した、なんて諸先輩がたも多い筈です。

世界中で人気を博した機種ですしレビューやプレイ動画、
改造記事や改造パーツ情報など山のようにありますが、
今さら手に入れた自分としてもコレ薦めずにはいられない魅力があります。

◯なんで今さら?


そもそも自分がハードシンセに興味を持った頃には生産中止してまして、
要は自分が知らなかったってだけなんですが、
x0xb0x、volca、AnalogFour、モジュラーシンセ、MINIBRUTEと
渡り歩いた後でコイツに出くわしました。フツー逆だよねw

しかしですね、これらの機種を通った上ででも
アドバンテージを強く感じるポイントがありまして、
サイズ、機能、性能の面で絶妙な割り切り方をしているんですコイツ。

◯グルーブボックスのプロダクトデザイン論


これらのシーケンサー付きシンセ、所謂グルーブボックスとは、
ユーザーインターフェイスと機能のせめぎ合いが非常に難しく、
開発者のセンスがダイレクトに反映される稀有なプロダクトなんですよ。

スペックだけで考えるとアレコレ沢山出来る方がイイんですが、
多機能になるほど操作が煩雑になってライブ性が損なわれます。
DAWのピアノロールなどと違って直感操作が信条で、
楽器経験の無い人でもフレーズ作りを簡単に出来る物が良機材として評価されます。

特にiPhoneやDAW普及以降の現代では、
技術的には僕らユーザーの思いつく事は何でも実現可能なんでしょうが、
恐らくは非常に使いづらい物になってしまいそうです。
そこを敢えて「どの機能を削るか」が開発陣の命題なんじゃないでしょうか。
RPGで言うところの「ステータス割り振り」が製品の個性に直結するのも面白い。

近年のKORG製品の「リーズナブルなアナログシンセを復活させる」という
テーマの元に産まれたmonotronからvolca、minilouge/monolougeに至るまで
安価で秀逸なプロダクトが沢山ありますが、
その中でも最高にKORGらしいプロダクトがこのmonotribeと確信しました。

◯基本スペックとデザイン


1VCOのアナログシンセとキック、スネア、ハット3種類のドラム、
それらを演奏する16ステップのシーケンサーがついてます。
MIDI端子はついておらず(改造で拡張可)、
他機材との同期にはKORG得意のSYNC信号を使います。

volcaシリーズに対しての決定的なアドバンテージは
絶妙なサイズ感と、ズシっと程良い重さのアルミ筺体。
人並み以上に手のデカい自分でも楽に操作できます。

腕の長いトグルスイッチは小気味よく操作できますね。
ボタンの押し心地とツマミのトルク感はイマイチなんだけど、
そこまで贅沢は言えません。なんせ2万円ですし。

◯時間泥棒シーケンサー


ドラムパートは一般的なステップシーケンサーですが、
シンセパートのリボンコントローラーが特徴的です。

(クオンタイズ機能があるんで)monotronほどではないにせよ、
正確に鍵盤を抑えてキチンとしたフレーズを演奏するのは至難の業。

でもいいんです。コイツが前提としている音楽は、
音程の変化ではなく音色の変化に重点を置いてるから。

録音ボタンを押しながら再生させ、
適当にチョンチョンと鍵盤部を突っつくだけで
「なんかそれっぽいフレーズ」ができます。
気に入らない箇所はステップキーで消去して、
またチョンチョンやり直します。

monotronと同じ鍵盤ですがコッチの方が機能は上。
鍵盤のレンジもWIDE/NALLOW/KEYと可変式で、
KEYを選べばスケールクオンタイズが可能です。
FLEXボタンでステップごとのクオンタイズ機能をオフにする事もできます。

この作業が本当に楽しくて、
触ってるうちにウッカリ数十分経ってた、なんてのがザラです。

 

◯ノイズがキモのVCO


VCOは波形選択、オクターブ選択と独立したノイズのツマミがあります。
デフォルトでは軸の細いツマミですが、
ここに市販のツマミを付ける事によって積極的にノイズを活かす事が出来ます。

◯明快すぎるフィルター


綺麗に切れるカットオフと可変カーブの綺麗なPEAK(レゾナンス)で、
分かり易い音作りができます。このフィルターは自分が今まで所有した
アナログシンセの中でも最も分かりやすく使い易いんですよ。

カットオフ全開、ピーク低めでは一般的なモノシンセの音、
カットオフ11時、ピーク4時ではかなり重たいサブベースに、
カットオフ1時、ピーク12時でアシッドベースに、
などなど、フィルターの素直さがmonotribeの大きな魅力です。

◯最低限のVCA/EG


VCAはシンセパートのボリュームといった扱い方で、
トグルスイッチでEGの切り替えをします。
普通のアナログシンセならADSR4つのツマミが重要なポイントだとは思うんですが、
ここは思いっきり削ってますね。

◯ド変態LFO


削ったEG機能の代わりに充実してるのがLFO。
全体的に少ないスイッチ類ではありますが、
その中で3つのトグルと2つのツマミと、LFOに重点を置いてるのが分かります。

で、何も考えずにツマミをいじると簡単に破綻します。
低速から超高速までレンジが広く、
分かり易いフィルターとは対照的にすんげーピーキーです。

◯チャカポコ系ドラム


ドラムに関してはパラメーターが全くないので音作りは出来ないんですが、
TR-606やCR-78などのクラシックドラムマシンに通じる可愛い音色です。
或いはMFBの808ライクなマシン、TanzbarLiteとか522に似ていますね。
キックはけっこう重たい。AnalogRYTMと同期させても全然負けてません。

改造をすればキックのディケイなどパラメータをツマミで追加する事も出来るようです。

◯エフェクターとの組み合わせ


エフェクトの影響が強く反映されるアナログシンセですから、
お供にペダルエフェクターも欲しいですよね。ってか絶対に必要。

どんなエフェクターでもいいんですが、
個人的にお勧めなのがデジタル・ディレイ。
最近はディレイのペダルといえばアナログの方が主流ですが、
アナログよりもテープよりも、チープなデジタル・ディレイが良く似合うんですよ。



自分が買ったのはtc electronicsの「THE PROPHET」というペダル(緑の方)。
なんせ安い。とにかく安い。6000円で買えます。
ツマミが大きくトルク感も良く使い勝手抜群です。

肝心の音質は「6000円にしちゃ上出来」といったレベルではありますが、
そのチープさがmonotribeにバッチリとハマるんですよ。

シンセパートに面白いのはBOSSのリバーブRV-6。

これも値段の割にはかなりイイ音します。リバーブ界のカローラです!
特に面白いのは原音の1オクターブ上の高さの残響音が出るシマーリバーブ。
建前通りの幻想的な残響から空飛ぶ恐竜の雄叫びまで自由自在。


◯こんな人におすすめ


・素性のいいアナログシンセを安く体験してみたい人
・CR-78やTR-606などのチャカポコするドラムが欲しい人
・volcaもいいんだけどチト物足りない人
・303系ベースシンセよりもう少し自由度の高いシンセサイズをしたい人
・レゲエのピュンピュンマシンが欲しい人
・ノイズ/ドローン系の人
・カスタマイズを楽しみたい人

◯まとめ


以前モジュラーシンセを作っていた時に、
「仰々しいシステムを作ってもmonotribeの方がマシ」
なんて揶揄をチラホラ見かけましたが、自分の場合は正に完全敗北だったようです。
何十万もかけておきながら結局はコイツに勝るシステムを組めず仕舞いでした。

そりゃそうですよ。
素人の「ぼくのかんがえたさいきょうのアナログシンセ」が
天才が作る取捨選択の妙技の賜物に敵うワケはありません。

 

それにしても日本の電化製品全般が最も苦手とする「機能の切り捨て」を
こうも鮮やかにやってしまえるのは見事としか言いようがありません。
本業で建築デザインを経て製造業の末端に身を置いている立場としても、
今後の日本のものづくりに必要なのは「切り捨てる勇気」だろうと思ってます。

もう一つの素晴らしいポイントが、回路図を公開しているところ。
これにより電子工作の得意な人が自由に改造して楽しんでいるようですね。
定番改造ではMIDI追加、ドラムパラメータ追加、パラアウトなど出来るようです。
「ものづくり()」「技術大国()」とか自称しておきながら
何かを作る楽しみを文化として育てようとしない世の中で、
企業として勇気のある行為だと思いますよ。

 

電子楽器が好きな人のみならず、プロダクトデザインに関わる日本人全てに
この分野の製品開発の面白さに着目してKORGの姿勢を見習って欲しいものです。

【人柱速報】twisted electronics CRAZY8レビュー

ユーロラックやモノシンセが世界中から発売されているにも関わらず、
パフォーマンス・シーケンサーって選択の余地が少ない上に何を選んでも一長一短なもんで
悩みの種ですよねー。ですよねー。オレだけ?そんな事ないでしょ。
前回「シーケンサーの選び方2017」の時点で注文していたCRAZY8が到着したのでレビューしますわ。


◯基本スペック


https://twisted-electrons.com/crazy8/




・w210mm x d97mm x h 24mm
・16ステップx8パターンx8トラック
・トリガー指定形
・4トラックは和音対応
・4トラックはCV/GATE対応
・MIDIクロックスレーブ可
・SYNC IN/OUT端子



おねだん:255ユーロ(ドイツMUSIC STOREにて船賃込で約4万円)


◯デザイン



箱から出したときの第一印象は「あーら可愛い!」
同社のデジタル・アシッドシンセACID8と共通のデザイン。
黒アルマイト&ヘアライン加工の天板は非常に質感が良く触り心地のいいものです。
サイズはかなりコンパクトですが金属筺体のお陰で心地よい重量感があります。
このスペックで出来るだけシンプルな操作性を狙ったのか、キーの数も必要最低限。
海外製のタクトスイッチの為なのかキーの押し心地がやや堅いのがちょっとヤだな。


◯付属品と注意点


・ACアダプタ
付属の物は海外向けなので、変換コネクタが必要です。
或いは【12V420mA/センタープラス内径2.1mm】のアダプタを別途購入する必要があります。
アンペア数は420以上あれば、大きい分には問題ありませんよ。
例えばこんなんとか。


http://akizukidenshi.com/catalog/g/gM-03682/


でもマニュアルには「9-15V」とあるのでわりとユルそうですね。
実際9Vセンタープラスの電源を試したら普通に動きました。


・MIDIケーブル
片側がDINコネクタ、もう一方が3.5mmステレオミニのタイプです。
IN/OUT用に2本付いてます。
最近よくあるこのDIN-3.5mmのMIDIケーブルですが、
メーカーごとに信号の振り分け方がバラバラなのが困り物。
コレは有難い事にKORGと同じ方式なので、
SQ-1に付属のDIN-3.5mmアダプタも使えます。


・MIDIチャンネルは8トラックというより4+4トラック
ここ重要なポイントです。
MIDIアウト端子が2つあって、Ch1~4とCh5~8に分かれています。
なので音源1台につき4Chまで、という制限つき。
MIDI信号をまとめる機材でも持っていないかぎり、
マルチティンバー音源を繋げても4種類までの音しか出せないって事ですね。


逆に複数台の運用には端子が2つある方が有利。
Trk1から4までをマルチティンバー音源に、
Trk5から8をモノシンセやドラム音源に使う、ってのも、
MIDIスプリッターを介さずに可能ですよね。


◯普通の使い方


基本的な打ち込み方はRoland TB-3と同じような方式が8トラックになったものです。
パターンモードでパターンとトラックを選び、ステップモードに切り替えた上で
右側のツマミで該当ステップを選んで鍵盤キーで音階を決める方式です。
MIDI INとSYNC INがあるので同期のスレーブにも使えます。


◯イカす使い方


CRAZY8特有の機能で気に入ったモノを紹介します。


・プレイモード
SHIFT+RUNで該当トラックのシーケンスを走らせる方向を変えられます。
前進→後退→往復→ランダム


・スキップ
打ち込みの際にREST(休符)とは別にSKIPキーってのがあるのにおや?って思ったんですが、
これで該当ステップを飛ばす事が出来るので、トラックごとに違う周期で演奏させる事ができます


・レート
通常は4小節を16ステップに割った分解能ですが、
この機能を使ってトラック毎に1/4から8倍まで変更出来ます。


・クレイジー
ナニがクレイジーなのか英文マニュアルを読んでも分からないんですが、
この値を変える事によってトリガーと音階を微妙にランダマイズできるっぽい機能です。
理屈はワカランけどかなり便利な機能です。


・コード
パターンモードにて該当ステップの白鍵を押しながらエンコーダーを回すと
あらかじめ設定された和音を選べます。
デフォルトで15種類の和音が登録されていて、これもエディットが可能です。


◯困ったポイント


・キーが少ないので慣れないと操作がややこしい。
トラック選択やパターン登録、コード周りなんかを理解するのに戸惑いましたね。


・ステップ数は16で固定
ツマミでステップ数を減らしたり出来たら面白いのにね。

・ベロシティ固定
マニュアルのどこにも記載されてません。
ステップごとでなくても構わないからベロシティ可変にしてほしかったな。


・ステップごとのパラメータ変更は不可
ELEKTRONのパラメータロックやKORGのモーションシーケンスに該当する機能はありません。


・ノートレングスはトラックごとに固定
DUTY機能でトラック毎にノートレングスを16段階で変更できるんですが、
全てのステップが同じ長さになってしまいます。


・スライドもアクセントも無いよ
ウニョン不可だしベロシティも固定な雰囲気です。
なんでアシッド向きではないかもね。


などなど、現代のステップシーケンサーとしてはかなり割り切った設計ですね。
シンプルな操作性を再優先して色々諸々切り捨てたように思えます。


けどさ、ちょっと切り捨て過ぎじゃね?w

このあたりはファームウェアのアップデートに期待するしかありません。


◯おすすめ構成例


・iPadやハーフラックPCM音源




取っ掛かりにはお手軽マルチティンバー音源が
沢山あるiPadのシンセアプリや、
ひと昔まえのコンパクトなPCM音源が良いんじゃないでしょうか。

・SQ-1とかKORGのSYNC端子搭載機




SYNC端子があるからSQ-1と併用するのもアリでしょう。
基本的なフレーズをCRAZY8で走らせて、その上でSQ-1の即興演奏とかね。
ただしKORGマシンとCrazy8ではステップ分解能に差があるため、
スイートスポットは狭いかと思います。

・DSI TETRA
モノシンセx4のTETRAは相性バツグンじゃね?


・モジュラーシンセ
Trk5-8をフレーズに使って、
CV/GATEのあるTrk1からTrk4であらゆるパラメータをイジり倒すと面白い筈です。
最近ではBEATSTEP PROがモジュラーシンセの定番シーケンサーになっているようですが、
コンパクトさとCV出力の多さではコッチの方が有利。


◯まとめ


買う前はELEKTRONシーケンサーの簡易版かな?と思ってたけど、
触ってみたらTB-3の8トラック版といった感じがします。
機能面と操作性で物足りないところはあるけれど、
なんせこのサイズと多出力なところが非常に気に入ってます。

ネーミングセンスの磨き方

名前を考えるのって地味に悩みますよね。
ガキの頃ドラクエの主人公の名前を決められずに
3日くらいゲームに手を付けられなかった挙句に、
無理矢理つけた名前に感情移入できずにゲーム自体に飽きてしまった、
なんて苦い思い出があります。

僕ら音楽活動をしている人種も、
コピーライターほどではないにせよ色々と名前を考えなくちゃいけない事多いですよね。
名前を決めあぐねているうちに企画が流れてしまったり
曲のインスピレーションが消えてしまったりと、
残念な思いをする方は珍しくないかと思います。

◯名前を考えるコツ


 

・定番の言葉の意味を抑えておく
その分野での定番となっている言葉のセンスってありますよね。
例えばクラブの店名は[YELLOW]とか[ROOM]とか無機質な単語が多かったり、
80年代シカゴハウスの曲名は何かと[JACK]が多かったり、
90年代NYハウスでは猫も杓子もラブラブ言っていたと思います。

特にスラングや内輪でしか通じないような業界用語に着目すると、
言葉の選び方からその分野の背景がチラホラと見えたりします。

例えばヒップホップの亜流として生まれたジャンル「TRAP」。
この言葉は元々は麻薬の密売所を指すスラングだったようです。
本来は「罠」って意味でしょうけど、
どういう解釈で密売所がTRAPと呼ばれ、
尚且つその周辺で生まれた音楽ジャンルになんでTRAPと名付けられたんか?
敢えて「正解」を調べずにいろいろ想像をするのも結構楽しいもんですよ。

 

その分野での王道ド直球なネーミングもいいのですが、
その名付ける作品に余程の自信がないとかえってカッコ悪いです。
あとは印象に残りにくいのも難点ですね。
なので大抵の場合は幾らかの捻りを加えた方が良いと思います。
で、その捻り方なんですが、
敢えて別分野のスラングを持ってくるのも一つの策です。

例えば東京の下町発テクノ/ハウスレーベルである「RUDELOOPS」。
RUDEとはレゲエ用語で言うチンピラの意味です。
テクノ系だと無機質なネーミングが定番のセンスなので、
向こうを張る意図で対照的なイメージのレゲエから拝借してきました。

もちろん音楽縛りでなくても構わないです。
エキゾチックな響きを持たせたいなら宗教系とか、
クールな印象を与えたいなら理工系の専門用語を使うのも良いかと。
工学と言えばクルマ、飛行機、船など乗り物系のネーミングとか、
女性的なイメージなら化粧品のネーミングセンスはパクり甲斐ありそう。

 

・文字の形、フォント、ロゴを想像しながら名付ける
これは主に視覚効果から連想する方法です。
ビジュアルアートやグラフィックデザインの好きな方にお勧めの方法。
実際に作らないまでも「こんなフォントやロゴマーク使いたい」と
シンボルありきで名前を考えてしまうんですよ。

自分のパーティ[TumbleFish(タンブルフィッシュ)]は
ランブルフィッシュ(闘魚)をモジッたネーミングなんですが、
最初に「西洋の甲冑と槍を身につけた人魚」というシンボルありきでネーミングしました。
結局はロゴ制作してませんが。

 

・発音した時の音感で決める
特に音楽系ネーミングでは言葉の意味よりも大事なのが発音した時の耳触り。
カタカナ50音を声に出して読んでみると、
それぞれの音が優しそうだったり強そうだったり、
様々な印象を受ける事が出来ると思います。

濁音が入ると男性的な、半濁音なら子供っぽい響き、
サ行はシャープでシュっとした響き、
ラ行ナ行には女性的な、、、とか、自分勝手に解釈して構いません。

 

また「ルーどルーぷす」と韻を踏むのはラッパーの定番テク。
このテクニックはかなりインパクト強いですよ。

 

◯自分の名前


アーティスト名やDJネームなどを考えるとほぼ3通りのパターンがあります。

・本名そのまんま
自分もryotakojima名義でDJから何からやってますが、
面倒事が無い上にイメージのギャップが最も小さいのが利点です。
「DJ ◯◯◯」と下の名前をつけるのも一般的ですよね。
自分の場合はDJの師匠にちなんで本名フルネーム全小文字でやってます。

デメリットは会社の人や家族など関係無い人にWEB上で活動を隠せない事でしょうか。
大きな会社のサラリーマンや堅い職業の方は面倒事が増えるかもしれないです。

・本名をモジったアダ名
子供の頃につけられたアダ名や、苗字をさらに短縮した呼び方など、
覚え易さと呼ばれ易さのバランスが良い名づけ方です。
苗字短縮型はクラブ系の普遍的な価値観である「無機質」「ミニマル」な
イメージを連想させやすいので尚良いかと思います。
どうしても同じ名前の人がウヨウヨ居るのが難点。

 

・本名とは関係ないイメージ優先の名前
ハッキリとした世界観をもった人に多い傾向があります。
作品や活動の印象をイメージさせやすいので、
ジャンルに囚われない、マイナーな音楽を好む人に多いようです。
ただあまりにもイメージと本人のギャップが大きいと「残念な人」認定されてしまいますし、
そういう人は十中八九ナルシストなんでイジられる覚悟をしておきましょう。

 

◯コミュニティの名前


イベント、パーティ、レーベル、ユニットなどの人の集まりを指す場合、
その名がブランドとして独り歩きしてくれるようになるのが理想ですよね。

やはりコンセプトやテーマから連想する言葉が一番いいでしょうけど、
人に覚えてもらうのが大事ですから、
意味より字の形よりも音に重点を置きましょう。

以前やっていたパーティでは、
「クラブ黎明期のキーパーソンは皆”o”で終わる名前」にちなみ、
volcano、inferno、maraschinoなんて名前を付けてました。

 

◯曲の名前


人の集まりを指す名前と違って完全な作品名ですから、
作品が先でも名前が先でも良いし、ほんと自由過ぎて困っちゃいますよね。

ここでお勧めな方法が、ある程度のネーミングの法則を決めてしまう事です。
例えばひたすら番号を振るだけってアーティストも居ます。

自分の場合はRUDELOOPSのレーベルコンセプトありきで、
「ガイジン視点のデフォルメされた日本語」をテーマに、
カタカナ4文字+曲を表す英語という決め方をしていました。
「サツバツ・ファンク」「トラウマ・トラックス」「イナリ・ウィスプ」
などなど、自身のハウス観を馬鹿っぽい単語で強調する狙いもあります。

 

◯まとめ


こういう所でセンスが光る人は音楽以外の教養が身に付いている人に多いですね。
ソムリエのように感じた事を言葉で表すって、それなりの訓練が必要みたいです。
沢山の言葉を吸収するには活字を読むのが一番だけど、
日本文化のアドバンテージとも言えるアニメやマンガを大量に貪るのも良いんじゃないでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シンセサイザーのヤバい道

どこの業界にも黒光りしたオーラを放つド変態はいるものですが、
僕らのフィールドも修羅の道に一歩踏み入れてしまうと元の世界には戻れない危うさがあります。
カネに糸目をつけないって程度ならまだ可愛いもので、
他のレジャーだったり家庭や恋愛だったり仕事だったり、
人生における様々な幸福を犠牲にしてでも欲しい音を追求する魑魅魍魎の世界です。
音楽系ではミュージシャン、DJ、ピュアオーディオなどなどそれぞれに独特の癖がありますが、
こちらシンセサイザー界隈は理系的な意味でヤバい人が多いようですね。
キーワードは「差別化」と「人柱的実験精神」でしょうか。
自分がハマったり観てきたりした「シンセサイザーのヤバい道」を紹介します。

◯シンセサイザーにハマる人達


文化の成り立ちからしてDQN気質のあるDJや、
自己顕示欲の爆発暴発が多いバンドマン、
オカルトめいたピュアオーディオ層とは違い、
圧倒的に理系な人達が多いようです。
学歴の高低は別にしても理工系の学校出身者ばかり。
独身率と収入はやや高め、プライドとオタク気質が非常に強いのが特徴。
女っ気は無いけど絶望的にモテないってほどでもなく卑屈さは感じず。
職種はIT系が異常なほど多い。オレから観ると9割くらいそうじゃね?って思う。
職場では真面目なタイプなので案外安定した家庭を築いてる人も。

ジャンプやマガジンよりサンデー派が7割
SFやロボットアニメに目がないのが9割
アニメ美少女が好きなのは5割
喫煙率と酒乱率は1割未満
SNSは圧倒的にTwitter

◯モノシンセ・シンドローム




シンセサイザーの最もシンプルな形式であるアナログ・モノシンセ。
メロディアスとは言い難いブーとかビーみたいな音しか出せない筈なのに、
世界中のあらゆるメーカーから様々な機種がリリースされてます。
それらのブーとかビーとかの違いに気がついてしまったらイエローカード。

だいたい最初はKORGのmonotribeやmonotron、volcaあたりを
なんか可愛いからって理由でオモチャ的に買うんですが、
自宅ではなくクラブやスタジオで本気の音を聴いてしまったらもう大変。
値段はともかくサイズ的に手頃な事もあってモノシンセだけを何台も買い漁る羽目になります。

3000円で買えるmonotronから50万じゃ利かないMOOGまで、
みんなブーとかビーとかしか言わない筈なのにね。

 

◯KORG萌え




monotribeやmonotron、volca、はたまたカオスパッドやカオシレーターなど、
ガジェット色の強いKORG製品を「可愛い!」と錯覚してしまう軽度の疾病。
30代後半以上のオッサンに何故か芽生える乙女心を絶妙にくすぐるKORGあざとい。
ここにヤられる奴は絶対ガキの頃ビックリマンシールとかSDガンダム集めてたぜ?
値段もサイズも手頃なのでうっかりフルコンプリートした挙句に
各機材に◯◯子とか名前をつけてペットのように可愛がります。
特に害は無いけど気持ち悪いから家族にはバレないようにしててね。

ちなみにこのKORG萌えを悪化させるとTeenageEngineeringに手を出し、
萌え要素がねじれてレトロ方面に走るとMFBに手を出します。

◯ユーロラック・モジュラーシンセ




モノシンセ病をこじらせると大抵コッチの患者になります。
FAZZとかデンドロビウムが好きな人は要注意。

当ブログでも連載記事を書いていましたがかなりアクの強いシンセ沼です。
「実験音楽」というより「音楽実験」に最も適したシステムで、
ケース次第でどんなシステムでも構築出来る事が最大のメリット。

一度手を出すとミキサーもエフェクトも
全てユーロラックに収めなければ気が済まなくなり、
そこまで行くと何故か選民思想が強くなる面倒な輩もいます。

中にはケース内の空いたスペースをブランクパネルで埋めるのは邪道!とかいう人も居て、
「ケースの隙間は心の隙間」とワケのわからない迷言を残していった事もあります。
今でこそワケわからんと言えますが当時は迷言ではなく名言に聞こえてたからヤバい。

数十万からの投資額と年単位での経験が必要で、
苦労の分だけプライドが高くなるのは致し方ないところ。
とはいえ出てくる音はブーとかビーとかに加えてブモォォん!程度です。
あと何故かリズムを嫌う人が多いのも特徴。

はたまた電子楽器の枠を超えて「おもしろ電子実験機材」に走る人達も珍しくなく、
煙吹いたりレーザーをシーケンスさせたりを出したりな人も稀にいます。
あと理科の実験してる人とか大人のオモチャをCVで動かしてる人もいたよ!

当ブログを読んでモジュラー始めた方がいらっしゃるようで有難い限りなんですが、
思う所あって全て処分してしまいましたゴメンナサイ。
手放したとはいえ数十万の投資がガッチリ活きているのは記事読んでくれる方にはお分かりでしょう。

辞めた理由ですか?

「ケーブルが邪魔でツマミを回しづらいから」

です!

オレやっぱりアレックスとかヘイズルTR-1くらいが丁度いいわー。

 

◯個人輸入癖


よくある廃人化のキッカケになる悪癖。
日本では流通されていないレアな海外製品をくまなく探し人柱と化す行為。
この一線を超えてしまうとそれまで躊躇していたタブーを屁とも思わなくなる。
英語が読めずにGoogle翻訳だけで購入手続きをしたりマニュアルと格闘する猛者も多数。

あんまり頻度が高いと税関でブツを止められて申し開きに出向く羽目になったり、
ebayでお金払ったのに品物送ってこない詐欺に遭ったりするので要注意。

 

◯自作/改造厨




これはガンダムというよりボトムズの世界ですね!
DIY文化が定着した海外ではユーロラックのキットやスタンドアロンシンセ、
ドラムマシンのキット販売品がよくあります。
ボクもユーロラックから始めデジタルドラムマシンLXRやx0xb0xを作りました。
もちろん完成品よりコスパもレア度も高い物で、改造に関する経験を得られるのもメリット。

自作にハマる人はツマミ回すよりもネジ回す方が多くなり、
既成品を分解する行為に性的興奮を覚える変態です。
症状が酷くなるとハンダの焼ける匂いでトリップしたり回路図でオナニーをしたり、
機材集めから機材を作る機材集めにシフトします。

自分スか?
モジュラー辞めたのもコッチの自作方面へステータス全振りする為で、
近々より廃人度の高いプロダクトを作る予定です。

 

◯ELEKTRON依存症




ELEKTRONの小賢しいマーケティングの罠にズブズブとハマり、
リリースされている全部の機種を網羅しないと気が済まなくなる病気。
出音は(値段の割には)大したことないんだけど、
シーケンサーとパターン管理、PCエディットなどの機能性
なんかでダントツのバランスを保っているんだよね。

ちなみにアタクシ、
MD買って売ってA4買って売ってAR買って売ってOT買って記事書いて売って、
OverBridgeがリリースされたらARまた買ってA4もまた買ってと、
覚醒剤のような依存具合から立ち直れませんが、
DigitaktとOTmk2のデザインが好みから外れてきたので回復の兆しが見えてきました。

 

◯秘密結社DaveSmith教団




MOOGと並ぶ名門メーカーDaveSmith。正にシンセ界のポルシェ。アメリカだけど。
ここのシンセに手を出すと出音の良さに病みつきになり他メーカーを排除してしまう傾向があるようです。
名機Prophetを筆頭に、デジアナハイブリッドシンセEvolverとか現行最高峰ドラムマシンTEMPESTとか、
買うのも大変、使いこなすのも大変、なのに苦行を辞められないって人が結構いますよね。
まぁ使ってるだけで称賛の眼差し。
出音は本当に素晴らしいもので、ライブな筈なのに完成された曲のような錯覚を覚えます。

 

◯ローランド・ビンテージ沼




TR-808や909、TB-303などのクソ古い機種がトンデモない高値で取引されているのは、
コレクターズ・アイテムであると同時に現代では再現出来ないロストテクノロジーでもあるからです。
他にもSH-101/202とかSystem100とか往年のRolandは名機の宝庫ですよね。
それはいいんだけど、こじらせるとオリジナル原理主義者と化して周りから煙たがられます。
あとお金幾らあっても足りないよ。

 

◯売買厨


買ってみたものの上手く使えないから売る、という行為を繰り返すうちに、
演奏スキルが上がらずにスペックの読み方だけが突出してハイレベルになってしまう病気。
買値-売値の差額を「レンタル料」くらいにしか捉えておらず、
市場に出回る全ての機材をカジらないと気が済まなくなる事も。

 

◯スペック至上主義


最近は勢力が弱まってきたものの、
DAW以前のPCM音源やFM音源が全盛だった時代には沢山いたようです。
同時発音数やプリセット音色の数が多ければ多い程エラい、という価値観で、
「数字」と「暗記」がマウンティングの武器だったようです。
このあたりの話を聞くと80年代オートバイブームのHY戦争を彷彿とさせられます。
メーカー同士が争うのはいいんだけど、
何故かユーザーが代弁者となって低スペックの相手を貶し合うのは解せませんわw

◯これらのビョーキの治癒方法


20代〜30代前半なら救いはありますが、35歳以上の方はもう手遅れです。
シンセを辞めて音楽を辞めれば一時的に症状が軽くなるかもしれませんが、
きっとカメラやクルマやピュアオーディオなど別の沼に飛び込む事になります。

どうせ死ぬまで治らないんだから、上手く付き合っていくしかありません。
かけた苦労に見合った対価を得られればいいんですよ。
そこに満足が出来ないからフラストレーションが溜まって余計に酷くなる。
対価ってのは別にプロやセミプロとしてお金を稼ごうって話じゃなくて、
自己顕示欲の理想的な消化が出来ればどんな形でもいいんです。

それには何よりも「内輪ノリで満足せずに別コミュニティに殴りこみをかける」事。
シンセ担いでDJイベントやライブハウスで
チェケラッチョ野郎やメンヘラバンギャをぶっ飛ばしましょう。

 

◯クリエイティブワークのコラボレイト効果


自分が主宰するイベントは第一日曜の「マシンライブ・ワークショップ」とは別に、
第三日曜に「DJxマシンライブxフォトグラフ」をテーマにしたパーティをやっています。

https://www.facebook.com/TumbleFishbullets/

写真を撮られるって事は演者/機材共にビジュアル的な個性も要求される事になり、
DJは女の子を中心にブッキングしているので、
比較的冷めたオーディエンスを相手にする必要があります。

マシンライブをシーンとして確立させるには、
パフォーマーとしてのエンタテイメント性を保てるかどうか。
これが自分の創るコミュニティの大きなテーマでもあります。

どちらも西麻布bullet’sで17-23時に開催中。FEEは¥1500/1Dです。

http://bul-lets.com/new/

 

◯まとめ


半分以上は自己紹介になってしまいましたが、
自分以上にヤバ目な方々も沢山います。
カタギの人達から見るとエクストリームな変態ばかりでしょうけど、
もう普通の音じゃ満足できない身体になってしまっているのは諦めましょう。

どうせハマった沼ならいっそ開き直って突っ走ってしまえば、
もしかすると新世界の幕開けが見えるかもしれません。

頭の痛い問題はこれらの症状が出ると満足に曲を作れなくなる事ですね!

おーだいーじに〜!

 

 

シーケンサーの選び方2017

マシンライブ機材の構築に欠かせないシーケンサー選び。
「最高の一台」なんてモノがあるはずもなく、色々試してベターなモデルを探すしかありません。
前記事「シーケンサーの選び方」から1年間の迷走レポートをまとめてみました。

シーケンサーとは自動演奏機。
DAWのピアノロールにあたる部分と言えば分かりやすいでしょう。
またマシンライブでは音源一体型のいわゆるグルーブボックスが主流ですが、
一歩踏み込んで個性的な音を扱いたい時は単体の音源モジュールが必須になります。
そこで必要になってくるのが単体のシーケンサー。
メーカーごとに様々な操作方法があって、音源以上に個性に差の出る機材であります。

またグルーブボックスの中でもMIDI OUTを通して外部音源を鳴らせるモデルもあります。
使い慣れた操作感で音源モジュールの優れた音源を演奏するのも魅力的ですよね。

◯ステップシーケンサーの打ち込み方法


・ツマミ型
SQ-1のように各ステップごとにあるツマミで音程を決めるタイプ。
即興性に優れてます。

・トリガー型
Roland TB-3のようにステップを指定して鍵盤などで音程を決めるタイプ。
ほとんどのグルーブボックス.シーケンサーがこの方法です。
打ち込んだフレーズをパターンとして登録出来るので、仕込み重視のプレイに最適です。
ELEKTRONのようにステップ指定後にツマミで音程を替えるタイプもあります。

概ねこの二つのどちらかを基本としつつ、
即興性や仕込み性を強化する機能をつけています。

◯スペックの読み方


・トラック数
DAWのトラックと同じ概念です。
一度に何種類の音を鳴らせるかって事です。
そりゃまぁ多い方がイイに越したことはないけど、
注意したいのはトラック数と操作性は反比例する事。
自宅やスタジオなどでの制作ならともかく、ライブではテンパります。

・ステップ数
一つのパターンの中で分割出来る時間軸の数です。
単純に小節数として捉えても
ツマミ型ステップシーケンサーでは1小節8ステップの物もあるし、
旧型のELECTRIBE EMX/ESXは8小節128ステップまでいけます。

ほとんどのモデルは1小節16ステップ4小節64ステップかと。
トラックごとにステップ数を変更できるモデルは便利ですね。

・MIDIクロックスレーブ
MIDI IN端子を介して外部機器のクロックを受ける機能。
これが無い、あるいはUSB MIDIのみ対応なんて機材はかなり不便です。
SQ-1ならvolcaシリーズをMIDItoSYNCコンバータとして使うとか、
BEATSTEPであればiConnectMIDIなどのDIN MIDI to USB MIDIコンバータを使うとか、
機材を一つ増やさなくてはいけません。
やはりスレーブ対応してくれた方が有難いです。

・CV/GATE対応
モジュラーシンセや古いアナログシンセでお馴染みMIDI以前の演奏信号です。
特にモジュラーシンセでは音程だけでなくほぼ全てのパラメータをCV信号で制御できるので、
(フィルターのカットオフでもLFOのスピードでも)
多トラックのCV/GATEシーケンサーがあると強烈なフレーズ作りが可能です。

ELEKTRONのパラメータロックやKORGのモーションシーケンスと同じ事ですが、
自由度は格段に高いです。

・SYNC CLOCK IN/OUT
KORGのvolcaやmonotribeでお馴染みSYNC CLOCKですが、
モジュラーシンセの同期に使われるクロックパルス信号と同じ物です。
これもあると便利。KORGのアナログ好きな方やモジュラー/セミモジュラー使う人なら是非。

・和音対応
一つのステップで複数の発音が出来る機能。
もちろん和音対応の音源が必要ですが、これが出来るだけでより音楽らしい(?)演奏が可能。
DAWや旧来のQYシリーズなどでは当たり前の機能ですが、
ハードのステップシーケンサーでは対応する機種が多くはありません。

◯シーケンサー専用機


・KORG SQ-1

http://www.korg.com/jp/products/dj/sq_1/
新品10000くらい、中古で6000くらい
打ち込み:ツマミ型
出力:MIDI、CV/GATE、SYNC OUT
入力:USB MIDI、SYNC IN
ステップxトラック:16x1or8x2
パターン:無し

長いこと愛用しています。モジュラー使う人なら最初の一台にお勧め。
KORGお得意のアクティブステップを使ったトリッキーな演奏は病みつきになります。
ダメなポイントはC3以下のMIDIノートを吐けない、電池の減りが早い、
同期のスレーブに別コンバータが必要、など色々もどかしい所がありますが、
格安なので1台持っていて損はありません。

 

・DOEPFER DarkTime

http://www.fukusan.com/products/doepfer/dark_time.html
新品7万、中古で4万〜
打ち込み:ツマミ型
出力:MIDI、CV/GATE、SYNC OUT
入力;MIDI、SYNC IN
ステップxトラック:16x1or8x2
パターン:無し

購入を考えてお店でシコタマ触らせて貰いました。
スペック的にはSQ-1とさほど変わらないのに値段は激しく高いですよね。
ただ実際に触るとサイズや質感など含めて納得の品質です。
SQ-1が国産ライトウェイトスポーツカーなら、コチラはポルシェみたいなモン。

どうしても購入に踏み切れなかった理由が、
各ステップのトグルスイッチ。暗い現場では視認性も悪く、操作しづらそうです。

 

・ARTURIA BEATSTEP

https://arturia.jp/products/item/beatstep/
新品1万くらい
打ち込み:ツマミ型
出力:MIDI、CV/GATE
入力;USB MIDI、SYNC IN
ステップxトラック:16×1
パターン:16

小さすぎるSQ-1、高すぎるDarkTimeに比べて手頃な値段と抜群の操作性です。
しかし問題はTEMPOの数値表示も無いし同期のスレーブに選択肢が無い事。

KENTONのコンバータでもあれば絶好の一台かも。

 

・ARTURIA BEATSTEP PRO

http://arturia.jp/products/item/beatstep-pro-2/

新品3万弱
打ち込み:ツマミ型
出力:MIDI、CV/GATE、SYNC OUT
入力;DIN MIDI、USB MIDI、SYNC IN
ステップxトラック:16×2、ドラムx1
パターン:トラック毎16

BEATSTEPの問題点をことごとくクリアしてきた上位モデル。
ツマミとステップキーの配置が解りづらい事を除けばかなりの鉄板モデル。
大きなパッドが特徴なので指ドラムや鍵盤弾きの出来る方にもいいですね。
MIDI CC設定可能なMIDIコントローラーとしても同時に使えるので、
音源次第ではミキサー的に使ったりフィルターにアサインしたりと夢が拡がります。

問題は結構デカい事と、
前述の通りツマミが8×2列なのに対してステップキーが16×1列で操作時に混乱する事。

 

・SQUARP INSTRUMENTS Pylamid



http://squarp.net/
660ドル、船賃込で7万くらいだったか
打ち込み:トリガー型(ピアノロール)
出力:MIDI、CV/GATE、
入力;DIN MIDI、USB MIDI
ステップxトラック:64x64x4だっけか?バカなので数えられません。とにかく膨大。
和音:当たり前ぇよ。

現行の単体シーケンサーでは最強スペック
もうDAWのシーケンサー部分を無理矢理この筺体に収めた感じ。
とうぜん操作に癖が強く習得も困難です。
OCTATRACKより取っ付きづらい。

・Twisted Electrons Crazy 8



https://twisted-electrons.com/crazy8/

250ユーロ、船賃込で4万円

打ち込み:トリガー型
出力:MIDI、CV/GATE、SYNC OUT
入力;DIN MIDI、CV/GATE、SYNC IN
ステップxトラック:16×8
和音:4トラック対応

デジタルアシッドシンセACID 8でお馴染みフランスはTwisted Electronsの新製品。
コンパクトながら8トラック(うち4つが和音対応、4つがCV/GATE対応)と多機能です。
チュートリアル動画を観る限りではA4とOCTAのシーケンス部を足して2で割ったような感じ?
コレ注文したんですが、スペック的には音源を選ばないモデルでしょう。

◯外部音源を鳴らせるグルーブボックス


・ELEKTRONシリーズ

OCTATRACK、MONOMACHINE、DIGITAKTの3機種がMIDIで、
AnalogFour/KeysがCVのコントロールが出来ます。

この中で所有経験があるのはA4とOCTA。

OCTAは64ステップx8トラック和音対応ですが、
色々と操作が複雑なので心が折れます。
A4は64ステップ2トラック。
CV/GATEのみなので使える音源は限定されますが、
OCTAよりはずっと使い易いです。

・ELECTRIBEシリーズ

予算は少ないけど多トラックシーケンサーが欲しい人なら候補に入れて良いかと。
自分はEMX(2万)とEM-1(貰った)を持っていました、
EMXは5トラックx128ステップと長尺にも対応できます。
EM-1は2トラックx64ステップと標準的ですが、
軽くてコンパクトなので持ち運びに適しています。

問題はステップ入力が面倒で、
DAWとか鍵盤を繋いでリアルタイムで弾いた方が手っ取り早い事。

・novation CIRCUIT

6和音まで対応なトラックが2×16ステップ。ドラムも4トラックあります。
MIDIチャンネルは1,2,10と固定ですが、
和音の打ち込み方法としては画期的なUIで非常に分かり易いです。

・Roland TB-3

1トラック16ステップのシーケンスしか出来ませんが、
タッチパネルの操作感と相俟って病みつきフレーズを延々と作れます。
これアシッドベース専用にするのは勿体無いかも。
今ならスゲェ安いしね。

◯音源から選ぶお勧めシーケンサー


・アナログモノシンセ

どれを選んでもいいのですが、やはり単トラックのツマミ型を一台お勧めします。
SQ-1かDarkTimeをデザインと予算で選ぶのが良いかと。

・モジュラーシンセ

CV/GATE対応が必須になります。
モノシンセ一つのシンプルなシステムならSQ-1一つでも十分ですが、
どうせアレコレ増えて巨大になっていくのでBEATSTEP PROでドラムまでカバーするのもいいでしょうね。
或いはSQ-1を複数台使ってフィルターやらLFOやら色々と制御するのも楽しそうです。

・PCM/VAシンセ

BlofeldやVirus、NordLeadなどのVA音源、一世代前のラック型PCM音源などは
マルチティンバーが売りですし、ここは多トラック和音対応のモデルがいいでしょうね。
PYLAMIDかDIGITACTか、ミキサーとエフェクターも兼ねたOCTAなら荷物がグンと減りますね。

◯過去に試してみて良かった&出来たらやってみたいコンビ


・SQ-1+PCMピアノ
まじミニマルでラリれます。これとキックだけでお腹いっぱいです。

・OCTATRACK+Waldorf Bloferd
ループもワンショットもイケる8トラサンプラー+8トラシーケンサーですから、
これとBloferdなどのVAシンセを組み合わせれば大抵のジャンルをカバー出来るんじゃないでしょうか。
しかもミキサーもエフェクターも内蔵ですから、この2台あれば他は要らないかもしんないです。
どちらも持ってましたが所有している時期がズレていた為に試せずじまい。

・AnalogFour+KORG monotribe
アナログって割には音の細いA4をカバーする意味で、
MOOGなどのモノシンセを組み合わせる人は多いですね。
その辺のCV/GATEにしか対応出来ないクラシカルなモノシンセを、
ELEKTRON十八番のパラメータロックでイジると斬新な発想でフレーズ作りが可能かと。

monotribeとの組み合わせで面白いのは、
CV/GATEとしては使わずにA4からパルス波をトリガーとして出力し、
それをmonotribeのSYNC INに繋げます。
そのパルス波をデタラメにトリガーしてやる事でmonotribeのシーケンスが色々とズレて面白いです。
volcaでも可能なのでA4お持ちの方は一度試してみてください。

・Crazy8+PCMシンセ
シンプルな操作感かつ8トラ和音までいけるCrazy8。届いたらPCMシンセをつないで遊んでみたいですね。
つーかコレが使えるようならA4要らなくなるかも。TETRAとかBloferdに替えようかな。

・BEATSTEP PRO+ラック音源色々
薄いけど表面積がクソデカいんで、ラック音源を2,3コ積んでその上に乗っけてプレイするってのは如何でしょ?

◯まとめ


最近はアナログシンセやモジュラーシンセの人気が高くシーンが盛り上がっていますが、
それに比べてシーケンサーの選択肢ってあんまり広くはないんですよね。
特にKORGやRolandの国内メーカーにもっと力を入れて欲しいもんです。
SQ-1PROとか出たら即買いますよ?

同じ音源でもシーケンサー次第で全然違うフレーズになるし、
古い音源だって斬新な発想で鳴らしたりも出来ます。

ドラムマシンやグルーブボックスに飽きてきたら、
単体音源と単体シーケンサーで新しいアイデアを模索するのは如何でしょう?