ライブアクトのドヤリング

暗いブースやステージで細かい操作をこなさなくてはいけないマシンライブでは、
どうしても視線を機材に奪われがちですよね。
これホントに仕方のない事なんだけど、
大抵は低いテーブルしか用意できないケースがほとんどで、
視線の範囲も狭くなって猫背になっちゃうんですよ。
自分が言うのもナンだけど、あんまカッコよくないですよね。

そこでこれからマシンライブに臨もうという人達、
あるいは自分のプレイに自信が持てない人達に、
とっておきの秘策を伝授しましょう!

 

・・・それは姿勢です。まじでまじで。

 

「何言ってんだ!音さえ良ければ見た目なんかどうでもいい!」
という方はどうぞご退場下さい。アナタの代わりにボク達がモテますから。

他の音楽系パフォーマーはどうでしょう?
生楽器やっている人達はそんな事を意識しなくても自然にカッコいいので、
彼等はそういう研究をする機会が無いと思います。
しかしアタクシが20年近く歩んできたDのJの道(タオ)では、
如何にしてカッコつけるか血道を上げて研究と実験を重ねてきたのです。

◯ドヤリング基本理念

パフォーマンスでオーディエンスを酔わせる為には、
当然演者が自分に酔わないと話は始まりません。つまりドヤるんです。
スタバでMac開くのは誰でも出来ますが、
ステージやブースに立つのはそれだけで誉れ高い事でしょう。
だからドヤ顔のあなたを笑う奴はひとりもいません。
自分の容姿に自信の無い方なら尚更。
普段と違う自分を見せつけてやりましょう。

◯ドヤリング初歩で覚えるべき最強の呪文

自分の出番が近づくにつれジリジリと緊張と恐怖に襲われ、
づロアにいるオーディエンスがみんな自分の事を嘲笑ってるような錯覚に陥ります。
前のDJやライブが好みの音じゃないと更にイライラが募りますよね。
何年やってもそんなもんですよ。慣れれば無くなるなんて嘘。
慣れると誤魔化しが出来るようになるだけです。みんな怖いんですよ。

そこでいざ自分の出番になった瞬間、
ひとつ呪文を唱えるんです。本当に魔法がかかります。

 

「お前ら全員ブっ殺す」

 

はい。
よく「人という字を掌に描いて飲み込む」とか、そんなおまじないもありますが、
ことDJプレイに限って言えば「ぶっ殺す」が最強の呪文です。
みんなで仲良く殺し合いましょう♪「死ね死ね」と励まし合うのも良いかと思いますよ!
どうしても殺生が苦手な方は加藤鷹ばりに「金色に光る自分の指」を思い描いて下さい。
するとどうでしょう、フロアから自分を見る女性の目が潤んできてるのに気がつく筈です。
そんなん暗くて見えないという方は信心が足りてないのでバーテンへのお布施とテキーラが必要です。
「なんでいつもオマエはソッチの発想しか出来ねぇんだ?」と呆れるアナタ、

黙らっしゃい。 そ れ が ハ ウ ス で す 。

 

◯マシンライブにおけるドヤリング実践

実はボク20年近いDJ稼業で「ある日突然モテなくなった」経験があります。
普段以上のプレイが出来ているのに誰もコッチを見てくれないし踊ってくれないんです。
それは何故かというと、アナログ・レコードからPCDJに転向したからなんです。
他のDJを観てすぐに気がついたんだけど、MIDIコン使うPCDJって動きが全く無いんですよ。

それに比べてアナログは忙しいです。
最大1,5m幅に並んだターンテーブルを指で撫でて、バッグに収まったレコードを漁り、
細心の注意を払ってイコライザーやフェーダーを操ります。
PCDJに比べて全然スマートじゃない所作の諸々がプレイの色気に直結するんですよ。
生楽器だってそうです。売ってる曲を家で聴くのとライブを観るのと全然違うでしょ。
演者と観客の非言語コミュニケーションが成り立っているからあの熱狂が生まれるんです。

そこから反省してPCDJでも意識して動くようになり幾らかはマシになりましたが、
マシンライブのパフォーマーの姿勢ってPCDJによく似てるんで、
どうにか応用できないか考えてみます。

 

基本1:踊ろう

当たり前ですがダンスミュージックなんだからダンスしましょう。
踊らせたいのなら自分から踊るべきです。
加えて踊る事によって緊張がほぐれる利点があります。
実はコッチのメリットの方が重要だったりします。

基本2:フロアを見よう

PCDJでよく指摘されるポイントに「画面を見っ放し」があります。
各機材の操作は目で追わないといけないので仕方のない事ですが、
一瞬でもいいから要所要所で視線をフロア全体に向けましょう。
オーディエンスと向き合うポーズを示してやるだけで反応が格段に違います。

基本3:猫背を防ごう

低いテーブルでチマチマした作業をしなくちゃならないんで、
かがむ事自体は避けようがありません。

ただ少しでもその姿勢を防ぐ為にアイデアを練って下さい。
・大股になって腰の位置を下げる
・首だけで下を向かずに腰から曲げる
・肩を反らせる
・機材やテーブルに対して斜めに構える

体格によって色んな見せ方がある筈ですよ。


基本4:両肩の角度を常に意識する


左の肩と右の肩に一本のまっすぐな棒が通っているイメージをして下さい。
その棒をグルグル回したり揺らしたりします。左右の肩は常に一直線で。

これ女性ダンサーから聞いた上半身の動かし方の基本だそうです。

 

応用1:ツマミの回し方はふた通り

まず「肘と肩を使って大きく回す方法」と「指先で細かく回す方法」とふた通りある事を意識しましょう。

大回しで有効なのはフィルターのカットオフやEGディケイ、エフェクターなどの派手な効果、
小回しはオシレーターのピッチやEGアタックなど地味な調整に有効なんじゃないでしょうか。
小回しの場合は両手の指を使って馬鹿丁寧に回してるように見せるのもアリかと。

回し方にコントラストをつけるだけで、パントマイムのような印象を与える事が出来ます。

応用2:キック抜きの時は拍の数を口ずさむ

キックをミュートして低音をスっと抜いた時に、
「1,2,3,4,,,」ってな感じでボソボソつぶやくんです。
これDJがロングミックスをする時にやる人がいるんですが、
一見カッコ悪いように思えるけどオーディエンスに緊張を共感させる事が出来るんですよ。

応用3:指揮者気分で各機材を指差す

応用2のカウントと似てますがプレイ中に機材を擬人化して自分に暗示をかけるんですよ。
本人の口から聞いた訳ではないんだけど、
某「幽霊ラジオ」の人のプレイを観てると「あーこの人にとって機材って道具以上の存在なんだね」
って思わされる事が多々あります。正にシーケンス・マエストロです。

 

◯レジェンド・ドヤリストに学ぶドヤリング分類

・塩ファサーおじさん【匠型】



マシンライブでもDJ寄りなプレイを好む人にお勧めなのが、
こないだ動画で大ブレイクした「塩ファサーおじさん」です。
とにかく一つ一つの所作がクドクドしいでしょう。
要所要所でまな板を包丁で叩く「コン!」という音。
女性でなくともビクっと感じてしまう筈です。
このおじさんのようにサングラス等で目を見せないとか、
無駄にしかめっ面するのも効果的。
動画なら笑ってられますが目の前でコレやられたら滝のようにヨダレ出ますよ。

・インドのお巡りさん【ヒーロー型】

YouTube Preview Image
(コレだけ動画です。観た事無い方は是非ご覧ください)

対してミュージシャン寄りな方向性であれば、
緊張感漂うオーディエンスの窮地に大向うから登場するこのお巡りさんがベスト。
必殺技を繰り出す姿に観客は唖然としますが、
登場直後にニヤっと振り返る仕草に着目して下さい。
そこなんです。一撃必殺破壊力バツグンのドヤビーム!
Perfumeの歌う「レーザービーム」ってこの事なんですよ。
正にヒーロー中のヒーロー、イケメンの中のイケメンではないでしょうか。

・シド・ヴィシャス【クズ型】



パンクのアイコンとして名高いシド・ヴィシャス、
このオトコこう見えてベース弾けないんですよ。
ロクに弾けないベース抱えてココまでバシっとキメられるのは
類まれなるドヤリングスキルの賜物。

 

・シュトロハイム少佐【人外型】


人外よいうか外道というか、
オーディエンスに考える隙を与えずに型破りな策でブチのめす技術系ドヤリング。
「え?え?は?」と相手の思考を奪うギミックを繰り出す様は立派なパフォーマンスです。
この路線のパフォーマンスで大事なのは「音楽以外の方法でシレっと驚かせる」事。
音楽以外で相応の経験を積みつつもそれを無駄遣いする覚悟が必要です。

 


フロア全員こんな顔にしてやれたらさぞ気持ちいいでしょうね。

 

・大川総裁【イタコ型】


日本随一の「無敵のイタコ芸人」。これで結構モテるんだからムカつきますよね。
イタコ型というか憑依型と言った方がシックリくるかな。
トランス系DJに多いタイプでことある事に神様とかキツネとか召喚させてしまいます。
自己暗示の得意な人なら結構スンナリ会得できるスキルです。

 

◯まとめ

如何でしょうか。パフォーマーはカッコつけてナンボです。
ミュージシャンなら意識せずとも自然と身につけられるし、
DJなら必須科目として師匠や先輩から教わる立派なテクニック。

経験や歳を重ねるごとにどうしても動きが鈍くなってしまうものですから、
初心者のうちに身体で覚えておくのが得策ですよ。上達も早くなりますしね。

 

 

 

マシンライブのはじめかた

連載【マシンライブの仕込み方】シリーズも色々とやっていますが、
以前から初心者向けの導入記事をリクエストされていたので、
ここらで一つおさらいがてら改めてまとめます。

ハードウェア/ソフトウェアの電子楽器を使ったライブプレイ「マシンライブ」。
呼び方はともかく歴史は意外と古く、DAW普及後の現代では第何次かは知らんけど
アンダーグラウンドシーンで再燃の兆しを見せつつあります。

何故ただの「ライブ」ではなく「マシンライブ」と呼ぶかは、
演奏の大半を機械に任せているからです。
じゃプレイヤーは何してんの?と言うと、
DJのようなミキシング、音色作り、パターン管理などなど、
要は自作したフレーズの即興リミックスのようなもんです。
ミュージシャンというよりはプロデューサーに近い事をやっているんですよ。

基本的にアングラ志向の音楽なので一般の人達には伝わりにくい所もあるんですが、
最近では「あれあれ!ピコ太郎みたいな音楽やってんの!」と言えば
近所のオバちゃんにも通じるようになりましたしね。ほんとピコ太郎さま様ですわ。

◯マシンライブの醍醐味は異なる文化のぶつかり合い

ジャンル的には広義でのテクノ、或いは電子音楽となるので、
クラブがフィールドになる事がほとんどです。
しかしガチのクラバーは然程多くはないようで、

・DJ/トラックメイカー
・非DJの電子音楽家
・生楽器ミュージシャン
・音響系エンジニア
・ゲーム音楽制作や「音ゲー」から入ったDTMer
・純粋なシンセコレクター

こんな人達が各々の経験と感性を駆使して競い合っています。
年齢層はやや高めで30代~40代と、
若い頃に何かしらの音楽文化にドップリ浸かってきた人達ばかり。
この出自にあたるサブカルチャーの違いから生まれる多様性が面白く、
各々のローカルルールに則った発想をぶつけ合うのが非常に楽しいんですよ。

DAWでトコトン音楽性を追求したプレイもあれば、
プリセット無しの即興演奏でスリルに満ちたプレイも。
シーケンスの上に生楽器を演奏するのもアリ。
音だけでなく光り物や自作機材に走るのもアリ。
パフォーマンスの様式美も確立されていない分野なので、
皆さん自由に模索してますよね。


◯センスを競い合うポイント


当然どんな音楽を演奏するのか、が一番大きいのですが、
電子音楽の特性上、どうも職人的な価値観も重視されてまして、
「どんな機材をチョイスしてくるか」「どういう組み合わせにするのか」
そんな所にもその人の経験と感性が表れてきます。

となると機材のデザインも大きなアドバンテージ。
カスタムペイントや改造を施す人もいるし、
ガレージメーカーのレア機材や自作機材に走る人もいます。
この辺は車やバイク、自転車など乗り物系の趣味の影響や、
電子工作、プラモデルなどの工作系趣味の影響もありますね。

要は「男の子の好きな物事」が凝縮されているのが
このシーンの面白い所でもあります。

◯音楽的には広義でのテクノ

短いフレーズの繰り返しを延々と紡いでいくミニマルテクノが基本になります。
それを元に他ジャンルのエッセンスを加えていくのが良いでしょう。
マシンライブと相性のいい音楽ジャンルを何点か紹介します。

・デトロイトテクノ
80年代半ばに産まれた現代テクノの源流。
「ミニマルテクノ」という言葉が出る前から結構ミニマル。
マシンドラム+叙情的なフレーズの上モノが特徴。

・アシッドハウス/アシッドテクノ
80年代半ばにシカゴハウスから派生したドラッギーな音楽。
ベースシンセの音色変化でサイケデリックな世界観を構築。
90年代にテクノ系アーティストによって再ブレイク。
数年周期で何度もブレイクするゾンビのような音楽。

・エレクトロ
80年代前半に初めてTR-808をフィーチャーしたジャンル。
デトロイト以前のテクノとファンクが混ざった音楽。
ヒップホップと共にブレイクダンスのBGMとして人気。
2010年代のベース・ミュージックに大きな影響を与える。
要はピコ太郎のアレ。

・トランス
テクノとハウスの快楽主義を抽出したような音楽。
派手でキャッチーな方面とダークでアングラな方面とでベクトルが極端に対照的。
どちらもVAシンセを駆使してフロアに神様を降臨させるのが目的。

だいたいこんな感じです。
そもそもDJと違ってジャンルに縛られる必要はあんまり無いんで、
参考程度にとどめておきましょう。

またこれらのダンスミュージックでなくとも、エレクトロニカ、
アンビエントやノイズと言われる非ダンス系の電子音楽もありますよね。
同じ機材を使う音楽ですから互いに影響を与えあってるのは当然。
自分まだまだソッチ方面は疎いので詳しくはおググり下さい。

◯どんな機材を使っているか

電気信号を音声に変えて自由な音作りができるシンセサイザー、
録音した音声を加工するサンプラー、
原音に電気的変化を加えるエフェクター、
それらの音を演奏するシーケンサー、
作った音の大小や強弱を調整して一つにまとめるミキサー、

こんな機能を操って音楽を作っていきます。
現在の音楽制作で主流となっているDAWには全ての機能が備わっていますね。
ちなみにアタクシ歳はアレですがDAWからこの分野に入ってきたもんで、
当初は上に挙げた各機能を分けて考える事が出来ずにいましたね。

 

◯手っ取り早いのはDAW+MIDIコン


AbletonLiveを始めライブ向きDAW、iPadアプリKORG gadgetなど、
コンピュータベースの電子楽器は敷居の低さとコスパの良さが魅力。
またパソコンの性能次第で楽器の数もフレーズも無尽蔵に増やせるので、
ハード主体のライブに比べてより音楽らしい(?)プレイが可能です。

弱点はプレイ中にどうしても画面とにらめっこしなくてはならないので、
パフォーマンス性が低い事。
極端な話オーディエンスからはPCDJと何が違うのか分かりません。

◯花形は未だハードウェア



制作では完全にDAW全盛の時代ですが、いやそんな時代だからこそ
フィジカルに操れるハードウェアのシンセサイザーが再評価されるんだと思います。
結果が全ての楽曲制作とは違い、
ライブパフォーマンスではプレイ時の手捌きも見せ所の一つ。
この操作していて気持ち良いという感覚は
MIDIコントローラーでは味わえないリアルさがあります。
特にアナログシンセサイザーや旧型のサンプラーなどの音質は迫力のある荒々しい音で、
音質だけでもソフトウェアじゃ再現出来ない魅力が確かにあります。

◯複数機材運用のメリット

だいたいライブに割当てられる時間は15分又は30分。
しかし実際にプレイしてみるとこの時間が恐ろしく長く感じます。
そこで2台以上の機材を使う事をお勧めします。
何故かと言うと1台が16のパターンを持つ機材なら、
もう一つ足すだけで16×16=256の組み合わせが出来るからです。

・ドラムマシンとシンセサイザー
一番オーソドックスな組み合わせですね。
お互いの役割が分かり易く、好みの機材を探しやすいメリットがあります。

・シンセサイザーとサンプラー
次いでポピュラーなのがこのセット。現行electribeもシンセとサンプラーの二種類ですしね。

・オールインワン同一機種を2台
余程気に入った機種に巡り会えたのならこの組み合わせもお勧めです。
習得に関わる労力は1台分で済むし、同じ機材を2台使うと何故か玄人っぽい印象を与えられますw

・DAW+ハードシンセ
音に迫力のあるハードシンセと複雑な構成を操れるDAWのシーケンサーを
組み合わせたハイブリッドスタイル。

◯予算別お勧めハード構成例

ここでは主にグルーブボックスと言われるジャンルで、
音源とシーケンサーが一体になっている物を選んでいます。
ドラムに特化した物、ベースやリードに使える物、両方いける複合機だったり、
ワンショット音源だけでなくループ素材を自由に操れるサンプラーも選択肢に入ります。
可搬性を考えて2台くらいまで、なるべく分かり易い操作性のもので、
ジャンルにこだわらず可能性の拡がるセットを考えてみました。

 

・2~10万円コース

・KORG volcaシリーズ

beatsかsampleでドラム、bass/keys/FMでベースと上モノを作るのが良いかと。
新品でも二つで3万、中古なら2万で入手出来ます。
どうもbassとkeysはベース担当と上モノ担当と分かれているようなイメージですが、
実はお互いドッチもイケますんで、気に入った方を2台使うってのもアリです。

 

・KORG ERECTRIBE EMX

操作系が分かり易い為、現行ではなく操作性の良い旧型のモデルをお勧めします。
EMXはドラム8、シンセ5パートと複合機として十分な機能を持ち、
一台でひと通りの音作りが出来ます。
古くからの愛用者も多い名機ですね。
中古で入手しやすく2~3万円で購入可能。

現行のelectribe2/electribe samplerは中古では2万円を切るくらいに値段が落ちてます。
トラック数や音色の数などスペック上では非常に多彩ではありますが、
操作性に癖が強すぎて旧来のファンから好かれなかったようです。
しかしサイズ感といい音質といい2万円なら超お買い得。
カネは無いけど根気ならあるよ!って方ならどうぞ。

・novation CIRCUIT

MIDIコントローラーLaunchPadが有名なnovation、
これはそのLanchPad譲りのUIを仕込んだグルーブボックスで、
シンセ2系統ドラム4系統と必要最小限の複合機です。
覚えやすく使い易い洗練された操作性が特徴。
音自体はソフトシンセに近く、綺羅びやかな出音を得意とします。

弱点は16ステップx8パターンと、ちょっと物足りない。
ミニマル専用機として割り切るか、サブ機として使うかって所ですね。

・Roland TR-8/boutiqueシリーズ

デザインの好みは分かれますがTR-8は非常に使い易い機種です。
TR-8(or09や08)を軸にアシッドやるならTB-03、90年代のテクノやハウスをやりたいならJU-06など、
boutiqueシリーズはキャラクタが明確なので意図する音に見合ったモデルを選びやすいです。

 

・10~15万円コース

・ELEKTRON Digitakt+waldorf Blofeld
  
ちょっと予算に余裕がある方ならこんなセットは如何でしょう?
音数の多いジャンルでも対応できます。
Digitaktのサンプラーにドラムを仕込み、シーケンサーでBlofeldを鳴らすというセットです。
ドラム/シンセ各8トラックずつと、一人で扱うには十分過ぎるトラック数です。
Blofeldはマルチティンバー対応のVAシンセ音源の中でも最もリーズナブルで、
奥の深い音作りも可能です。
ちなみにDigitaktには外部入力があるんで、この組み合わせならミキサー要らず。

 

・Artruia DRUMBRUTE+MOOG MOTHER32

泣く子も黙るフルアナログセット。
操作性が抜群でトリッキーなプレイが容易なDRUMBRUTEと、
リーズナブルながら名門の貫禄は十分なMOTHER32。
M32の内蔵シーケンサーはチョイとつかいづらいんで、SQ-1なんかを足せば尚面白いですよ。
音数少なめでも一つ一つの音に圧倒的存在感があります。

・AKAI MPC LIVE

久々にリリースされたスタンドアロン(パソコン要らない)のMPC。
サンプラー/シーケンサーとしてDAWに匹敵するスペックの機材です。
サンプル音源主体の音楽なら鉄板のブランドですね。
スペックを観る限りではグルボというよりPCレスDAWといった趣きですね。
面倒くさい構成を考えるのが嫌な人はコレが良いかと思います。

◯他に必要なもの

・ミキサー
プレイヤーの最終的な出力はステレオ1系統になります。
なんで複数の機材の音をまとめるのに必要。
現在はコンパクトで安くて音質もソコソコなYAMAHA MG06Xを使ってます。

・エフェクター
必ずしも必要ではないけど、あるとパフォーマンスの幅がグンと拡がります。
ギター用のペダルを流用したり、DJ用の物を使ってます。
稀にラック型エフェクターを抱えてくる強者も。

・ケーブル
オーディオケーブル、MIDIケーブルなど色々と必要になります。
音質はともかく柔らかさにこだわった方が何かと幸せですよ。

・電源タップ
陰は薄いけど忘れちゃいけないよ。
パソコン用の沢山挿せるタップが一般的。
たまにピュアオーディオ仕様の超高級電源タップを持ってくる人もいます。
特にアナログシンセは電気の影響を受けやすいので、
そういうコダワリだって大いにアリ。

・かばん
機材を運ぶのに丈夫な物が必要になってきます。
DJ用のバッグやカメラ用のバッグを流用するのがお勧め。
最終的にはガンガン詰められる旅行用のキャリーバッグになっちゃいますけどね。

◯必要になってくるスキル

一般的な作曲知識は「あれば有利だけど無くても問題ない」といったところ。
それより重視すべきはDJのように長い時間を飽きさせない構成力、
生楽器ミュージシャンのような舞台度胸とパフォーマンス性、
エンジニアのミックスダウンにも通じる音響操作などなど。

またニッチなジャンルですからセルフ・プロデュース力も必要。
クラブやライブハウスでの営業力というか社交性、
呼んでもらえるイベントが無ければ自分で立ち上げるだけの企画力、
アーティストというよりはプロデューサー的なスキルを磨く事になります。

◯どこで学べる?

ほとんどの場合Youtubeなどで上がっている動画を参考に練習を重ね、
自ら動画投稿をしてアピールする、というケースがほとんどです。
動画用の機材はWEBカメラとオーディオインターフェイスがあれば十分。

ネットだけでなくオーディエンスの居る場所でプレイがしたい、という方なら
Twitter等で同好の士をフォローして情報を集めてみては如何でしょう?
SNSではTwitterが圧倒的ですね。

東京限定ではありますが定期開催しているシンセ系ワークショップイベントを紹介します。

・マシンライブ・ワークショップ@bullet’s

西麻布だけど高円寺系

当ブログではお馴染みのアタクシ主宰パーティです。
西麻布bullet’sにて毎月第一日曜17-23時に開催しています。
ワークショップとは名ばかりでカリキュラムなんぞ皆無。
原則的にフリーセッションのみ、レギュラー陣を中心に好き勝手に音を出しています。

ボク自身がDJ、レギュラー陣に生楽器ミュージシャンもいる事から、
音楽的にも社会的にもアングラ色の強い面子が揃っています。
最近は民族楽器+DAWの女の子が2人居るよ。

 

・二水@茶箱

早稲田だけどアキバ系

毎月第二水曜(19-22時?)に開催の「シンセ好きが集まる飲み会」。
飲み会と謳いつつもしっかりしたカリキュラムでセミナーや勉強会をやっています。
同人音楽即売会として有名な「M3」に出展している人達も多く、
傍から見るとキレッキレの理系な人達ばかりに見えます。
あとKORG党の多さが異常。何故かゲーマーが多いw
当ブログでKORG製品推すのも8,9割はここの人達の影響です。

 

◯どこで演奏出来る?

練習を重ねて自信がついたら人前で演奏したいと思うのは当然ですよね。
マシンライブ専門のイベントはまだまだ少ないけれど、
音的に相性のいいテクノ系DJパーティに
ライブアクトとして一組二組と入ってるケースは結構あります。
そういうオーガナイザーと仲良くなるのが手っ取り早いですよ。

 

◯まとめ

電子楽器のライブプレイは意外と歴史が古く、
はたまたハウスやテクノの原型もこういうハード機材しか無かった頃ですから、
「マシンライブ」という言葉が新しいだけだったりします。

現在は何度めかのブームとしてメーカーから新製品が続々登場してますが、
いかんせん生でプレイを出来るフィールドが圧倒的に少ないのが痛いところ。
東京や大阪の大都市でさえ人づてに情報を手繰り寄せる必要があります。

しかし前述したように様々な畑の出身者が一堂に会するシーンですから、
そこから何処に飛び火をするのか僕らにもわかりませんし、
誰も想像できないような形で爆発するかもしれません。

まだまだ小さなシーンですから育て甲斐も育ち甲斐も大きいですよ。
興味のある方の参加をお待ちしてます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ツマミ偏愛のススメ

男の子はツマミとかメーターとかトグルスイッチが沢山ある機械が大好きです。
特に宮﨑駿や鳥山明のメカイラストにキンタマ鷲掴みされた世代にはタマラないでしょう。
iPhoneやスマホのタッチパネルが当たり前になった時代だからこそ、
こういう物理スイッチの類にソソられるんじゃないでしょうかね。

もっともココに快楽を覚えたら女子供にゃ見向きもされなくなるけどな。
周りがモテなくなれば自分が相対的に有利になると見込んでのレビューです。

 

◯ツマミを交換しよう



手持ちのシンセやDJミキサーのツマミを交換して、
デザイン的に、操作感的に自分の好みに仕上げるのは非常に面白いものです。

或いはデフォルトのツマミが使いづらいので替えたい、なんて方も多いようです。
例えばKORGのminilouge/monolouge、MackieのVLZ4シリーズなんかは評判悪いですよねw
ツルツルで指が滑るんですよ。KORGのに至っては指す方向が見えづらいし。
実用性を殺した意匠だけのデザインには好感もてません。

とりあえず引っこ抜いてみて、軸の形を確認してみましょう。

◯ツマミ交換での要注意ポイント

1個¥50から高級品でも¥300円くらいで購入できますが、
軸径や切欠き方向が同一でも合わないツマミがあるのが問題。

そこで面倒でも必ず「最初はお試しに1個だけ買う」事をお勧めします。
面倒だからといって必要数量を全部購入した挙句に取り付け不可だった、
なんてアホな話はよくあります。

はい。
一つ白状すると、自宅の机の引き出しにボツツマミ100〜200個埋まっています。

なので絶対に試してね。
50個買ったけど合わねぇからオマエのせいだ、なんて言わないでね。
あと、市販のツマミはネジ止め式がほとんどなんだけど、
そのネジを回す道具がバラバラだったりします。
マイナスの精密ドライバー、1mmと1.5mmの六角レンチは用意しときましょう。

 

◯取り付け方法とシャフト別で分けるツマミの種類

ツマミを挿すボリュームの軸は、軸径が6mmと6.35mmの物がほとんどです。
が、規格として定められているワケじゃないので、
100%互換とは言い切れないので要注意。

たまに「6.1mm用」と表記されているツマミがありますが、
概ね6mm用と同じだと思って大丈夫です。概ね、な。

形はツルツルの丸い物、

ギザギザ(ローレット加工)がついたもの、

切欠きがある【D型シャフト】などがあります。


 

・固定方法

固定方法はブスっと挿すだけのもの、挿した後でネジで固定するタイプがあります。
市販品のツマミは大抵ネジ止め式で、Dシャフトの平べったい部分にネジがあたるような構造になってます。
もちろん丸軸でもネジで固定できますよ。

・軸径の違い

6.3mm、又は6.35mmの方は要は「1/4インチ」。
インチタイプと謳っている軸もコレの事です。
ペダルエフェクターやユーロラックに多いよ。
その他はだいたい6mm(或いは6.1mm)なようです。

・Dシャフトの角度

ここで厄介なのがD型シャフト。
空回り防止の為にされている加工ではありますが、
メーカーや機種ごとに切欠きの向きが変わってくるので要注意。



・0°
ツマミの指す向きに対して背中に切欠きがあるタイプ。
今までバラしたツマミの6.7割はコレ。

・90°
パイオニアやアレ匕のDJミキサーで採用されているそうです。

・180°
これはほとんど皆無なんだけど、
MFBのTanzbarがこの角度だったような気がする。

・270°
何故かPAミキサーはほぼこの角度。


◯ツマミを買いに行こう


ネット通販にも色々と販売されてますが、
大事なインターフェイスですから実店舗で触って確認するのが変態紳士のあるべき姿勢でしょう。
電子部品の販売店か、DJ機材ショップ、ギターエフェクターのパーツ屋さんに売ってます。

自分がよく利用する秋葉原のツマミ屋さんを紹介します。

・千石電商
http://www.sengoku.co.jp/
一般的な電子部品と共にエフェクター用のパーツを扱っているので、
種類はかなり豊富です。
商品の配置替えが激しく何処に売ってるか毎回店員サンに訊かなきゃならない。

・マルツ秋葉原本店
https://www.marutsu.co.jp/pc/static/shop/akihabara
ソフマップシンセ屋の裏あたりにある比較的大きなお店。
高級感のあるアルミ製ツマミを沢山取り扱っています。

・門田無線
http://www.monta-musen.com/
オヤイデ電気の向かい、ラジオデパート3Fにあります。
ピュアオーディオ向けのパーツが揃っていて、
レトロなデザインのツマミが多いです。

・桜屋電気
http://www.sakurayadenkiten.com/
同じくラジオセンターの2Fにあるエフェクター部品専門店。

・aitendo
http://www.aitendo.com/
安い。とにかく安い。質はそれなりだけど1個¥50で買えます。
大量に欲しい方は要チェック。いやほんと質はそれなりだけど。

ネットショップではこちらがお勧め

・Shinya’s Studio
http://store.shinya-s-studio.com/
UREIのビンテージコンプのクローンモデルなど、
ハンドメイドの録音機材を制作販売しているショップ。
NEVEモデルなど他には無いマニアックなツマミを扱っています。

Ginga Drops
http://gingadrops.jp/knob.html
ギターエフェクター用のパーツショップ。
オーソドックスかつ色の種類が豊富。

◯おすすめツマミ

LEX FT-20S
https://www.marutsu.co.jp/pc/i/19244/



クラシカルなデザインで、突起が大きく目視をせずにも位置が分かり易いのが特徴。
残念ながら生産元が倒産してしまったようで、デッドストック品です。
レックスのツマミはいいデザインの物が多いんですよね。

CHROMA CAP
http://www.stokyo.com/jpn/prod/43-dj/100-chroma.html



DJミキサー用として開発されたラバー製のツマミ。
モダンなデザインの機材に似合うと思います。
Dシャフト0°と90°があるそうで。
DJ用と謳っているだけあってまず滑らない。実用面では最高峰のツマミです。

 

・グロメット(タカチNG-79-A)
https://www.sengoku.co.jp/mod/sgk_cart/detail.php?code=7A6C-DBJA



volcaやSQ-1など、KORGの光る細軸ツマミにはコレ!

 

・Linkman 11X12HTS
https://www.marutsu.co.jp/pc/i/69526/



マルツで販売しているアルミ製の細めなツマミ。サイズも色々あるよ。
高級感と回しやすさは抜群。
但しDJブース等の暗い店内では照明の反射をしやすく視認性はあんまり良くない。

 

・Neve Marconi Type Knob
http://store.shinya-s-studio.com/ca10/22/p3-r-s/


ビンテージ機材として名高いNEVE1073のレプリカツマミ。
他にもレトロで格好いいツマミを扱っています。

 

・YAMAHAのミキサーMGシリーズのツマミ
http://www.yamahaproaudio.com/japan/ja/products/mixers/mg_xu/



YAMAHA、Mackie、ベリ、アレヒなどほとんどのPAミキサーは270°Dシャフト。
残念ながら市販品は使えません。純正品を注文して流用するしか無いんですが、
現行のYAMAHA MGシリーズのツマミが視認性、操作感共に一番です。
メーカーサポートに問い合わせるか、大手楽器店で注文する事が出来ます。
値段はごめん、忘れた。

 

◯まとめ

そもそも自分のようなヨコシマなDJ崩れは、
ツマミを回す為に音楽を続けているようなものです。
マウスやタッチパネルでは決して得られない、
鍵盤や弦とも違うカタルシスがツマミを始めトグルスイッチやボタンにあるんですよ。

未体験な方も是非堪能してみて下さい。

 

また追伸ですが、

現在計画中の「電子楽器/DJ機器の制作改造と筺体試作販売業」、
屋号を当記事タイトルと同じ「KONB HOLICS(ノブホリックス)」としました。
rudeloopsはチンピラくさ過ぎるので却下です。
まだまだ公に売れる商品は無いけれど、水面下で着々と進めています。



プロダクトに共通するデザインモチーフを
1920年代アールデコ、昭和レトロモダンあたりから取り入れて、
レトロなメカフェチがヨダレを垂らすような商品展開を目指していきます。

今後とも温かい目で観て頂ければ幸いです。

 

 

 

 

 

 

シンセサイザーのモテる道

DJにしろミュージシャンにしろ技量の良し悪しは別にして、
自己顕示欲のカタマリみたいな人種が多い事は言うまでもありません。
アマチュア音楽家の間でその欲求をダイレクトに満たしてくれるのは、
地位でも名声でもお金でもなく「モテ」です。
女の子にモテたくて音楽活動始めた輩も少なくないでしょう。ってかほとんどだろ?だろ?

しかし当ブログのテーマでもあるマシンライブやトラックメイクに手を出した途端に
酒代削って機材に注ぎ込んだり、夜な夜なクラブへ繰り出す変わりに
自宅でシコシコ曲作りに精を出すようになってしまってるんじゃないでしょうか。
かれこれ2年ほど続けているワークショップでも、一番ぶ厚い層は30〜40代男性。
パっと見でモテそなタイプの方は控えめに言っても皆無です。
いやいやいや、
「おれ別に彼女いるからイイっす」とか「嫁いるから何とも思わんわ」とか、
そうじゃないんですよ(泣)、そういう問題じゃ御座いませぬ。

例え叶わぬ夢であろうとも、努力の方向が間違っていようとも、
黄色い歓声を求めて切磋琢磨するのがパフォーマーとしての本能なのです。
異論は聞こえません。

そこで一つ、無理無謀は承知の上でボク等の活動の範疇で、
如何にしてモテモテになれるか考えてみましょう。

 

◯過程にこだわらず結果を出せ

一般女性の連想するシンセサイザーって、
鍵盤があって色んな音の出る所謂キーボードの事でしょう。
ツマミとパッチケーブルにまみれたモジュラーシンセなんて、
爆弾魔のたぐいにしか認識して貰えません。
ひねり出したキックがアナログだろうとACBだろうとどうでもいいんです。
カネをかければかける程ドン引きされます。
こだわり抜く過程で共感を求めるのは諦めましょう。

但し彼女達は、機材が何であろうと出る音に対しては敏感に反応してくれます。
迫力のある音、繊細な音、不思議な旋律、
理系思考とは真反対の好奇心と感受性でプレイヤーの呼吸を感じ取ってくれています。

分かって貰おうと思っちゃいけません。
踊らせる、酔わせる、感じさせる、
そっちの方に力を注いでください。

◯モテるシンセサイズのヒントは女性DJにあり。

この分野でも比較的女性の比率が高いDJ。
音楽活動をしていれば少なからず知り合う機会はあると思います。
チャラいジャンルでもコアなジャンルでも女性DJの選曲は、
我々オトコには理解し難い、でも共感させられちゃう特有の癖があります。
ボクも18年のキャリアの中で数多くの女性DJと共演したり
オーガナイザーとしてブッキングをしたりしてますが、
彼女達のツボにハマるポイントを分析していきましょう。

◯モテる音モテない音

・子供もアガるIQダダ下がりな曲

クラブミュージックのベクトルには、
「チャラいかコアか」の他に「シリアスかバカか」という物差しがありますよね。
80年代エレクトロや90年代ダンスホール・レゲエのような間抜けなリズム、
TR-808以前のクラシック・ドラムマシンやチップチューンのようなチープな音、
女性は特に「バカになれる事」を求めてフロアにいる事が少なくありません。

女性心理に疎い人でも、子供心なら掴みやすいんじゃないでしょうか?
乱暴な言い方ですがオンナ心とコドモ心、男から観りゃだいたい一緒です。

これってキャリアを積めば積むほどマニアックな方面へ走りがちな僕らは、
ついつい忘れがちな事なんですよね。
最近の括りではベースミュージック全般。これモテます。はい。
四つ打ちの比じゃないです。

・アシッドはモテない

テクノとシンセ、と言えばまずアシッド、というくらい、
この分野では一般的になりつつありますが、まずモテません。
あんなキモい音こだわればこだわるほどモテなくなります。

あの音に食い付く女性はメンヘラかジャンキーか、
もしくはあなた以上の「ガチ勢」なので、
どっから攻めようと太刀打ちできないと覚えておきましょう。

万が一プレイ中に女の子が興味を持って覗き込んできても、
調子に乗ってレゾナンスを上げてはいけません。
むしろレゾナンス全閉カットオフ左半分アクセント多めで、
弦ベースのような「ボン」に近い音を出した方が良いです。

これは昔ラリラリのゴアトランスDJのお姉様から聞いた話なんですが、
ベースラインから男性の声を連想するから、だそうです。
でも凄く納得。

 

・モテるドラム

女性DJの好むジャンルと男性DJの好むジャンルの違いを一つ。
テックハウスや初期プログレッシブハウスにあってテクノにはなく、
NYハウスにあってシカゴハウスにはなく、
確実にオニャノコのハートを掴むリズム。

それはアフリカンパーカッションです。
もっとザックリ言うと民族楽器全般ですわ。

2000年くらいかな?一時期ホンモノの方が大流行して
猫も杓子もボンゴやコンガをインテリアの置物にする程でしたが、
その時も圧倒的に女性の方が多かった筈です。
自分で適当に叩いても面白いし、
上手い人のドラミングは腹の底からアガりますよね。

一度あの快感を覚えてしまうと、
それが本物でなく録音された物でもついつい身体が反応しちゃう。
本格的にアフリカンリズムを研究するのも良いんですが、
ループサンプルを一つ二つ仕込んでおくだけでも違いが出ますよ。

・モテるリバーブは3万円から



皆さんもシンセやサンプラー並にエフェクトに拘っておられると思いますが、
ことリバーブに限って言えば「幻想的」かつ「原音の値段を吊り上げる」、
高級リバーブにすべきです。モテたいのなら。
端的に言うとStrymonのBlueSky以上のクオリティが必要です。モテたいのなら。
こないだソレに匹敵するかも!?と思ってBOSSのRV-6を買いましたが、
残念ながらシマーリバーブがわざとらしくモテまではいきません。

モテたい上にハメたいのならEVENTIDEのSPACE一択です。
嘘だと思うのなら試聴して下さい。ケツの穴が緩みます。

 

・「ファー」がいいよね「ファー」が。

マシンライブで扱う機材は1小節単位のシーケンスがほとんどですが、
小節を跨ぐパッドやストリングスを加えるだけで「音楽っぽく」なります。
それに女の子はキラキラとフワフワが大好きです。
馬鹿にすんなと怒られそうですが、でも好きだろ?

しかしこの辺の音をカバーできる機材ってナカナカ無いものです。
サンプルを取り込んで頑張って編集するか、
思い切ってファー専用の機材を用意するか、
マシンライブ中級者には悩みのタネですよね。

Waldorfのストリングス音源とかね。アレなら超モテるぜ?



 

◯マシンライブでモテる機材

プレイヤーもオーディエンスもヒネくれたオッサンだらけのマシンライブ業界ですが、
オッサンなりの経験則をもってすれば女性の琴線に触れるライブ、
なんて不可能じゃない筈なんです。素直になりましょう。
どんな構成でどんなプレイをすればモテそうか考えてみます。

・AbletonLive + LaunchPad



ハナからそれ言っちゃちゃお終いよ、ってプランですが、
DJからトラックメイクに興味を持つ女性、現に始めている女性の使用するDAWは、
95%Abletonです。あと85%はMacBookです。ヘッドフォンはオーテクの白い奴な。
志の高い彼女たちに下心を持って接したいなら、このセットが鉄板です。

そこにLaunchPad!
AKAI APCやXLみたいにツマミとかフェーダーが付いてるのはダメです。
あのペカペカ光るパッドが童心をくすぐるんですよ。
PUSHもいいんですが、アレ高いからね〜。
モテたければ「これならアタシにも買えそう!」なLaunchPadの方が正解です。

・novation CIRCUIT+Strymon BlueSky



ハード派の方なら間違いなくコレ。
LaunchPad譲りのペカペカに加え、上で説明したモテそな音を全部カバーできます。
もともと繊細な音色が得意なVAシンセですし和音も簡単に組める。
更にドラムパートにTR系じゃなくてパーカッション仕込めばもうイチコロ。
しかもお値段お手頃「これならアタシにも(略」

リバーブも内蔵されてますが、ここは一つ単体リバーブで高級感を底上げ。
アナログ原理主義の小汚いオッサンを出し抜いてやるのは如何でしょう?

 

・鍵盤のやつ

これはもうどうしようもありませんが、鍵盤モテますよ。
弾ける人ならシーン活性化の為に鍵盤ガンガン弾いて下さい。

 

・KORGはモテない。Rolandはモテる。



volca、monotribe、electribeなどKORG製グルーブボックスは、
オッサン視点での可愛さを追求したデザインですが、
女の子の琴線に触れる事はないようです。
かと思えば往年のデザインを上手くミニチュア化したboutiqueシリーズ、
チンドン屋にしか見えないAIRAシリーズは「アリ」なんだってー。

・ツマミはモテない。タッチパネルはモテる。



これは男女の違いがハッキリ出ますね。
プロダクトデザインにおけるユーザーインターフェイスの男女別の好み、
ってのを研究した本に書いてましたね。

するとTB-03はダメでTB-3はアリって事だろうね。
カオスパッドやカオシレーターならアリなんだろか。

・テルミンちょーモテそう

女性はどうも一見不思議なインターフェイスに興味をそそられるようで、
それならテルミンとか最右翼モテ電子楽器なのかもしれません。
RolandのDビームは、、、、ちょっと微妙かもw

◯まとめ

テクノ警察が巡回してきたらボロクソにツッコミ食らいそうな内容ですが、
アタクシの知った事ではありません。おれハウスだしー。テクノ知らんしー。

それはさておき業界的に様式美の定まらないうちに、
色んな視点から試行錯誤をしてみるのは大事な事だと思います。

テクノにしたってハウスにしたって、
一流アーティストのインタビュー記事を穴が開くまで熟読し、
オリジネイターの言う事が正義だと盲目的に信じ込んでしまうのは勿体無いと思うんですよ。
理論も歴史も雑学も必要ではありますが、
薀蓄オヤジによって衰退したようなジャズの二の舞いにはなってほしくないです。

それよかクラブ黄金期を知らない若ぇのをブッ飛ばしてやる、とか、
オニャノコはべらせてあわよくばフヒヒみたいな下心の方が、
ボディ・ミュージックとしては健全なんじゃないでしょうかね。

◯追伸

一番上のイメージ写真のプレイヤーとモテとは全く関係ありません。

【今更速報】KORG monotribeレビュー

初心者向けアナログシンセとしてvolcaシリーズ以前に生産されていたmonotribe。
生産期間が短かった事やアナログシンセとしての素性の良さなどから
現在でも新品当時の価格と変わらない値段で取引されています。
2万円と手頃な値段かつ結構な人気機種だった為に、
一度は所有した、気にいって何台も購入した、なんて諸先輩がたも多い筈です。

世界中で人気を博した機種ですしレビューやプレイ動画、
改造記事や改造パーツ情報など山のようにありますが、
今さら手に入れた自分としてもコレ薦めずにはいられない魅力があります。

◯なんで今さら?


そもそも自分がハードシンセに興味を持った頃には生産中止してまして、
要は自分が知らなかったってだけなんですが、
x0xb0x、volca、AnalogFour、モジュラーシンセ、MINIBRUTEと
渡り歩いた後でコイツに出くわしました。フツー逆だよねw

しかしですね、これらの機種を通った上ででも
アドバンテージを強く感じるポイントがありまして、
サイズ、機能、性能の面で絶妙な割り切り方をしているんですコイツ。

◯グルーブボックスのプロダクトデザイン論


これらのシーケンサー付きシンセ、所謂グルーブボックスとは、
ユーザーインターフェイスと機能のせめぎ合いが非常に難しく、
開発者のセンスがダイレクトに反映される稀有なプロダクトなんですよ。

スペックだけで考えるとアレコレ沢山出来る方がイイんですが、
多機能になるほど操作が煩雑になってライブ性が損なわれます。
DAWのピアノロールなどと違って直感操作が信条で、
楽器経験の無い人でもフレーズ作りを簡単に出来る物が良機材として評価されます。

特にiPhoneやDAW普及以降の現代では、
技術的には僕らユーザーの思いつく事は何でも実現可能なんでしょうが、
恐らくは非常に使いづらい物になってしまいそうです。
そこを敢えて「どの機能を削るか」が開発陣の命題なんじゃないでしょうか。
RPGで言うところの「ステータス割り振り」が製品の個性に直結するのも面白い。

近年のKORG製品の「リーズナブルなアナログシンセを復活させる」という
テーマの元に産まれたmonotronからvolca、minilouge/monolougeに至るまで
安価で秀逸なプロダクトが沢山ありますが、
その中でも最高にKORGらしいプロダクトがこのmonotribeと確信しました。

◯基本スペックとデザイン


1VCOのアナログシンセとキック、スネア、ハット3種類のドラム、
それらを演奏する16ステップのシーケンサーがついてます。
MIDI端子はついておらず(改造で拡張可)、
他機材との同期にはKORG得意のSYNC信号を使います。

volcaシリーズに対しての決定的なアドバンテージは
絶妙なサイズ感と、ズシっと程良い重さのアルミ筺体。
人並み以上に手のデカい自分でも楽に操作できます。

腕の長いトグルスイッチは小気味よく操作できますね。
ボタンの押し心地とツマミのトルク感はイマイチなんだけど、
そこまで贅沢は言えません。なんせ2万円ですし。

◯時間泥棒シーケンサー


ドラムパートは一般的なステップシーケンサーですが、
シンセパートのリボンコントローラーが特徴的です。

(クオンタイズ機能があるんで)monotronほどではないにせよ、
正確に鍵盤を抑えてキチンとしたフレーズを演奏するのは至難の業。

でもいいんです。コイツが前提としている音楽は、
音程の変化ではなく音色の変化に重点を置いてるから。

録音ボタンを押しながら再生させ、
適当にチョンチョンと鍵盤部を突っつくだけで
「なんかそれっぽいフレーズ」ができます。
気に入らない箇所はステップキーで消去して、
またチョンチョンやり直します。

monotronと同じ鍵盤ですがコッチの方が機能は上。
鍵盤のレンジもWIDE/NALLOW/KEYと可変式で、
KEYを選べばスケールクオンタイズが可能です。
FLEXボタンでステップごとのクオンタイズ機能をオフにする事もできます。

この作業が本当に楽しくて、
触ってるうちにウッカリ数十分経ってた、なんてのがザラです。

 

◯ノイズがキモのVCO


VCOは波形選択、オクターブ選択と独立したノイズのツマミがあります。
デフォルトでは軸の細いツマミですが、
ここに市販のツマミを付ける事によって積極的にノイズを活かす事が出来ます。

◯明快すぎるフィルター


綺麗に切れるカットオフと可変カーブの綺麗なPEAK(レゾナンス)で、
分かり易い音作りができます。このフィルターは自分が今まで所有した
アナログシンセの中でも最も分かりやすく使い易いんですよ。

カットオフ全開、ピーク低めでは一般的なモノシンセの音、
カットオフ11時、ピーク4時ではかなり重たいサブベースに、
カットオフ1時、ピーク12時でアシッドベースに、
などなど、フィルターの素直さがmonotribeの大きな魅力です。

◯最低限のVCA/EG


VCAはシンセパートのボリュームといった扱い方で、
トグルスイッチでEGの切り替えをします。
普通のアナログシンセならADSR4つのツマミが重要なポイントだとは思うんですが、
ここは思いっきり削ってますね。

◯ド変態LFO


削ったEG機能の代わりに充実してるのがLFO。
全体的に少ないスイッチ類ではありますが、
その中で3つのトグルと2つのツマミと、LFOに重点を置いてるのが分かります。

で、何も考えずにツマミをいじると簡単に破綻します。
低速から超高速までレンジが広く、
分かり易いフィルターとは対照的にすんげーピーキーです。

◯チャカポコ系ドラム


ドラムに関してはパラメーターが全くないので音作りは出来ないんですが、
TR-606やCR-78などのクラシックドラムマシンに通じる可愛い音色です。
或いはMFBの808ライクなマシン、TanzbarLiteとか522に似ていますね。
キックはけっこう重たい。AnalogRYTMと同期させても全然負けてません。

改造をすればキックのディケイなどパラメータをツマミで追加する事も出来るようです。

◯エフェクターとの組み合わせ


エフェクトの影響が強く反映されるアナログシンセですから、
お供にペダルエフェクターも欲しいですよね。ってか絶対に必要。

どんなエフェクターでもいいんですが、
個人的にお勧めなのがデジタル・ディレイ。
最近はディレイのペダルといえばアナログの方が主流ですが、
アナログよりもテープよりも、チープなデジタル・ディレイが良く似合うんですよ。



自分が買ったのはtc electronicsの「THE PROPHET」というペダル(緑の方)。
なんせ安い。とにかく安い。6000円で買えます。
ツマミが大きくトルク感も良く使い勝手抜群です。

肝心の音質は「6000円にしちゃ上出来」といったレベルではありますが、
そのチープさがmonotribeにバッチリとハマるんですよ。

シンセパートに面白いのはBOSSのリバーブRV-6。

これも値段の割にはかなりイイ音します。リバーブ界のカローラです!
特に面白いのは原音の1オクターブ上の高さの残響音が出るシマーリバーブ。
建前通りの幻想的な残響から空飛ぶ恐竜の雄叫びまで自由自在。


◯こんな人におすすめ


・素性のいいアナログシンセを安く体験してみたい人
・CR-78やTR-606などのチャカポコするドラムが欲しい人
・volcaもいいんだけどチト物足りない人
・303系ベースシンセよりもう少し自由度の高いシンセサイズをしたい人
・レゲエのピュンピュンマシンが欲しい人
・ノイズ/ドローン系の人
・カスタマイズを楽しみたい人

◯まとめ


以前モジュラーシンセを作っていた時に、
「仰々しいシステムを作ってもmonotribeの方がマシ」
なんて揶揄をチラホラ見かけましたが、自分の場合は正に完全敗北だったようです。
何十万もかけておきながら結局はコイツに勝るシステムを組めず仕舞いでした。

そりゃそうですよ。
素人の「ぼくのかんがえたさいきょうのアナログシンセ」が
天才が作る取捨選択の妙技の賜物に敵うワケはありません。

 

それにしても日本の電化製品全般が最も苦手とする「機能の切り捨て」を
こうも鮮やかにやってしまえるのは見事としか言いようがありません。
本業で建築デザインを経て製造業の末端に身を置いている立場としても、
今後の日本のものづくりに必要なのは「切り捨てる勇気」だろうと思ってます。

もう一つの素晴らしいポイントが、回路図を公開しているところ。
これにより電子工作の得意な人が自由に改造して楽しんでいるようですね。
定番改造ではMIDI追加、ドラムパラメータ追加、パラアウトなど出来るようです。
「ものづくり()」「技術大国()」とか自称しておきながら
何かを作る楽しみを文化として育てようとしない世の中で、
企業として勇気のある行為だと思いますよ。

 

電子楽器が好きな人のみならず、プロダクトデザインに関わる日本人全てに
この分野の製品開発の面白さに着目してKORGの姿勢を見習って欲しいものです。

【人柱速報】twisted electrons CRAZY8レビュー

ユーロラックやモノシンセが世界中から発売されているにも関わらず、
パフォーマンス・シーケンサーって選択の余地が少ない上に何を選んでも一長一短なもんで
悩みの種ですよねー。ですよねー。オレだけ?そんな事ないでしょ。
前回「シーケンサーの選び方2017」の時点で注文していたCRAZY8が到着したのでレビューしますわ。


◯基本スペック


https://twisted-electrons.com/crazy8/




・w210mm x d97mm x h 24mm
・16ステップx8パターンx8トラック
・トリガー指定形
・4トラックは和音対応
・4トラックはCV/GATE対応
・MIDIクロックスレーブ可
・SYNC IN/OUT端子



おねだん:255ユーロ(ドイツMUSIC STOREにて船賃込で約4万円)


◯デザイン



箱から出したときの第一印象は「あーら可愛い!」
同社のデジタル・アシッドシンセACID8と共通のデザイン。
黒アルマイト&ヘアライン加工の天板は非常に質感が良く触り心地のいいものです。
サイズはかなりコンパクトですが金属筺体のお陰で心地よい重量感があります。
このスペックで出来るだけシンプルな操作性を狙ったのか、キーの数も必要最低限。
海外製のタクトスイッチの為なのかキーの押し心地がやや堅いのがちょっとヤだな。


◯付属品と注意点


・ACアダプタ
付属の物は海外向けなので、変換コネクタが必要です。
或いは【12V420mA/センタープラス内径2.1mm】のアダプタを別途購入する必要があります。
アンペア数は420以上あれば、大きい分には問題ありませんよ。
例えばこんなんとか。


http://akizukidenshi.com/catalog/g/gM-03682/


でもマニュアルには「9-15V」とあるのでわりとユルそうですね。
実際9Vセンタープラスの電源を試したら普通に動きました。


・MIDIケーブル
片側がDINコネクタ、もう一方が3.5mmステレオミニのタイプです。
IN/OUT用に2本付いてます。
最近よくあるこのDIN-3.5mmのMIDIケーブルですが、
メーカーごとに信号の振り分け方がバラバラなのが困り物。
コレは有難い事にKORGと同じ方式なので、
SQ-1に付属のDIN-3.5mmアダプタも使えます。


・MIDIチャンネルは8トラックというより4+4トラック
ここ重要なポイントです。
MIDIアウト端子が2つあって、Ch1~4とCh5~8に分かれています。
なので音源1台につき4Chまで、という制限つき。
MIDI信号をまとめる機材でも持っていないかぎり、
マルチティンバー音源を繋げても4種類までの音しか出せないって事ですね。


逆に複数台の運用には端子が2つある方が有利。
Trk1から4までをマルチティンバー音源に、
Trk5から8をモノシンセやドラム音源に使う、ってのも、
MIDIスプリッターを介さずに可能ですよね。


◯普通の使い方


基本的な打ち込み方はRoland TB-3と同じような方式が8トラックになったものです。
パターンモードでパターンとトラックを選び、ステップモードに切り替えた上で
右側のツマミで該当ステップを選んで鍵盤キーで音階を決める方式です。
MIDI INとSYNC INがあるので同期のスレーブにも使えます。


◯イカす使い方


CRAZY8特有の機能で気に入ったモノを紹介します。


・プレイモード
SHIFT+RUNで該当トラックのシーケンスを走らせる方向を変えられます。
前進→後退→往復→ランダム


・スキップ
打ち込みの際にREST(休符)とは別にSKIPキーってのがあるのにおや?って思ったんですが、
これで該当ステップを飛ばす事が出来るので、トラックごとに違う周期で演奏させる事ができます


・レート
通常は4小節を16ステップに割った分解能ですが、
この機能を使ってトラック毎に1/4から8倍まで変更出来ます。


・クレイジー
ナニがクレイジーなのか英文マニュアルを読んでも分からないんですが、
この値を変える事によってトリガーと音階を微妙にランダマイズできるっぽい機能です。
理屈はワカランけどかなり便利な機能です。


・コード
パターンモードにて該当ステップの白鍵を押しながらエンコーダーを回すと
あらかじめ設定された和音を選べます。
デフォルトで15種類の和音が登録されていて、これもエディットが可能です。


◯困ったポイント


・キーが少ないので慣れないと操作がややこしい。
トラック選択やパターン登録、コード周りなんかを理解するのに戸惑いましたね。


・ステップ数は16で固定
ツマミでステップ数を減らしたり出来たら面白いのにね。

・ベロシティ固定
マニュアルのどこにも記載されてません。
ステップごとでなくても構わないからベロシティ可変にしてほしかったな。


・ステップごとのパラメータ変更は不可
ELEKTRONのパラメータロックやKORGのモーションシーケンスに該当する機能はありません。


・ノートレングスはトラックごとに固定
DUTY機能でトラック毎にノートレングスを16段階で変更できるんですが、
全てのステップが同じ長さになってしまいます。


・スライドもアクセントも無いよ
ウニョン不可だしベロシティも固定な雰囲気です。
なんでアシッド向きではないかもね。


などなど、現代のステップシーケンサーとしてはかなり割り切った設計ですね。
シンプルな操作性を再優先して色々諸々切り捨てたように思えます。


けどさ、ちょっと切り捨て過ぎじゃね?w

このあたりはファームウェアのアップデートに期待するしかありません。


◯おすすめ構成例


・iPadやハーフラックPCM音源




取っ掛かりにはお手軽マルチティンバー音源が
沢山あるiPadのシンセアプリや、
ひと昔まえのコンパクトなPCM音源が良いんじゃないでしょうか。

・SQ-1とかKORGのSYNC端子搭載機




SYNC端子があるからSQ-1と併用するのもアリでしょう。
基本的なフレーズをCRAZY8で走らせて、その上でSQ-1の即興演奏とかね。
ただしKORGマシンとCrazy8ではステップ分解能に差があるため、
スイートスポットは狭いかと思います。

・DSI TETRA
モノシンセx4のTETRAは相性バツグンじゃね?


・モジュラーシンセ
Trk5-8をフレーズに使って、
CV/GATEのあるTrk1からTrk4であらゆるパラメータをイジり倒すと面白い筈です。
最近ではBEATSTEP PROがモジュラーシンセの定番シーケンサーになっているようですが、
コンパクトさとCV出力の多さではコッチの方が有利。


◯まとめ


買う前はELEKTRONシーケンサーの簡易版かな?と思ってたけど、
触ってみたらTB-3の8トラック版といった感じがします。
機能面と操作性で物足りないところはあるけれど、
なんせこのサイズと多出力なところが非常に気に入ってます。

ネーミングセンスの磨き方

名前を考えるのって地味に悩みますよね。
ガキの頃ドラクエの主人公の名前を決められずに
3日くらいゲームに手を付けられなかった挙句に、
無理矢理つけた名前に感情移入できずにゲーム自体に飽きてしまった、
なんて苦い思い出があります。

僕ら音楽活動をしている人種も、
コピーライターほどではないにせよ色々と名前を考えなくちゃいけない事多いですよね。
名前を決めあぐねているうちに企画が流れてしまったり
曲のインスピレーションが消えてしまったりと、
残念な思いをする方は珍しくないかと思います。

◯名前を考えるコツ


 

・定番の言葉の意味を抑えておく
その分野での定番となっている言葉のセンスってありますよね。
例えばクラブの店名は[YELLOW]とか[ROOM]とか無機質な単語が多かったり、
80年代シカゴハウスの曲名は何かと[JACK]が多かったり、
90年代NYハウスでは猫も杓子もラブラブ言っていたと思います。

特にスラングや内輪でしか通じないような業界用語に着目すると、
言葉の選び方からその分野の背景がチラホラと見えたりします。

例えばヒップホップの亜流として生まれたジャンル「TRAP」。
この言葉は元々は麻薬の密売所を指すスラングだったようです。
本来は「罠」って意味でしょうけど、
どういう解釈で密売所がTRAPと呼ばれ、
尚且つその周辺で生まれた音楽ジャンルになんでTRAPと名付けられたんか?
敢えて「正解」を調べずにいろいろ想像をするのも結構楽しいもんですよ。

 

その分野での王道ド直球なネーミングもいいのですが、
その名付ける作品に余程の自信がないとかえってカッコ悪いです。
あとは印象に残りにくいのも難点ですね。
なので大抵の場合は幾らかの捻りを加えた方が良いと思います。
で、その捻り方なんですが、
敢えて別分野のスラングを持ってくるのも一つの策です。

例えば東京の下町発テクノ/ハウスレーベルである「RUDELOOPS」。
RUDEとはレゲエ用語で言うチンピラの意味です。
テクノ系だと無機質なネーミングが定番のセンスなので、
向こうを張る意図で対照的なイメージのレゲエから拝借してきました。

もちろん音楽縛りでなくても構わないです。
エキゾチックな響きを持たせたいなら宗教系とか、
クールな印象を与えたいなら理工系の専門用語を使うのも良いかと。
工学と言えばクルマ、飛行機、船など乗り物系のネーミングとか、
女性的なイメージなら化粧品のネーミングセンスはパクり甲斐ありそう。

 

・文字の形、フォント、ロゴを想像しながら名付ける
これは主に視覚効果から連想する方法です。
ビジュアルアートやグラフィックデザインの好きな方にお勧めの方法。
実際に作らないまでも「こんなフォントやロゴマーク使いたい」と
シンボルありきで名前を考えてしまうんですよ。

自分のパーティ[TumbleFish(タンブルフィッシュ)]は
ランブルフィッシュ(闘魚)をモジッたネーミングなんですが、
最初に「西洋の甲冑と槍を身につけた人魚」というシンボルありきでネーミングしました。
結局はロゴ制作してませんが。

 

・発音した時の音感で決める
特に音楽系ネーミングでは言葉の意味よりも大事なのが発音した時の耳触り。
カタカナ50音を声に出して読んでみると、
それぞれの音が優しそうだったり強そうだったり、
様々な印象を受ける事が出来ると思います。

濁音が入ると男性的な、半濁音なら子供っぽい響き、
サ行はシャープでシュっとした響き、
ラ行ナ行には女性的な、、、とか、自分勝手に解釈して構いません。

 

また「ルーどルーぷす」と韻を踏むのはラッパーの定番テク。
このテクニックはかなりインパクト強いですよ。

 

◯自分の名前


アーティスト名やDJネームなどを考えるとほぼ3通りのパターンがあります。

・本名そのまんま
自分もryotakojima名義でDJから何からやってますが、
面倒事が無い上にイメージのギャップが最も小さいのが利点です。
「DJ ◯◯◯」と下の名前をつけるのも一般的ですよね。
自分の場合はDJの師匠にちなんで本名フルネーム全小文字でやってます。

デメリットは会社の人や家族など関係無い人にWEB上で活動を隠せない事でしょうか。
大きな会社のサラリーマンや堅い職業の方は面倒事が増えるかもしれないです。

・本名をモジったアダ名
子供の頃につけられたアダ名や、苗字をさらに短縮した呼び方など、
覚え易さと呼ばれ易さのバランスが良い名づけ方です。
苗字短縮型はクラブ系の普遍的な価値観である「無機質」「ミニマル」な
イメージを連想させやすいので尚良いかと思います。
どうしても同じ名前の人がウヨウヨ居るのが難点。

 

・本名とは関係ないイメージ優先の名前
ハッキリとした世界観をもった人に多い傾向があります。
作品や活動の印象をイメージさせやすいので、
ジャンルに囚われない、マイナーな音楽を好む人に多いようです。
ただあまりにもイメージと本人のギャップが大きいと「残念な人」認定されてしまいますし、
そういう人は十中八九ナルシストなんでイジられる覚悟をしておきましょう。

 

◯コミュニティの名前


イベント、パーティ、レーベル、ユニットなどの人の集まりを指す場合、
その名がブランドとして独り歩きしてくれるようになるのが理想ですよね。

やはりコンセプトやテーマから連想する言葉が一番いいでしょうけど、
人に覚えてもらうのが大事ですから、
意味より字の形よりも音に重点を置きましょう。

以前やっていたパーティでは、
「クラブ黎明期のキーパーソンは皆”o”で終わる名前」にちなみ、
volcano、inferno、maraschinoなんて名前を付けてました。

 

◯曲の名前


人の集まりを指す名前と違って完全な作品名ですから、
作品が先でも名前が先でも良いし、ほんと自由過ぎて困っちゃいますよね。

ここでお勧めな方法が、ある程度のネーミングの法則を決めてしまう事です。
例えばひたすら番号を振るだけってアーティストも居ます。

自分の場合はRUDELOOPSのレーベルコンセプトありきで、
「ガイジン視点のデフォルメされた日本語」をテーマに、
カタカナ4文字+曲を表す英語という決め方をしていました。
「サツバツ・ファンク」「トラウマ・トラックス」「イナリ・ウィスプ」
などなど、自身のハウス観を馬鹿っぽい単語で強調する狙いもあります。

 

◯まとめ


こういう所でセンスが光る人は音楽以外の教養が身に付いている人に多いですね。
ソムリエのように感じた事を言葉で表すって、それなりの訓練が必要みたいです。
沢山の言葉を吸収するには活字を読むのが一番だけど、
日本文化のアドバンテージとも言えるアニメやマンガを大量に貪るのも良いんじゃないでしょうか。