音質語る前に試しておきたい電気の話

トラックメイカーやDJのみならず音楽が好きな人ならイイ音で聴きたいって思いますよね。
ADAMやGENELECのスピーカーとかRMEのインターフェイス憧れますよねー。
ゆくゆくはNEVEやUREIが欲しい、なんて気持ちもよく分かります。
音質はもちろん曲作りのモチベーションも激しく上がるでしょうしね。
そこまでいかなくても5〜10万円クラスの音響機材を導入しようって方は珍しくないだろうし、
作り手じゃなくても音楽が好きな人なら決して高い買い物ではないとも思います。

だーけーどー、
年末年始にかけてお金も入った事だし憧れのスピーカーをポチるぜー!
って前にチョット待って下さい。
アンプやスピーカー、アナログシンセの実力を出し切れる環境は整ってますか?
部屋の構造から理想的な配置が出来ないのは仕方ないとしても、
けっこう見落としがちなのが電気です。
特に僕らの扱う電子音楽にとっての電気とは料理における水のようなもので、
電気が綺麗なほど美味しい音楽になるって言っても過言ではありません。
ボク自身エンジニアなど専門的な職業に就いている訳ではありませんが、
本業が大工って事もあり電気配線を調査する事もしょっちゅうあり、
また本職のエンジニアやピュアオーディオマニアからアドバイスを貰って環境を作っています。

◯音楽にとっての良い電気

さて音楽にとっての良い電気とはなんでしょう?
乱暴に言ってしまえば100Vを下回らない電圧で、かつノイズの少ない電気です。
ではそのノイズの発生源とは?
エアコンや冷蔵庫、電子レンジ、パソコンなどの他の家電です。
ザックリ過ぎるけどそんな認識で十分だと思います。

要はこれ等の家電とオーディオと電気の経路を出来るだけ分断してやればいいんです。
この「出来るだけ」ってのがミソで、
出費ゼロでやる方法から話題の「マイ電柱」まで色々と方法があります。
その中でも小難しい話は抜きにして、低予算で自分が実際に試して効果のあった方法を紹介します。

◯家の電気経路を確認しよう

どんな家にも必ずブレーカーを集めた「分電盤」があります。




左側のが「親ブレーカー」右側に並んでいるのが「子ブレーカー」です。
真ん中のは気にしなくていいです。
各世帯に送られた電気は親から子ブレーカーに分けられて、
各々の部屋のコンセントに送られています。

写真の分電盤を例に挙げるとですね、
10個の子ブレーカーから各部屋のコンセントに分配されています。
そこでこの子ブレーカーに1から10までの番号を振って、
家中のコンセントにAからZまでの番号を振ります。

適当な照明器具を用意して、
コンセントに挿して点灯させた状態で子ブレーカーを一つずつ落としていきます。
するとどのコンセントがどの子ブレーカーに繋がっているか分かりますよね。
これを全てのコンセントで確認します。
コレ内装工事業者が工事の最初にやる仕事だったりします。

コンセントの経路がわかったら、
ノイズの発生し易いエアコンや冷蔵庫などとオーディオに使いたいコンセントとを、
子ブレーカー単位で分けてやればいいんです。
理屈の上では親ブレーカーを通してノイズが伝わってしまうんですが、
子ブレーカーで分けるだけでも確実に効果がありますよ。

◯ついでに電圧と極性も確認しよう



ホームセンターや電気街でテスターを買いましょう。
デジタル式の安物で十分です。1000円で買えます。

家庭用の電気は交流100Vと決まっていますが、
分電盤からの距離や壁の中の配線次第でけっこう誤差があります。
低いよりは高い方がいいです。プラマイ3Vくらいは仕方のない事ですが、
酷い時は90Vを下回るコンセントもあったりするので注意しましょう。

コンセントってどっち向きに挿しても電気は通りますが、
実は極性があります。よく見ると穴の長さが少し違っていて、
長い方はN、短い方はLと表記されています。
プラグを挿す時に向きを確認して挿すだけでノイズ防止になりますよ。

◯こだわるなら電気工事やってもらおう



電気屋さんに来てもらって子ブレーカーとコンセントを組み替えたり、
ブレーカー自体を増設しちゃうってのもアリです。
ただし上記の方法で配線経路を確認してからでないと、
意味のない工事になったりボられる事もあるんで要注意。

それからホームセンターに行くと電気部材が色々と売っていて、
ちょっと調べれば自分で全部出来ちゃったりしますが、
電気工事士の資格をもってないとダメなので素人は触っちゃいけません。
分電盤の中ぶたは開けちゃダメだよ?
子ブレーカーとFケーブル合わせて2〜3000円で済むけどダメだよ?
親ブレーカー切っとけば感電の心配無いけどダメだかんね?

◯ノイズを消そう

上記の方法でオーディオ専用コンセントを設定出来ればいいんですが、
普通の家庭ではそうもいかない事が多々あります。
そこでノイズを消す機材や部材を紹介します。

・パワーコンディショナー



オーディオ機器用の電源です。ってかコレ一発で大抵の問題は解決します。
自分が使っているのはTASCAMのAV-P25R。1万円チョイで買いました。
http://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/178446/
自宅が築40年のボロマンションって事もありコイツを使っただけで格段に音が良くなりました。
寝ていた音が立つ、というか輪郭がクッキリしたというか、、
パソコンの起動音「ポ〜ン♪」からして違うんです!マジでマジでw

・フェライトコア



パソコンなどデジタル家電の電源ケーブルに付いているコレです。
ホームセンターや電気街で1個100円くらいで買えます。

これもノイズ除去に効果があるんですが、
オーディオ機器に使うとノイズが減る代わりに音が痩せてしまうケースが多いんですよ。
なのでコレはオーディオ機器以外のノイズ出しそうな家電に片っ端から付けちゃいます。

・現場用電源タップ



マシンライブなど電源タップを持ち歩く必要がある方なら、
ノイズフィルタ付きの電源タップFURMAN SS-6Bがお勧めです。
http://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/39113/
ケーブルが無駄に長くてクソ硬いんだけど、そこだけ交換しちゃえばかなり便利。

◯ACアダプタを見直そう



モニタースピーカーやアンプなどは100Vのケーブルを直結するタイプがほとんどですが、

安価なミキサーやシンセサイザー、オーディオインターフェイスなどは
設計上の問題からACアダプタを使っている事が多いです。

このACアダプタ実ぁそれ自体がノイズの発生源でして、
電子楽器やエフェクター用の物はだいぶ改善されていますが、
たまに「アダプタ変えたら音が変わったよオイ」という機材もあります。
そこで色々とお試し頂けるようにACアダプタ交換のルールを説明します。

・電圧と電流
電圧は「ボルト(V)」電流は「アンペア(A)」です。
電圧は9Vなら9V、12Vなら12Vと同じものを使わなくてはいけません。
電流に関しては機材側の指定する電流よりも大きければOKです。小さいのはダメ。

・AC/ACとAC/DC

ACは交流、DCは直流です。
AC/ACとは交流の電気を受けて電圧を調整した上で交流のまま機材に電気を送ります。
AC/DCは交流の電気を受けて直流の電気(電池と同じ)に変換してから機材に電気を送ります。
ほとんどは「AC/DCアダプタ」ですが、たまにAC/ACを使う機材があるので注意してください。

・プラグの形状

挿してみればわかるんですが中の直径が何種類かあります。
この手の機材はほとんど「内径2.1mm」を使っています。

・センタープラス/センターマイナス



これが一番間違え易いんですが、
プラグ内の中がマイナスの物とプラスの物とがあります。

ギターエフェクター用はほとんどがセンターマイナス。
シンセサイザーはセンタープラスが多いので、必ず確認しましょう。

・トランス電源とスイッチング電源

100Vの電気を9Vなり12Vなりに電圧を下げるのがアダプタの役割ですが、
その下げ方がふた種類あって古い物や大きな物は「トランス電源」
現在流通しているほとんどの物は「スイッチング電源」といいます。
音質的に有利なのはトランスの方。デカくてゴツいです。

ただし、

ピュアオーディオ的価値観では当然トランス型の物が好まれますが、
シンセやエフェクターなどはスイッチング電源のノイズも音作りの重要な素材だったりします。
元々スイッチング電源を使ったアナログのドラムマシンの為に同じ規格のトランス電源を試してみたら、
ノイズが減り綺麗になった代わりに張りの無い痩せた音になってしまいました。

同じ発想でフェライトコアをACアダプタに付けても音痩せしちゃってダメでした。

◯ケーブルを見直そう

PCDJに多いんですが、
MIDIコンに付属してるショボいケーブルをそのまま使ってる人、けっこう残念です。
またオーディオインターフェイス内蔵のMIDIコンは
製造コスト面からD/Aコンバーターがショボくて音がプアなケースがあり、
単体のインターフェイスを使うだけで格段に音が変わる場合があります。

オヤイデ製USBケーブル(1万円)を使ってる癖にオーディオケーブルはショボい奴も居たなw

ケーブルごとの改善効果の順番は、
オーディオケーブル>電源ケーブル>USBケーブル
って所だと思います。USBは全然わかんないよオレ。

PCDJの現場用なら1mあたり3000円〜5000円くらいの物で十分過ぎる効果が得られます。

おすすめのショップはコチラ。
http://procable.jp/products/Belden8412.html
ここでBELDEN8412のRCAケーブル(3000円チョイ)作って貰うのが良いかと。
ピュアオーディオ界では極論暴論で有名なショップですが、
ケーブルに限っては良質な物をエラく良心的な価格設定で売っています。
ボクも自作するまでは色々と買っていました。
オーディオに凝る人ならレビューやコラムも一見の価値アリです。
ほんと暴論尽くしなんで鵜呑みにしちゃいけないと思いますがw

また器用さに自信のある方やハードシンセを多用する方なら、
断然自作をお勧めします。はんだごて等の道具代なんぞすぐに元が取れます。
自作のメリットは材料費の安さ、長さや色が選べる、断線しても自分で直せる、
などイイ事だらけです。
ただし自宅用ならともかく現場用途には硬いケーブルは不向きです。
(オヤイデのUSBケーブルとかBELDENの88760とか)
取り回しが大変でケーブルが外れ易いので致命的(実際やらかしました)。

USBならBelkinの物
http://procable.jp/products/usb.html
これがホントに音いいのかは分からないけどw
柔らかさではトップクラスという理由で愛用してます。

オーディオケーブルはモガミ2534。一般流通してる物で一番やわらかいです。
音質十分、値段も安くて色も選べてハンダ付けもし易い。
※ご注意
PCDJやマシンライブなどの現場では仕方ない場合もありますが、
電源ケーブルやACアダプタとオーディオケーブルは出来るだけ近づけないようにしましょう。
一緒に束ねるのはNG。露骨にジージー言います。

◯オカルトグッズに気をつけよう

ピュアオーディオ界では「音が良くなる」と謳って
ワケのわかんない物を高値で売りつける業者が多いのも事実です。
音が良くなるSDカードとか、音が良くなるUSBケーブルなんぞ可愛いもので、
「コンセント”プレート”19000円」とかスピーカーの間に置くパワーストーンとか、
新興宗教も真っ青な商売が成り立っています。

こんなんなら自宅にマイ電柱を建てたり発電所で音が違うとか言ってる方が
100倍は理にかなっています。

◯とはいえプラシーボも大事

Twitterで見られるアホな投稿ですが、


細かく解説するとPCDJのアウトプットにハードのフィルターを繋いでまして、
そのフィルター内部のオペアンプをJRC4558DDという80年代のレアチップに換装しました。
電解コンデンサ交換と相俟って解像度UPかつドンシャリ感が強くなってます。
こんな風に「古い音楽はその時代のシステムで鳴らすのが一番」とか、
科学的根拠は曖昧だけど気持ちがちょっとアガるくらいなら可愛いもんだと思います。
僕らの作る音は「原音」という概念が無くノイズも重要な素材である事から、
音質の定義も自由かつデタラメでいいんです。
TB-303やTR-808/909などの機材だって元祖ではあるけど「本物」と言う必要はありません。
だって当のRolandが既に同じ物を作れないんだからw

◯おまけTips「PCDJの音質向上」

インターフェースとDJミキサーの間にハードウェアのアウトボードやエフェクターをかますだけで、
デジタル臭さが消えます。プリアンプ、コンプレッサー、フィルターなどなど。
DTM的に言うならマスターに挿すエフェクターですよね。
原音を損なう ので歌物や生楽器を多用するDJには好まれなさそうですが、
トラック物主体のハウス/テクノやベース・ミュージックなどには絶大な効果です。

・VERMONA ACTION FILTER


DJ用フィルター。ヒュンヒュン言います。前述した通り改造してます。

・Strymon DECO

サチュレーター/テープエミュレーター。
何を通しても音が錆びます。
ソフトシンセがハードっぽくなるし、NU DISCOがRAW HOUSE風味になります。

・FMR AUDIO RNLA7239



コンプレッサー。
パンチのあるビンテージコンプを模擬したモデルで、
コンパクトながら音質も上々、値段も安いので一台持っておくと何かと活躍します。
安物ドラムマシンのキックもこれ通すと凶暴になります。
兄弟モデルにRNC1773という物もありますが、そちらは原音に忠実なタイプ。
DJ用途ならソッチの方が良いかもしれませんね。

・DRAWMER LX20



コンプレッサー。
90年代初頭のポップ音楽にはほとんど必ず使われていた、
なんて説もあるくらいの定番モデルだったようです。
RNLAより更にバッツーン!とした潰れ方をしますねー。
コンプの理屈を知らなくても「あの頃のハウスの音」が簡単につくれます。

◯まとめ

ボクが今まで一番印象に残っているオーディオ体験は、
「平面バッフル」と呼ばれる大きなベニヤ板にスピーカーユニットをつけただけのシステムで
聴かせて貰ったダブとレゲエ。リー・ペリーとかジミー・クリフとか持ってったんですが、
ディレイの残響音が雪崩のように襲ってきて思わず悲鳴をあげてしまった程でした。
あ、もちろんシラフです。キメてないっすよ。
この体験からしてドラッグに頼らずともトリップ出来ると確信を持っています。

いい音って何だろう?と考えると、大事なのは体験を重ねて耳を肥やす事だと思います。
音がいい、と言われるクラブで踊ってみたり、ピュア系のショップで自分の曲を試聴したり、
自作の曲を本職のエンジニアにマスタリングして貰ったり、
機材以外にも投資すべき物事は色々あると思います。

音楽のジャンルによって世界観が違うように、
音楽の聴き方も立場によっても価値観が様変わりします。
ピュアオーディオの価値観もエンジニアの価値観もアーティストの価値観も、
それぞれの美味しい所を上手く取り込んで自分の耳を肥やして下さい。


誰でも出来るMINIBRUTEモジュール化改造

素性の良さと音の太さで定評があるにも関わらず、
ネット上ではイマイチ陰の薄いアナログモノシンセMINIBRUTE。
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https://arturia.jp/products/item/minibrute/

あんまり売れてないのか見切り品として3万円で買えるお店もあるくらいです。
「この値段なら、、」と一台買ってみたら自分のツボにハマる音で大当たり。

海外のカスタム作品の写真を見て閃いたんですが、
これ鍵盤外すとかなーりカッコいいんですよ。
構造的にも分解は簡単なので早速挑戦してみる事に。
でもせっかくだから、
当ブログを読んでくれている方なら誰でも出来るように、
尚且つ元の形に戻せるように仕様を考えました。

※ご注意
この改造はMINIの方しか出来ません。
MICROは筐体の加工が大変そうで割に合わないかと。
当たり前だけど分解や改造は自己責任でね。
今回のプランは材料加工を業者さんに任せる方針ですが、
ご自身で加工が出来る方はずっと安く作る事が出来ます。

◯モジュール化にあたっての機能制限

・左側のオクターブ選択ボタンが効かなくなります。
・CV Pitchでの音程コントロールができなくなるのでMIDIシーケンサー必須です。

◯予算
材料加工を依頼するので金額の変動がありますが、
道具込でもだいたい2万円以下で収まります。

◯用意する道具

・ドライバー(プラス2番、プラス1番もあると尚いいです)
・千枚通しや目打ちか、ハンドドリル
・両面テープ
・定規など

◯材料の製作依頼

サイドウッドを木材加工屋さんに、
底板とブラケットを板金屋さんに注文します。

・底板/ブラケット

個人向けの板金加工をしてくれる工場が色々とありますが、
自分が世話になっているのはコチラ。

http://www.bankin-koubou.com/

手書き図面でも受け付けてくれる所が有難い。
大抵はdxfやdwgのCADデータが必要なんですけどね。

図面引いたのでコレで見積もり依頼してみてください。
minibrute%e5%ba%95%e6%9d%bf minibrute%e3%83%95%e3%82%99%e3%83%a9%e3%82%b1%e3%83%83%e3%83%88
ちなみにこの図面はイラストレーターで無理矢理描いたので図面としての精度は悪いです。

大まかな仕様は、

底板(1枚):厚さ1,5mmアルミ、焼付塗装(つや消し黒)
ブラケット(2枚):厚さ2.0mmアルミ、無塗装

です。
発注時期や納期によって金額が変わるけど、
だいたい1万円くらいで1台分の部品を作ってもらえます。

ちなみにアルミでなく鉄板で作れば安くなりますよ。重いけど。

・サイドウッド

木材加工はコチラのショップを利用しました。
http://shop.woodworks-marutoku.com/

メニューから「無垢材フリーカット」ページへ、
そこで好きな木材を選び、サイズと角の加工を選択して注文します。
ウォルナット、チーク、ホワイトオークあたりがお勧め。

参考までに自分の発注した仕様は、

ウォルナット材
20x60x183mm
両面ウレタンクリア塗装

です。
どちらも納期は2週間くらい、サイドウッドは東急ハンズでカットして貰う事も出来ます。
しかしサイドウッドは加工指示ミスで取り付けが出来なかったので、
今回は東急ハンズで適当な無垢材をカットして貰いました。


ハンズでは1枚400円の適当な無垢材を選びました。
厚さ15mm、高さ60mm、長さ183mm
全ての角をR3で面取り
材料費と加工代2枚で1500円+塗料代。

マルトクショップの方は2枚で5000円くらいしますが、
塗装もしてくれるし質感は遥かに高いです。

ハンズの場合は自分で手にとって好きな木材を選べるのがいいですね。
納期が早く当日or翌日にあがります。

◯副資材の調達

東急ハンズやホームセンター、秋葉原の電子部材店などでネジとゴム足を買います。

・ゴム足4つ
・M3x8mmタッピングビス
・M2.6x10mm小ねじ
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※写真は寸法の違うネジですが、このブランドが分かりやすくてお勧めです。
ネジ類は本体を分解した際に外した物も使えますが、
念のため一袋くらい買っといた方がいいです。

◯分解

MINIBRUTEの分解は簡単です。

1.まず底面のネジを全部外して底板を外します。
img_5102

2,筐体の裏側にサイドカバー取り付けネジがあるのでこれも外します。
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3.鍵盤と本体を繋いでいるコネクターを外します。
透明の接着剤が付いていますが爪で簡単に剥がれます。
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4.今回設計したブラケットはピッチベンドホイールの線と干渉してしまう為、
一旦ネジを外して線を曲げてやります。
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◯組み立て

・サイドウッドとブラケットの組立

本体と照らしあわせて正確な位置決めをし、
両面テープで仮固定します。
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後ろから10mm、下から3mmにしました。
左右対称になるので気をつけて下さい。
ちなみにこのブラケットは切り欠きがある方が上です。
ピッチベンドホイールを避ける為ですが、左右とも同じ形にしています。

本固定の際はビスを揉む前に千枚通しやドリルで下穴をあけてやります。
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いきなりビスだと硬くて回せませんし、穴がズレる恐れがあります。
下穴をあけておけば電動ドライバを使わなくても大丈夫。
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・塗装

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サイドウッドが未塗装の場合はこの時点で塗装してあげます。
ブラケットを付けておけば乾かすのが楽です。
塗料は色々と選択肢がありますが、耐久性と塗り易さを考慮すると
「油性ニスをうすめ液で2倍から3倍に薄めて重ね塗り」がベターです。
薄めないとムラになり易く難しいです。

・サイドウッドと本体の固定

元々のサイドカバーを取り付けていた銀色のM3タッピングビスで本体に固定します。
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右奥のネジだけ電源スイッチが邪魔で入れづらいので、ピンセットやお箸を駆使して頑張って下さい。

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・底板の固定
底板を被せて両サイド4点ずつ、後ろ4点をビス止めします。
後ろはM2.6x10mmの小ねじ、
両サイドはM3タッピングビスで留めます。
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最後にゴム足をくっつけて出来上がり。
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◯おまけ改造とお勧めシーケンサー

ボクはKORG SQ-1を使っているんですが、
コイツはC3以下のMIDIノートを吐けないっていう致命的弱点がありまして、
鍵盤外したMINIBRUTEでは低音が出せないんですよ。

そこでピッチベンドホイールのバネを外してしまいホイール下げっぱにする事で対応。
BEND RANGEツマミを12にすればC1相当まで下がります。
更にはホイールが好みじゃないのでツマミ化しちゃいました。

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東急ハンズで厚さ1mm、幅20mmのカラーアルミ板を購入し、以下のように2枚加工します。
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これを本体裏側から接着剤でくっつけて、
表から大きめのワッシャで挟んでやればおk。
ちなみにこのツマミはSQ-1の物です、

そんな面倒臭い事したくないよって人には
同じArturiaのBeatStepかDoepferのDARKTIMEをお勧めします。

◯まとめ

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いかがでしょ?かなりカッコいいでしょ。
小型軽量化で持ち歩くのも苦じゃない重さになりました。
MINIBRUTE買ったはいいけど邪魔で困ってる人や、
中古や見切り品を見つけた人は是非ともチャレンジしてみて下さい。

これホントいいシンセですよ。


マシンライブのエフェクター考察

マシンライブのみならず通常のトラックメイクでも、
音作りにおいてシンセサイズと同等に語られるのがエフェクト。
シンセやミキサーに内蔵されている物もありますが、
いわゆるギターや弦ベース用の「ペダル」を中心に、
可搬性の良い、又はパフォーマンス性の高い物を紹介します。

エフェクター導入の目的が純粋な音質補正ならラック形を選べばいいし、
難しい事考えたくない人ならDJ用マルチエフェクターを選べば良いかと思います。
ここで挙げるペダルタイプのエフェクターは、
価格帯も個性の幅もメチャクチャ広いのが面白いところ。
1000円で買える中古のディストーションが案外アシッドベースにハマるとか、
5万円を超える単機能エフェクターの味もたまらないとか、
モジュラーシンセ以上に深い沼に溺れる事が出来ますぜ。

◯シンセに使えるエフェクター

本来なら入力インピーダンスやら最大入力dBやら小難しい理屈を勉強する必要がありますが、
色々と試聴したり何だりした結果は「まずは挿してみよう!」としか言い様がありません。
心配な方はメーカー公式に「ライン入力対応」と謳っている物を選べば間違いありません。
逆にあからさまに対応していない物にシンセの音を入力するとどうなるか、というと、
単に音が歪んで使い物にならないだけで、別にブッ壊れる訳じゃないんでご心配なく。
「その歪みがイイんだYO!」という方はご自由にどうぞ。

◯必ず試聴しよう

本来ならギターに繋ぐのが前提なのでYoutubeに上がっている動画はほとんどがギターの音。
ギタリストなら音の変化に察しがつくでしょうが、そうでなければ全然アテになりません。
楽器屋さんに「シンセに使いたいんだけど」と説明すればちゃんと対応してくれます。

たまに居るロケンローな老害店員だと怪訝な対応をされる場合がありますが、
ボク等はそんな奴等の100倍はロックな事をしているので怯んではいけません。
他の試聴客がドン引きする事もありますが、
そういうヌルい連中は808ロングディケイキックでブッ飛ばしてやりましょう。

◯迷ったらコレを買え!

ドラムマシンやシンセでアレコレ迷ってるのにエフェクターにはハマりたくねぇよ!
という人も沢山いらっしゃるかと思います。
結論から言いますと「カネねぇならBOSS、カネあんならStrymon」です。
この2ブランド、クルマで例えるならトヨタとレクサスです。
BOSSは初心者からベテランまで幅広い層に支持されてるだけあって、
中古のタマ数がハンパじゃなく多いです。1000円から売ってます。

予算ブチ込める人にはStrymon。
ライン入力対応どころかラック型エフェクターの代わりに使う人が多いほど高音質。
懐も広くメチャクチャ音いいです。

◯エフェクターの繋ぎ方

わざわざ説明する程でもないけど、
通常は楽器とミキサーの間に繋ぐのが普通です。
そこから一歩踏み込んでミキサーのSEND/RETURNに繋いでみたり、
音質補正系やフィルターならマスターアウトに繋いじゃったり、
ルーティング次第で色んな活かし方があります。

◯今まで触った事のあるエフェクターレビュー

自分で所有したり人のを触らせて貰ったりしたエフェクターを挙げていきます。
一部ペダルタイプ以外の物もあります。
みんな大好きディストーション系はまだ試した事無いんですごめんなさい。

●リバーブ系
・Strymon Blue Sky(35000円くらい)


これ鉄板です。生活苦しかった時に売っちゃったんだけど。
シンセ用エフェクターとしてもシェアが高く、扱いやすく高品質。
繋いだシンセの値段を10万円分は高く聴かせてくれます。
お勧めは幻想的な空間演出の出来るシマーモード。
強いて難癖をつけるならSpringモードにバネ感が弱い。

・EVENTIDE SPACE(7万円!)
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https://www.eventideaudio.com/products/stompboxes/reverb/space

エフェクターとしては超高額なリバーブ。まじ究極。
リバーブって言うか異次元空間発生装置。宇宙の法則が乱れます。
MOTHER32に繋いだのを触らせて貰っただけなんですが
リバーブの域を軽く超えた音作りが出来ます。
音作りっつーかコレで演奏できます。
BluSkyやBigSkyの高品質プラス超幅広いパラメータ。
ツマミいじってるとワケわかんなくなります。
リバーブ選びで苦労してる人はドーン!といっちゃいましょう!

・DAN ELECTRO SPRING KING(1万円ちょい)
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http://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/27582/

スプリングリバーブのピチャピチャ感を求めるなら本物のバネに限ります!
実はコレより高い(本物のバネ使った)スプリングリバーブを何個か試したんですが、
ピチャピチャ感はコイツがトップです。
ラインレベル対応とは言ってませんが、ドラムマシンやアシッドシンセは普通に使えました。

ノイズも多く低価格&低品質ですが、全て味として受け入れられます。
改造して壊しちゃったけど、動画あげてたんで参考にどうぞ。

YouTube Preview Image

・TC Electronic Hall Of Fame & Mini(1万円台前半と後半)
hall-of-fame-reverb-persp
http://jp.music-group.com/TCE/Guitar/HOF_Mini/


普通のサイズとツマミ一つのミニVerとあります。
ギリギリまで迷って結局買わず仕舞いだったけど結構試奏させて貰いました。
Strymonほどの予算が無い方にお勧めの素性のいいリバーブです。

・ElectroHarmonix HolyGrail(1万円台後半)

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http://www.kcmusic.jp/ehx/holy-grail.html

デジタルだけどバネ感の演出がSPRING KINGに次ぐほど強いSpringモード、
フェイザーがかかったようなサウンドになるFlerbモード、
真面目にもイケるし変態プレイも可能な万能リバーブです。

が、残念な事にツマミを12時より右に回すと音が壊れます。
恐らくライン入力に耐えられないのか音割れとノイズで使い物になりません。
薄くかける分には上々の効果です。

・TC Electronic T2(1万円台後半)

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http://jp.music-group.com/TCE/Guitar/T2/
TC Electronicは3種類ものリバーブペダルをリリースしているけど、
一番ブッ飛んでるのがコレ。
格安で異次元系リバーブが欲しい方にお勧め。

●ディレイ系

・Strymon El Capistan
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http://www.allaccess.co.jp/strymon/elcapistan/
これも鉄板です。やっぱり生活が苦しい時に(以下略)
ちょっと優等生過ぎる面もあるけど、これ買っとけば間違い無いです。

・Kastam SS-101

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カラオケ用8トラテープを使った(本物の)テープエコー。
ペダルじゃないんだけど自分のエフェクター観を決定づけた問題機。
テープって通すだけで音が太く暖かくまろやかになるんです。
こればかりは現代の技術を持ってしてもシュミレーターでは再現できません。
デカいから持ち歩きには向いてないんだけど。
あと壊れちゃったのに直してくれる所が無さそう。

YouTube Preview Image

・EP-103 ECHOPLEX DELAY
dunlop621

http://moridaira.jp/posts/jdunlop-ep103

往年のテープエコー名機ECHOPLEXのシュミレーションモデル。
そりゃま本物のテープには敵わないけれど、かなりイイ線いってます。
もうエフェクターというか【電子マリファナ】です。
キャラクター的にはEL Capistanが凶悪になった感じ。
何より気に入ってるのがFEEDBACKを最大にした時の発振音。

・VOCU VTE-1600
vte1600

http://www.vocu.jp/products/VTE1600/vte1600.htm

国産最後のテープエコー。
2004年くらいまで生産されていたようでヤフオクで入手しました。
本物のテープを使った物としてはかなりコンパクトで軽量。
窓からテープがウネウネ動くのを観ていて飽きません。
音質は上記のSS-101にくらべてかなりマイルド。
原音と遅延音が凄く変わるのがまたたのしいです。


 

●プリアンプ/サチュレーター系

・EP-101 ECHOPLEX PREAMP
dunlop-echoplex_preamp_002

http://moridaira.jp/posts/jdunlop-ep101

これはECHOPLEXのプリアンプを再現ってか回路そのままペダルにしちゃったもの。
ぶっちゃけ味付けは地味。だけどこの地味さ加減が絶妙で便利です。
コンプレッサー的にも使えますね。

・Strymon DECO
deco_withtapemachines

http://www.allaccess.co.jp/strymon/deco/

DAWのプラグインでは認知度の高いテープサチュレーター。
これ通すと「テープの音」になるって言うんですが、
テープというより真空管っぽい音になりますね。
パフォーマンス向けというよりは音質補正の役割が強いんですが、
DAW上のプラグインソフトより遥かに濃い味付けになります。

●フィルター系

・VERMONA RETROVERB LANCET
retroverb_lancet_rearqt_l

http://www.fukusan.com/products/vermona/retroverb_lancet.html

フィルターにオーバードライブ、LFOとスプリングリバーブまで付いた便利エフェクター。
オシレーター繋げばもう立派なシンセですね!
前々から憧れていて中古で見つけた時にサクっと買ったんですが、

・スプリングの効きが微妙(バネ感を強調しないタイプ)
・オーバードライブが効きすぎで収拾つかない

などなど期待はずれだったので売ってしまいました。
恐らくは単体のオシレーターと繋いでシンセとして使うのが良いかと。
エフェクターとしては使いこなすのに苦労しそうな暴れん坊タイプです。

・MXR BASS ENVELOPE FILTER
maxresdefault-1
http://moridaira.jp/posts/mxr-m82

いわゆる「ワウワウ」な音を出したくて買ってみましたが大当たり。
アシッドベースを通すと間抜けで面白い音になります。
しかし素性はよくDRY音とFX音と独立したツマミだったり、
レゾナンスはもちろん発振するしきい値を調整できたり、
音作り用途、パフォーマンス用途共にかなり奥の深いエフェクトです。

・VERMONA ACTION FILTER 2plus
action_filter_2_plus_l1

http://www.fukusan.com/products/vermona/action_filter_2_plus.html

1Uラックサイズですが奥行きが無い為に何とか持ち運べます。
DJ用フィルターでレゾナンスを上げてカットオフをひねるとヒュンヒュン言います。
これのオペアンプを交換した物をマスターアウトに挿してます。


マシンライブのミキサー考察

ドラムマシンやらシンセやら機材が増えるにつれ悩みが大きくなるのがミキサー。
各機材の最終的な音質を決定する重要なセクションですから安物で妥協する訳にもいきません。

◯ミキサーの必要性と重要性

生楽器のノリなのか何なのか、
稀に沢山の機材を持ち込んでお店のPAミキサーを占領しちゃう人がいますが、
マシンライブでは最終的な出力をステレオ1chにまとめるのが原則です。
ライブの際はお店やオーガナイザーに確認して適切なケーブルを用意しましょう。

DJミキサーならRCA、PAミキサーならPhoneプラグ(TS)。
変換アダプターでも良いんですが、よくあるRCA→TSアダプタは
使ってるうちにガバガバになっちゃうので要注意。

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出来れば反対のTS→RCAアダプタの方が良いです。

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シンセにお金をかける余りミキサーまで予算を回せない、という声もありますが、
ここは妥協しないようにしましょう。激安ブランドに手ぇ出しちゃダメだよ。
例えばDJイベントの中でライブをやる場合、
DJのプレイする曲よりも遥かにリアルで生々しい音がするのは当然です。
これがショボいミキサーだとせっかくのシンセの音を出しきれない事が多々あります。
マシンライブのみのイベントなんかじゃ尚更。
テクニックやセンスと共に周りと競い合うポイントが音質でしょう。

◯ミキサーの選択肢

シンセサイザー専用ミキサーなんて物は市場にありませんから、
他の用途の物を流用するしかありません。
スペックの判断基準は可搬性、操作性、音質の3つ。
どのミキサーも音質と値段は比例します。

・【可搬性】PAミキサー
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本来は生楽器やマイクを繋ぐ為のミキサー。
チャンネル数に対して可搬性が良くほとんどの人がこのタイプを選ぶかと思います。
音質はメーカーや機種によってバラバラな上、
ネット上のレビューは生楽器基準なのでアテになりません。

・【操作性】DJミキサー
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パフォーマンス重視のミキシングならDJミキサーに勝る物はありません。
人気なのはALLEN&HEATH。アナログのXONE92などピュアオーディオの人も欲しがる音質です。
デジタルミキサーのDB2やDB4も軽くて超高性能。
デカいのとステレオ4chなのが問題だけど、音質的にもPAミキサーよりシンセに向いてます。

ボクもDJ出身なので、
DJミキサーからフォノイコライザー外した軽量モデルとか出して欲しいくらいです。

・【音質】ミキサー機能付きオーディオインターフェイス
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プレイ中にミキサーをいじらない人で、
音質最重視な方ならこのあたりを選ぶんじゃないでしょうかね。
DAW中心の構成なら間違いなくこのジャンルですよね。
自分の所有するTASCAM US20x20でも他のDJ/PAミキサーより遥かに音いいです。
ただコイツの場合ミキサーモードにするのに一度パソコンに繋げる必要があるというクソ仕様。
ファームウェアの更新で何とかして欲しいものですが。
他のインターフェイスはどうでしょうか?
入力数と可搬性のバランスで考えると、
MOTUのUltraLiteやRME、RolandのOCTA CAPTUREとかでしょうか。

◯PAミキサーを選ぶ際に注意したい機能

なんだかんだ言っても一番のシェアはPAミキサー。
6〜10chでボリュームはロータリー、重さは2.5kgくらいのクラスが一番いいでしょう。
この辺のクラスを選ぶ際に気をつけたいポイントを紹介します。

・GAINツマミ
ボリュームやEQの前段階で入力音の大きさをきめるツマミ。
機種によって音量がバラバラなので、これがあると便利です。

・PFLスイッチ
フェーダーが下がっててもヘッドフォンから音を聴けるスイッチ。
要はDJミキサーで言うところのCUEスイッチです。
これがあればフェーダーを下げた状態にしながらプリセットを変えて、
なんて事が出来るので超ベンリ。
このクラスでは省かれているモデルも珍しくないので要注意。

・MUTEスイッチ
ボリュームとは別にワンタッチで音を消す機能。
抜き差しが基本テクのテクノでは有効な武器です。

・内蔵エフェクター
単体のエフェクターに比べればショッパい性能のエフェクターですが、
あると無いとじゃ大違い。選べるなら絶対に選びましょう。

・コンプレッサー
YAMAHAなどGAINと並んでコンプレッサーのツマミがある機種もあります。
パラアウト出力があるドラムマシンならキックだけにコンプをかける事も可能。
これがすっごく役に立ちます。

・SEND/RETURNジャック
外部エフェクターに繋ぐアウトプットとインプットのジャック、
その送る量を調整するツマミ。
このクラスでは「SENDはあるけどRETURNが無い」なんて物もあり、
その場合エフェクト音専用にチャンネルを一つ使わなくてはなりません。
やっぱり独立していてくれた方がいいですよね。

・電源方式
上位クラスではトランス内蔵でACケーブルを直に挿せるのが普通ですが、
このクラスでその方式を採っているモデルは稀です。
ほとんどがACアダプタ仕様。
一般的なスイッチング電源ではなく音質的に有利なトランス電源を採用している物もあります。
一回り大きくて重いんですがノイズが少ないので音質的に有利です。

話が逸れますが、
シンセサイザーそのものもスイッチング電源かトランス電源かで音変わります。
特にアナログシンセでスイッチング電源を使っている機種をお持ちの方は、
同じ電圧、電流、極性のトランス電源を探して試してみて下さい。
惚れ直しますぜ。

◯6~10chコンパクトサイズPAミキサー勝手に比較

※ご注意
あくまでも電子楽器を繋いだ時の感想です。
ギターとかベースとかの生楽器を繋いだらどうなるかは知りません。

・Mackie 802VLZ4
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軽さ★★
音質★★★
安さ★★★★
デザインや質感は一番高級感があると思ってますが、
中高域の分離が悪くモッサリ。
特にドラムマシンのハットやクラップが酷くて手放しました。
あと見た目より重い。

・Mackiie MIX8/MIX12
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軽さ★★★★★
音質★★★
安さ★★★★★
ワークショップにて使ってる人がいるので借りてみたんですが、
VLZ4よりはバランスのいい素直な音をしています。
メリットは軽さと値段。デメリットはツマミの安っぽさ。
けどシンセ用途ならVLZ4シリーズよりいいかも。
お金無い人はベリンガーよりコッチ選びましょう。

・ALLEN & HEATH ZED10FX
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軽さ★
音質★★★★★
安さ★★
本職のPA屋さんがプライベートでよく使っている、という声を聞きます。
そのぐらいコスパがいいのでしょう。
一ヶ月ほど借りて自宅で使っていましたが、
確かにどんな音でも卒なく出せていたと思います。
このクラスの中ではデカくて重たいのが難点。

・YAMAHA MG06X/MG10XU
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軽さ★★★
音質★★★★
安さ★★★

安心のJAPANブランド。
青い塗装が野暮ったい。
でも音いいって皆言ってる。
それで目をつけたのがYAMAHAの新世代ミキサーMGシリーズ。
持ち歩き用だしMG06X買っとくかな?っと楽器屋に行ったんですが、
そのワンランク上のMG10XUが激しく気になりソッチにしちゃいました。

◯YAMAHA MG10XUファーストレビュー

・音は結構いい
同時に比べた訳じゃないのであくまでも印象論ですが、
アレヒのZED10にも張れる音質なんじゃないでしょうか。
VLZ4で不満だった高域もずっとクリアです。

・コンプレッサー美味しい
ch1とch2にコンプレッサーが付いています。
そもそもコンプ内蔵のミキサーってナカナカありません。
パラアウトが出来るTanzbarのキックにコンプをかけると、
かなーり音量が稼げるのでモジュラーシンセのベースに殺されずに済みます。

・エフェクター、特にリバーブが美味しい
色々とありますが定評があるYAMAHAのデジタルリバーブ。
この手の内蔵エフェクターってオマケ程度のモノという認識ですが、
このリバーブに限って言えばかなーり使えます。
単体機の購入意欲が削がれる程(外ではね)。

・トランス電源なのよ
この手のコンパクトなミキサーだとスイッチング電源のACアダプタが当たり前ですが、
コイツはノイズの少ないトランス方式のACアダプタを使っています。
ちょっとゴツくて重いけど、低価格に関わらず音には妥協しませんって姿勢が頼もしい。

・それでいて安い
サウンドハウスで税込送料込¥23000。普通の楽器屋さんでも¥28000くらいです。

・ダメなところ
PFLが無い、MUTEも無い。これ本当に惜しいです。
このサイズと音質でPFLとMUTE付いてたら5万円出すわ!

◯まとめ

最高!とは言いがたいけど当分はコレでやっていけそうな機種です。
しかしコレ以上に魅力的な機種があれば買い替えます。
自作しようと思って勉強がてら見積もりしたら部品代だけで5万超えましたが。

シンセの性能をちゃんと引き出せるミキサー、
探すのに結構苦労しますが、妥協はしちゃいけないっすよね。


モジュラーシンセの育て方

海外ほどではないにせよユーロラック・モジュラーシンセの認知度も高まってきてますね。
買わないまでも選択肢の一つに考えている方は多いかと思います。
導入するとなると高級ブランド物やビンテージシンセ並みの予算が必要になってしまいますが、
それらに比べた時のモジュラーシンセのアドバンテージとはズバリ「共に育つ事」。

自分の成長に合わせて少しずつアップデートをする事が出来るのが最大のメリット。
始めた当初はアナログシンセの操作をロクに知らなかったくらいなんですよ。
VCO/VCF/VCAやEG各々の信号のやりとりを、
結線しながら身体で覚えました。

初めての海外通販もモジュラーシンセから。
初めてのDIYキットもモジュラーシンセから。
シンセ界広しと言えどもこれほどサディスティックな教材はないでしょう。
お陰様でだいぶ鍛えられていますよ。

今回の記事ではモジュールを選ぶ際の理由や動機を紹介していきます。
が、その前に。

◯モジュラーシンセの厄介なポイント

・買う前にリサーチがしづらい
「このモジュール欲しいな」と思って動画を検索してみても、
他のモジュールとの組み合わせでその動画の音が成り立っているんですから、
あんまり参考になりません。
デモ動画で好印象だったけど2.3日で売り飛ばしたモジュールもあります。
ここは割りきってスペックとデザインだけで決めてしまうしかありません。

・音出してるよりバラしてる時間の方が長いかも
組み上げるまでにアレコレ迷うのが楽しいのですが、
演奏や音作りという本来の目的から外れて明後日の方向に邁進してしまう方が多いです。
自作に走るとか光るとか煙出すとか。。

・ケーブルがウザい
最大の特徴でもあるパッチケーブル、ツマミやスイッチを操作するには邪魔でしょうがない。
背の低いプラグやL字プラグなども試してみましたが決定打には出会えていません。

・壊れたら自己責任が基本
欲が出ると色々と詰め込みたくなって無茶をするんですが、
隣のモジュールやケース内部の金属部分と基板が干渉してショートしてしまう事が多々有ります。
ケースから外せば正常に機能するケースがほとんどですが、稀にお亡くなりになる事も。

またメーカー問わず初期不良品はけっこう多いですね。
もちろんお店で買ったものなら交換してくれますが、
流通しているものの大半がガレージメーカーの手作り品なので、
ここは大目にみてあげましょう。

◯コンセプト

自分が持ち歩ける限界の大きさ重さで、
ベース用途と上モノ用途のモノシンセ二つを90HPのハコに収める、
ってモジュラーシンセとしては割と単純な用途だと思ってます。
ぶっちゃけ10万出してMINITAURとMONOTRIBEあたりを買えば
それで済んでしまいそうなんですがソコは言わない約束でお願いします。

デザイン的には黒いモジュールを基本にして、
アクセントとして銅板フェイスプレートに変えた物を使っています。
ツマミは視認性と回し易さと値段を考えて白や明るい色の物を使ってます。
パッチケーブルは黄色をメインに。
だけど完全に統一しちゃうとカオス感が無くなって面白くないので、
たまに色合いを崩したりハズした色を入れてます。

ちなみに要らなくなったモジュールはほとんどヤフオクに流しちゃってますが、
オークション上ではかなり需要が高く買値の2/3くらいで確実に落札されます。
自分もよくチェックしてますしね。

◯第一期~第三期までの工事概要

・第一期



「ヤバい音の出るアナログモノシンセが欲しい」という要望が
エスカレートしてモジュラー組んでみよう!って事になりました。
ほぼ見た目だけで決めたBlueLanternのモジュール中心に揃えています。
組んだはいいけど音の出し方が全く分からずにショップに泣きついたのはいい思い出。

・第二期

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2系統のCV/GATEが出せるPittsburgh MIDI2、
無駄にデカいVCOを辞めてオシレーターを二つに、
VCA兼フィルターもピーキーな物と素直な物とに二つ用意し、
「一つの筐体で二つのモノシンセ」というコンセプトはここから始まりました。

・第三期

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この時期から自作やら改造やらの如何わしい方向に進んでしまいます。
DIYキットに手を出したりフェイスプレートを特注で制作したり、
オペアンプやコンデンサを交換してみたり。
デザインもまとまってきましたが、ちょっとまとまり過ぎかなぁ?

◯第四期改装工事概要

だんだん「分かってきた」ので現場での使い勝手を重視し、
コンセプトに則った上で更に多機能&高音質かつ使い易くなるようにモジュールを入れ替え。
・アナログオシレーター「even/BEFACO」を二つ使ってましたが、
ベースにはいいけど上モノはもっと色んな音を出したいって事で、
デジタルオシレーターに手を出してみます。

・ローパスゲートを体験したくて「Apature/RYO」を導入しましたが、
あんまり好みじゃなかった上に
デジタルオシレーターの多彩な音を活かせないっぽいので、
オーソドックスなフィルターに戻します。
するとVCAも必要になってきますね。

・壊しちゃったアウトプットとリバーブの代替品を物色します。

◯今回導入したモジュール

購入先は神田の宮地楽器や原宿のFiveG、
海外のショップはPerfectCircuitやMUSIC STOREをチェックします。
送料込みでも海外から買ったほうが安い場合もありますね。

・Ciao! / Bastl Instruments

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2chのミキサー兼アウトプットモジュール。
木製パネルで工芸品のような作り込みの凝った素敵モジュールです。
壊しちゃったPittsburghのOUTの代わりに買ってみましたが、
こちらの方が圧倒的に音質が良いです。これにはビックリしました。

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それもその筈これだけの機能に8コものオペアンプを使っています。
そのうち4つはOPA2134と中の上ランクの物。
ホント低域から高域まで出力できる範囲が拡がりました。

強いて難点を挙げるなら5HPと幅が中途半端、
奇数HPは他との組み合わせが面倒だったりしますよね。

・Modstar QUADNIC / Studio Electronics

Processed with Snapseed.

64種類の波形、4つのオシレーターを備えたDCO。
PerfectCircuitのアウトレット品を200ユーロで購入。結構お得でした。
出せる音の幅はグンと拡がりますが、操作は複雑で厄介です。
出音もゴッツく多彩な音作りが可能ですが、当分使いこなせそうにありません。

・Verbtronic / Pittsburgh Modular

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デジタル・リバーブ。
モジュラーシンセのリバーブってラインナップが少ないのですが、
その中でもコレはシンプルかつ高品質なリバーブです。
Feedbackツマミでディレイのように発振させる事も可能。
残響音にデジタル的な粗さがあり機材の味として受け入れられるかどうか。。

・A-124 Wasp Filter / Doepfer

Processed with Snapseed.

これはEDP WaspというMINIBRUTEのご先祖様みたいなシンセのフィルターを再現したモデル。
荒っぽい音がするという事ですが、BIG TWEEPに比べればずっと素直。
Levelツマミは音量的にはチト足りず常にMAXの状態になりそうです。
Feqの開閉はクセの無い素直なカーブで好感触。
レゾナンスを上げてもあまり発振しない所が気に入ってます。

そしてこのフィルターの面白い所が一番下のMIXツマミ。
ローパスとハイパスをこのツマミでクロスフェード出来るんです。

あとDoepferのモジュールはツマミのトルクが重くて回し心地が最高です。

・pico VCA / EricaSynth
何かと話題のエリカシンセpicoシリーズ。
パネルの質感も良く手始めにVCAを導入しました。
こんなサイズでどうなのよ?と思われがちですが、
BIG TWEEPに内蔵のVCAと比べても遜色なく使えます。

・BlankPanel 1HP / MakeNoise
黒い1HPのブランクパネルってナカナカ無いんですが、
MakeNoizeのロゴ入りが600円くらいでFiveGにありました。

◯まとめ


Processed with Snapseed.
いつ完成するんでしょうか?そもそも完成ってなんですかね?w
QUADNICが多彩過ぎて困ってますが、全体として表現力が上がったと思います。
picoシリーズのシーケンサーとクロックディバイダー欲しいな。
特にクロックの方はSQ-1と組み合わせて更に面白い演奏が出来そう。


アシッドベースによる幻覚再現入門

四つ打ちダンスミュージックでは既に伝統芸能扱いになっているアシッドベース。
Phuture「Acid Tracks」が生まれてから30年経っていますが、
そもそもこの「アシッド」ってなんでしょう?
意外と知られていないアシッドのルーツに近づいてみます。

お暇な方は過去記事と合わせてお読み下さい。
アシッドベースによる脳髄破壊入門

◯アシッドの語源とサイケデリックカルチャー

「アシッド」とは1960年代にアメリカで流行したドラッグLSDの隠語。
音楽や芸術はもとより20世紀のユースカルチャーにおいて、
違法合法問わずドラッグの流行が重要な要素である事は間違いないんですが、
このLSDほど音楽や美術に影響を与えたドラッグはありません。

このトリップ体験を絵や音楽で再現しようとしたものがサイケデリック・アート。
極彩色の色使いと極端に歪んだ文字レイアウトのデザインは今でも見かける事が多いでしょう。
絞り染めのTシャツとかもこの頃が発祥です。
4994d425-s nr

LSDは60年代末にはアメリカを始め各国で違法薬物に認定され、
社会的に抹殺されましたがアンダーグラウンドでは根強く流通していました。
マリファナほどでないにせよ90年代半ばの日本でも入手可能だったそうです。

90年代の日本では「’70sリバイバルブーム」といってファッションや映画、音楽など
70年代の文化が再評価されていたので(ボク自身ドップリはまりました)、
’60sも’70sもだいたい一緒じゃんって事でヒッピー文化と共に
サイケデリック・アートも受け入れられていました。
なのでLSDの話もよく聞いていたし、
「ビデオドラッグ」という観るだけでトベると謳うCG動画も流行していました。

◯LSDの疑似体験とTB-303によるシーケンスの歪み

このドラッグをキメた時の体験談をまとめると、
最初は景色や空間が歪むようにうごめいてるように見て、
その後は目に見える全てが極彩色に見えるそうです。

ここで一つ、LSDのトリップを疑似体験できる動画を御覧ください。

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この動く幾何学模様をパソコンのフルスクリーンで30秒以上凝視した後に、
部屋の景色を眺めると天井や壁、家具などが歪んで蠢くように見えてしまいます。

ハナシ変わってTB-303のシーケンスを特徴づける「スライド」機能。
「スライド」又は「グライド」とはシーケンサーによるボルタメント奏法を
行なう機能なんですが、Wikipediaからボルタメントの意味を抜粋します。

————-
ポルタメント (portamento ) は、
ある音から別の音に移る際に、滑らかに徐々に音程を変えながら移る演奏技法である。
イタリア語の”portar’ la voce “、フランス語の”port de voix “
(いずれも「声を運ぶ」の意味)に由来し、
声楽やヴァイオリンなど擦弦楽器の表現方法であった。
————-

ただこのTB-303によるボルタメント奏法は全然滑らかな変化ではなく、
メロディ的に考えると気持ち悪い音程の変化なんですよ。ウニョンって言うし。
これも当時のミュージシャンにTB-303が好かれなかった理由だと思います。

Phuture(というかDJピエール)がAcid Tracksを「発見」した時、
TB-303のスライドによる音程変化が「なんかグロくて面白いじゃん!」と、
LSDをキメた時の空間の歪みに似ていると気が付いたんじゃないでしょうか。

半分は自分の勝手な推測ですがACIDと名付けられた所以はここにあると思います。
上の動画を観た時に「あー!これの事か!」とひらめいちゃいました。

◯セカンド・サマー・オブ・ラブからハードフロアへ

シカゴで良作駄作玉石混交のアシッドハウスが量産され、
それをシカゴ以上に熱狂をもって受け入れたのはイギリスでした。
パンクムーブメントで下地が出来ていた反商業主義な音楽嗜好とDIY精神をもって、
レイブと呼ばれる大規模な野外パーティが工業都市を中心に開かれました。

レイブと共にMDMA、通称エクスタシーというドラッグが大流行し、
60年代にLSDとロックによって産まれたサマー・オブ・ラブの再来と大騒ぎになったようです。

このエクスタシーとLSDについて詳しいドキュメンタリーを見つけたので、
お時間ある時にどうぞ。とても興味深い内容です。
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そして90年代になるとドイツから新世代のアシッド・クリエイター「ハードフロア」が登場。
アシッドハウスはLSDのトリップ願望を切り捨て音楽として進化を遂げます。
「ディストーションがアシッドベースのお約束」になったのもハードフロアから、だそうです。

◯アシッドハウスとアシッドテクノの微妙な違い

ボク自身はハウスDJとしてのルーツを辿っていく過程で80年代のアシッドハウスと出会ったのですが、
90年代前半のハードフロアが牽引したアシッドリバイバルや、
日本のテクノクリエイターによるアシッドテクノの影響を受けた人の方が多数派です。

その違いは微妙ではありますが、
テクノ畑の人はフィルターの開閉(とレゾナンス)に重きを、
ハウス畑の人は上記のスライドに重点を置いた曲作りをしているように思えます。

アシッドテクノは純粋な音の格好良さを、
アシッドハウスはLSDのトリップ体験の再現を求めているんじゃないでしょうか?
もちろんドッチもアリなので、自身の気が付かなかった奏法を身につけて下さい。

◯伝統芸能としてアシッドを後世に伝える

歴史や文化を次の世代に伝える際には、
どうしても臭いものにフタをしてしまいがちですが、
実はその臭い部分に本質が隠されているものです。
DJとしてアシッドをプレイする時、トラックメイカーとしてアシッドを作る時、
これら負の側面を受け入れた上でパフォーマンスに臨んで欲しいと思います。
ドラッグ無しには生まれなかったしドラッグ無しでは僕らの耳に届かなかった音楽です。

もちろんLSDにしろエクスタシーにしろ
どの国でも違法なものですから野放しに肯定する訳にもいきませんが、
彼等が法を侵してでも求めた神秘体験と快楽、
そこに至るまでの鬱屈とした環境に理解と共感を深めていきましょう。
そしてご自身が何故この奇っ怪な音楽に魅せられたのかを反芻して下さい。

なにせ音楽史では二度目、ダンスミュージックの歴史では最初で最後の
「国家さえも揺るがしたムーブメント」です。
揺るがした主犯はドラッグの方でしょうが、それを象徴する音楽として
アシッドが国家や社会から目の敵にされたのは想像に難くないでしょう。
古代中国の書物に書かれた「亡国の音楽(淫らで哀れな音調が国の滅亡を暗示する)」。
アシッドにはこの負の力が隠されているような気がしてなりません。

◯現代のアシッドが担うべきもの

ドラッグ・ミュージックとして悪名高いアシッドですが、
これからはドラッグと離れつつトリップを助長する音楽になって欲しいものです。
そもそもLSDやエクスタシーをキメたいと思う動機、
それをクリエイティブ作品として表現してやればいいんです。

60年代のヒッピー達が有難がった東洋の神秘主義なんてものは、
日本人の僕らからすりゃ毎日の生活に溶け込んでいるものですしね。たぶん。
スライドによる旋律の歪み、反復する多幸感、フィルターで開くチャクラ、
アシッドハウスにもアシッドテクノにも備わっている物なんじゃないでしょうか?

クオリティの高いトラックメイキングと優れたサウンドシステム、
IT革命によって世界中の音楽を通ってきた耳をもってすれば、
ドラッグも酒も抜きにブッ飛べる筈でしょう。

ビデオドラッグならぬリズムドラッグ。
アシッド馬鹿を自負するハウスDJとしては、ここを目指したいと思っています。

◯おまけ

Youtubeチャンネル「L U F T K R A F T」では
「LSDトリップシュミレーター」なるド直球のビデオドラッグを鑑賞できます。
https://www.youtube.com/channel/UCbPtSsm_CCchez3Jw-WVdFA/videos
アラフォーのオッサンオバサンには懐かしくもヤバい動画がてんこ盛り!

また「Anita Lee」では
LSDやエクスタシーだけではなくマリファナやコカイン/ヘロインと
アメリカ政府との闘いの歴史をまとめたドキュメンタリーが色々あります。
https://www.youtube.com/channel/UCCtTPbXFPNuQdpL8XrP-MKQ
マリファナ編は目からウロコ落ちたわ。
禁酒法時代にジャズとマリファナが流行ったそうねー。


novation CIRCUITレビュー

発売当初はイマイチ話題に上がらなかったけど、
ここ1,2週間ほどtwitterのシンセクラスタの間で何故か絶賛され出したCIRCUIT。
ちょうどVAシンセを買おうと思っていた所なので、
動画を観たり楽器屋で触ってみてサクっと買ってしまいました。

今までマニアックで変態性の高いプロダクトにしか興味が湧かなかったのですが、
そのせいで満足に習熟出来ないのは本末転倒だと反省してた所なんですよ。

簡単にスペックを挙げると、

・VAポリシンセx2とドラムx4
・外部音源も制御できるシーケンサー
・ファームウェアのVerUPでサンプルも使える
・ACアダプタ/電池駆動/スピーカーもあるよ
・新品でも40000~46000円と割と安い価格帯

同じ価格帯の対抗機種としてはKORGのelectribeあたりでしょうか。

上っ面だけでの比較だと、

electribe
・16トラックらしい
・何だかんだ言っても機能は充実してる
・PCレスでひと通りの事ができる
・良くも悪くもKORGらしい癖のある音
・パッドがヘボい

CIRCUIT
・シンセx2、ドラム(サンプル)x2の6トラック
・現場でのプレイに割り切った印象
・音作りはPCエディタが必要、ってか色んな設定にPC必須。
・ソフトシンセに近い優等生な音
・ディスプレイが無い

自分の場合は以前ブっ壊したblofeldと迷っていたんですが、
もちろん純粋なシンセサイザーとしての性能はblofeldの方が格段に上。
しかしシーケンサーが付いているのと、
革新的とも言えそうなワークフローに期待をしてCIRCUITを選んでみました。

◯デザイン

Circuit-large

大ヒットしたMIDIコン[LaunchPad]に似た良くも悪くも今どきのデザインで、
パッドがキラキラうるせぇっス。
この手のMASCHINEとかAnalogRYTMとかの光るパッドって、
電子楽器系では最新の流行りなUIなんですがどうも玩具っぽくて少々苦手でした。

上手い!と思えたのがツマミの下のインジゲータ。
ツマミを右に回すと徐々に明るく、左に回すと暗くなっていきます。
シンプルだけどホント分かり易い。

◯デモソングとプリセットの音


YouTube Preview Image

とりあえずデモソングをひと通り聴いてみて遊んでみましたが、
デザイン通りのキラキラした音や綺麗で細い音が得意なようです。
言い方は悪いけど「良く出来たソフトシンセ」という印象です。
YoutubeにUPされている動画もそんな感じ。
minilougeのようなミニマルテクノが好きな方にはバッチリでしょう。
あと音圧が高いのか何なのか、
ボリュームを絞っていても他機材よりも大きく聴こえます。

◯シーケンサー

結論から言うと今まで触ってきたシーケンサーの中で最も秀逸。
とにかく触って下さい!

シンセパートの場合、
8×4列のパッドのうち上2段がキーボード、下2段がステップ。
下段のステップキー(トリガーキー)を押しながら
上段のパッドで音階を決めます。
ポリシンセなので1ステップあたり6音までイケるんですが、
6音までならシーケンスを走らせながらキーボードで演奏する事も可能。
更にはキーもスケールも設定可能。
適当にパッドを押してもちゃんと音楽っぽいフレーズになります!

音階と同じようにベロシティ、ゲート(音の長さ)もステップごとに設定出来ます。

更に「Nudge(ナッジ)」でステップをずらしたり、
「Length(レングス)」で1小節あたりのステップ数を変えたり出来ます。
レングスは各楽器ごとに別々に設定できます。
これらは機能的にはOCTATRACKでも同じ事が出来ますが、
32個の光るパッドを備えたコッチの方が遥かに分かり易く操作性が高いです。

右側3つの青いボタンPattern/Mixer/FXも直感で分かる操作性。
このあたりはKORG gadgetを意識しているんでしょうか、
メチャクチャ操作し易いです。

ノート入力を始めとしたシーケンサーに関しては革命的ワークフロー。
自分のように楽器が出来ない人ほどこの有難みを強く感じるかと思います。

※外部音源を鳴らす場合

FullSizeRender 3

Synth1がMIDIチャンネル1、
Synth2がMIDIチャンネル2、
DrumはMIDIチャンネル10です。
チャンネルの変更は出来なさそう。

シンセパートは6和音までいけるんで、
ポリシンセをお持ちの方ならシーケンサーとしてだけでもお買い得。
写真のようにモノシンセ2つじゃチトもったいないです。

※打ち込みが面倒な人の為の手抜きフレーズ入力

FullSizeRender 6

・ネットに転がってたり市販で売ってるMIDIフレーズを集めます。
・DAWからCIRCUITを演奏できるように設定します。
・AbeltonやBITWIGなら適当にファイル並べてアレコレお試しできます。
・DAWでは1小節のループで再生するように設定します。
・CIRCUITの録音ボタンを押してDAWをスタートさせます。

これでちょー簡単にMIDI譜をCIRCUITに流し込む事が可能です。
これOCTATRACKの時には色々悩んだ挙句に結局出来なかったんですよ。

◯パラメータ

最上段の8つのツマミで各種パラメータを変えられるんですが、
さすがにアナログシンセ程の可変幅ではないようで、
フィルターの効きなんかもチトもの足りない。
パッチごとに8つのパラメータの割り当てが変わってしまうのも少々混乱します。

が、これら全てエディタで設定出来る模様。

◯エディタ/サンプル

FullSizeRender

・シンセエディタ
音作りと8つのツマミの機能割り当ては専用のエディタを使うんですが、
軽く弄ってみると第一印象がひっくり返ります。
まずビビったのが「どうせ優等生的サウンドしか出ないんだろ」と思っていたのに
かなーりエグくてワルな音やクラシカルな音も作る事ができそうな予感。

シンセサイザーとしての全ての機能にアクセスできるので、
複雑怪奇な音作りが出来そうです。
モノシンセでアップアップしてる自分にはちょっとハードル高いかも。
つーか面倒なので他人様の作ったパッチを頂こうと画策しましたが、
Novationのページでは
「FaceBookページにユーザーの投稿したパッチが色々あるよ!」
と言ってるのに見つける事が出来ませんでした。

そこでパッチ集でも売ってねぇかな?と検索したところありました!
http://www.lightfinger.net/#!shop/vhm6q
32個のパッチで15ドル。
とりあえず買っとくかー、とポチってみましたが、
1日遅れで届いたメールには、
「32個はまだ出来てないんだ1日待ってくれ。とりあえず5個だけ送るわ!」
とかヌカしやがってます。
まぁ気長に待ちますかねw

・サンプル

ドラムの代わりに最大60秒64個までのサンプルを入れる事もできます。
しかしサンプルのインポートがちょっと特殊で、
wavでもmp3でもいけるけど独自のフォーマットに変換されるみたい。
WEBアプリを使って行なうようですがChorome/Operaのみ対応なようです。

ちなみにCIRCUIT専用のサンプルキットも販売しています。
https://www.abitdeeper.com/collections/circuit-expansions
とりあえずハウスセットを買ってみたけど、
オールドスクールの香り漂うオッサン殺しマシンに早変わり!

※要注意
このWEBアプリではサンプルセットをまたいだコピペが出来ません。
なのでsyxファイルとして販売している上記のサンプル集は、
複数のセットを買って美味しいトコ取り、って事が不可能です。
上記のAbitDeeperというサイトでは元になったサンプル集が売っているので、
そちらを買ってWEBアプリでシコシコ割り当てしましょう。
ダブテクノ、シカゴハウスなどプリセットには無いシブ目のサンプルです。

※Drumトラックに仕込んだ上モノに音階をつける方法

・シーケンスを止める
・Volocity設定モードにする
・録音ボタンを押す
・該当するステップのパッドを押すと赤く光る
・ツマミ1or2でピッチを変えながらパッドを叩いて音程を調節
・終わったら録音ボタンを押して設定完了

マニュアルの46ページに書いてあるんですが、
シンセパートに音階をつけるよりチト面倒ですね。
なんか調子っぱずれなメロディになるんですが、
そこがまたオールドスクール感があっていいんですよ。

◯ココが惜しい

・サンプルエディタの入れ替えが面倒
CIRCUIT COMPONENTSというWEBアプリを使って
サンプルの割り当てをするんですが、
サンプルセットというsyxファイルにまとまっている為に
セットをまたいだコピーが出来ないんですよ。
wavファイルの時点でキッチリまとめないといけないようです。
(セット内の割り当てはGUIで簡単にできます)
やっぱりWEBアプリはダルいですね。
パッチやセッションの管理も含めた総合的なエディタがあればいいな。
有料でも喜んで買いますよ。

・マスターにかかるフィルタが地味
エディタでもいいんでレゾナンスを変更出来たらいいのに。
と思っていたらココのフィルターはアナログなようで無理っぽいです。
バラして抵抗入れ替えるとかいうレベルでしょうね。

・せっかくのシーケンサーが2パートしかない
即興演奏も打ち込みもMIDI譜流し込みもイケるシーケンサーって
国内で普通に入手出来る機材では他にありません。
超有能シーケンサーなもんだから色々と鳴らしたくなっちゃいます。

そうは言っても、
エディタやサンプル対応などVer.UPで機能強化をしているので、
ソフト的な問題は今後改善されるかもしれません。

◯こんな人におすすめ

・家でゴロゴロしながらフレーズのスケッチをしたい人
・小難しい設定抜きに簡単に演奏がしたい人
・機材にお金かけたくないから一台で済ませたい人
・iPad音楽アプリにハマったけど飽きちゃった人
・楽器が出来ない、覚える気もない人
・ポリシンセ用のシーケンサーが欲しい人
・手軽にminilougeごっこしたい人

◯おすすめできない人

・PCから離れてハード環境のみでやりたい人
音色のエディットにPCやWEB環境が必須です。
本体でのパラメータ操作は、
あくまでもパフォーマンス用と割りきってしまいましょう。

・既にDAWをライブセットに使っている人
ぶっちゃけ出音はソフトシンセに近いし、MIDIコンの方がいいです。

◯まとめ

「これ一台で何でも出来るやで」と謳う機材に散々だまされてきましたが、
コレは複合機として非常に高いバランスのとれた機材です。

シンセサイズをPCエディタのみに割り切ってしまう事で、
ワークフローがキッチリ整理されているポイントが素晴らしい。

電池駆動&スピーカー内蔵(もちヘッドフォン端子も)なんで、
ベッドからスタバまでiPadばりに色んな所で演奏できるのも楽しいですよ。