【変態番付】エフェクター聴き比べ大会【審議会】

ハードウェアの電子楽器のお供に一つや二つは誰でも持っているエフェクター。
ハードオフで激安ペダルを漁るマニアから海外のブティックペダルを個人輸入する猛者まで、
思い思いのエフェクト沼ダイビングを楽しんでおられるかと思います。

本来はギターやベース用に作られている物がほとんどなので、
シンセサイザーに流用できる機種の情報が非常に少ないのが現実。
ギターの試奏動画を頼りに購入してみたけどシンセにゃ全然合わなかったー、
なんて経験もされているかと思います。

そこでだ。

1年前に大盛況だった「ドラムマシン聴き比べ大会」に続き、
今度は「エフェクター編」を開催します。
定番機種からマニアックなモデルまで自慢のエフェクターを持ち寄って皆でお試ししましょう!

◯日時
5/7(日)17:00-22:00
GWの最終日です。

◯場所
西麻布bullet’s
(港区西麻布1-7-11-B1F)
http://bul-lets.com/new/

◯エフェクターのラインナップ

マシンライブ・ワークショップのレギュラー陣を初め、
都内近郊で活躍する方々から色々なエフェクターを持ち寄って頂きます。

・現在予定しているエフェクター

ディレイ:Strymon El Capitan/DIG、BOSS RE-20、DD-500、MXR ECHOPLEX、VOCU VTE–1600



リバーブ:KORG GR-1、Strymon BlueSky



コンプレッサー/サチュレーター:Strymon DECO、FMR AUDIO RLNA7239


マルチ:EHX ToneTatoo


◯音源

レギュラー陣の所有機材から「分かり易い音」の機種を選んで用意します。

・ドラムマシン
Analog RYTM、MACHINEDRUM、TR-8
・アナログシンセ
x0xb0x、MOCHIKA、MINIBRUTE
・デジタル/VAシンセ
NordLead3、OP-1

◯持ち込み

「自分の機材に相性のいいエフェクターを探したい!」
「お前らより俺の方がイカすペダル持ってるぜ!」
という方はどうぞ持ち込み下さい。

だけどコンセプト上「弦楽器より電子楽器を優先」します。
ギターやベースの人達は楽器屋で当たり前に試奏できるしね。

持ち込みの際は電源やケーブル各種など
音を出すまでに必要なアクセサリを容易して頂きたいのですが、
誰が誰の物だか分からなくなってしまう恐れがあるので、
印や名札をつけたりして所有物の確認をし易いようにして下さい。

◯お問い合わせ

気になる事やご要望があればお気軽にメッセージ下さいませ。

Facebookページ
https://www.facebook.com/bullets.workshop/
Twitterアカウント
https://twitter.com/rudeloops


x0xb0x制作記【3】組立編

さぁいよいよ組立を始めますが、gizm0x版x0xb0xは
抵抗やコンデンサなどに高グレード品を使っているので部品仕様が微妙に違い、
本家マニュアルだけをアテにすると少々混乱する事があります。

また既に生産中止となっているレアな部品もいくつかあり
今後は互換品に替わる事も多くなるでしょう。
有名どころではRolandのビンテージマシンにとって重要なVCAチップ「BBA662A」、
他にもトランジスタ「2SC1583」の入手が困難となり、
フルキット販売を停止せざるを得ない状況になった海外ショップもあるようです。
今後はどちらも互換品になり、厳密な意味での音質は変わるようです。



gizm0xキットには独自の部品表(兼チェックシート)がありますので、
それと照らし合わせながら作業を進めていきます。

要注意ポイントは

・抵抗は金属皮膜とカーボン抵抗を両方使う
・トランジスタは本家マニュアルでは同じ型番指定であっても
 場所によって低 hfe ランク品と高 hfe ランク品とを使い分ける箇所がある。
・ポット(ボリューム)は取り付け前に長さを揃えておく

これらをキッチリ確認する必要があります。



組立順序はLadyada版の通りで概ね大丈夫ですが、
部品実装の基本だと「背の低い部品から取り付ける」のが原則ですが、
今回は部品の数が膨大なので、
間違いを防ぐ為にLadyada版の各ページの部品表に則って付けていきます。

PowerSupply
VCO
VCF
Envelope
VCA
Headphone
I/O Boad
Seqencer
Finishing

ダイオード→抵抗→コンデンサ→トランジスタ→IC→ポッド/コネクタ類



後、冬場の静電気には注意しましょう。
セーターやフリースなどを避け、必要に応じて金属部分を触り放電した方が良いですね。
CMOSロジック IC の足にはむやみに触らない方が良いです。

トランジスタとICの数もかなりあるので、
脚を曲げる際は細心の注意が必要です。




こんな脚曲げ専用の治具を用意すると作業が捗ります。

◯組立時点での改造

一度はマニュアル通りに組み立てた方が理解し易いんですが、
仕様の決まっている地味な改造は先に行なってしまいます。

・タクトスイッチ



キット付属のスイッチは耐久性が低く押し心地も微妙なので、
x0x系パーツショップRv0から購入したスイッチキャップと、
https://rv0.be/
アルプス製タクトスイッチに交換します。
http://www.alps.com/prod/info/J/HTML/Tact/SnapIn/SKQE/SKQEACA010.html

Rv0のキャップは全部ライトグレー。
ノーマルのように赤白黒と色分けしてくれていれば良かったんですが、
ここは仕方ないですね。

・コネクタ増設

通常のキット内容では双方の基板のどちらかにコネクタ、もう一方は基板に直付けの仕様です。
これを整備性向上の為に両方コネクタ仕様にしてみました。

・LED



ノーマルx0xb0xキットでは赤一色、
gizm0xキットでは視認性向上の為にカラフルな配色になっています。
個人的に寒色系の色が好みじゃないんで、白、黄、赤の3色構成にしました。

gizm0xキットで採用のLEDはCree社製C503Bというシリーズ。
マルツで扱っています。
http://www.marutsu.co.jp/pc/i/232286/

付けてみたはいいけど白が他の色より眩しいので、
ここはいずれ全部黄色に変えようかな。

・DC化
ノーマルのキットはAC/ACアダプタなんですよ。
海外じゃポピュラーですが日本じゃあまり選択肢が無い。
自作の電源ユニットやエフェクター用の高級電源を試したいので、
DC9Vセンターマイナスにします。
地味な改造のように思えますが電源に汎用品を使えるメリットはかなり大きいですよ。

DC化や電池駆動化もgizm0xショップで扱っています。
1号機の方は電池駆動だったんですが、単3×8本でかなり長持ちしますよ。

◯失敗事例

・レアな部品を無くしかけた



生産中止の為に希少価値が高い部品が色々とありまして、
有名どころのVCAチップBA662Aの他に「2SC1583」というトランジスタがあります。
作業中に袋ごと見失ってしまって「まぁ秋葉原にあるだろ」とタカを括ってたら、
全然無い。代替品と言われる部品も皆無。
結局部屋じゅう大掃除をして見つけられたから良かったものの、
ホントに無くしてたら大変です。

・gizm0x部品表の存在に気付かなかった!
作業の半ばまで部品表がある事に気が付かず、
微妙に仕様が違うLadyada版の部品表を見ながら当てずっぽで実装してました。
gizm0x版は同じトランジスタでも低hfe品と高hfe品とを
使い分ける必要があるのに気が付いたのも後の祭り。。

・基板同士を繋ぐ電線の配線ミス
メンテ性向上の為に全部コネクタにしたんですが、
コネクタの左右勝手や配線の順番で混乱。
当てずっぽで実装したら案の定音出ません。
しかも基板にプリントされているコネクタ番号も隠れてしまい、
ネットで基板の写真を探しても見つからず、
困り果てた挙句に仕方なくgizm0xセンセーに基板の写真を送ってもらいました。

で、懲りたので総コネクタ化は辞めました。

・ボリュームシャフトの切断をしてなかった。
キット在中のボリュームのうち6個を実装前に
シャフトの切断して長さを揃えなくてはいけないんですが、
面倒クセぇからと後回しにしたところ、お察しの通り苦労しました。

◯gizm0x版のキット販売について

gizm0x shopではこのスペシャルx0xのキット販売を予定しています。
完成品と同じように音質に関わる部品の仕様や定番改造までオーダーメイド可能。

しかも!

現在日本語組立てマニュアルを作っているようです。

(超欲しかったー)

今回の組立では元々所有していた1号機をバラしてお手本にしていたから良かったんですが、
それが無かったら完成に漕ぎ着けるのは難しかったでしょうね。
英語マニュアルだけで組むのは相応の経験者でないと厳しいかも。

まだ正式な発売に至っていませんが、
興味のある方は問い合わせてみてください。

◯まとめ



とりあえず中身は完成です。

今までのモジュラーやデジタルドラムマシンと比べると、
部品点数が膨大なせいでかなーりシンドかったですw

実際に作業して身に沁みたのが、
「作業時間の半分は部品の仕分けや確認に費やされる」こと。
こういった作業は慣れてないとかなり疲れますね。
自分の場合は制作ペースが1日2~3時間、1ページか2ページ分の作業でヘトヘトです。
次回は調整/改造編。
実際に音を出してチューニングやカスタムを施していきます。


マシンライブの仕込み方【芸風編】

マシンライブの芸風の6,7割は選んだ機材の組み合わせによって決定しちゃいます。
自分のプレイスタイルに明確なヴィジョンを持っているのが一番ではありますが、
実際に活動をするとそんなの机上の理想論でしかない事を思い知らされます。
新しいオモチャが手に入るとそれだけでベクトルがガラっと変わっちゃいますしね。

機材の選び方でプレイスタイルが決まってしまうのは仕方ないけれど、
逆にやりたいプレイスタイルから機材を選んでいくのはどうでしょう?

というより、
実はあんまりプレイスタイルって定まっていないんですよねーこの分野。
自由過ぎるからかえって選択に困る、という声も聞きます。
ウチのワークショップは特にフリーダムですよ!



こないだこのモジュラーシンセでバチバチバチって稲妻だしてたもん。
ほんと焦ったわw

◯ミュージシャンとして振る舞うか、DJとして振る舞うか

マシンライブを始めるにあたって大きく影響するのが
当人がそれまでに影響を受けた、或いは磨いてきた音楽活動。
その価値観は古来の生楽器文化かクラブ/DJ文化かの
どちらかに大きく影響を受けています。
どちらかの経験があれば分かり易いし、
そうでなくても自分の肌に合う価値観を選ぶのは難しくありません。

・生楽器の価値観

キーやスケールなどの基本的な音楽理論は体得する
一曲一曲と曲単位で精魂を込める
アクションでオーディエンスを引き寄せる
メロディやフレーズ重視

・DJの価値観

キーやスケールなどは完全に無視、BPMが至上
曲は演出の為の素材でしかない
場の空気を読んだ上で臨機応変に対応する
音色重視

文化として捉えるならこのマシンライブ、
DJと生楽器各々の文化がDTM技術によって融合したもの、とも言えます。
著名なオリジネイターの逸話は別として、
僕ら凡人にはそういう解釈でいいんじゃないでしょうかね。

文化が融合していると受け手にとっては面白いんですが、
担い手の立場に立つと何が正しいのか混乱しますよね。
そこで一度は融合している価値観を分けて考えてみる事をお勧めします。
芸人か職人か、アーティストかクリエイターか、
そういった意味を突き詰める経験をするとベクトルにブレが出にくいものです。

◯プレイ時間全てを1曲として捉えるか、1曲ずつプレイしていくか

一般的なライブのように自分の作った曲を何曲かプレイする、というスタイルと、
DJプレイのようにプレイ時間全てを1曲として捉える考え方とがあります。

前者は音にメリハリをつけやすく一般のリスナーにも伝わりやすいです。
後者はミニマルなトリップ感を演出し易いですね。
ライブイベント向きかクラブイベント向きか、という分け方も出来るだろうし、
器用な人なら箱やイベントごとに志向を変えられるのかもしれません。

◯即興率とバリエーションは反比例する

前記事でお話した「即興型」と「仕込み型」の機材の違い、
これはそのままプレイヤーの性質にも当てはまります。

・パターン登録やソング構築を一切しないインプロヴァイズ・スタイル

電子楽器を「純粋な楽器」として捉える考え方でもあり、
パターン作りは勿論、シンセサイズの工程でさえもライブとして見せる芸。
ただし忙しい割に手数音数の限界は低く、長時間のプレイではダレてしまう事も。

・フィルターやエフェクトのツマミ芸
・モジュラーシンセの即興パッチング
・シーケンサーのライブ打ち込み
・他プレイヤーとのセッション

Roland AIRAシリーズやKORG volcaシリーズなどが向いてます。
SQ-1やBEATSTEP、AKAI MPCの指ドラムもコッチですね。

・ガッチガチに構成を固めて望むコンストラクション・スタイル



電子楽器の「電子」に重点を置いたニュアンスでストーリーを構築する考え方。
DAWや多機能サンプラー、膨大なシンセパッチを駆使して
バラエティに富んだ設計ができる。
弱点はライブ感が弱い為にオーディエンスへのアプローチ力に欠けること。

・ジャンルを跨いだリズムやフレーズの選択
・長尺のフレーズやサンプル
・自作曲の反映
・世界観の演出が伝わりやすい

DAWやシーケンサー単体機は当然ですが、
ELEKTRONやKORGの歴代ELECTRIBEがコレ出来ます。
100%どちらかに振り切ったプレイスタイルは珍しく、
大抵の場合は各々の比率を調整しながら機材を選んでいくと思います。

とりあえず最初の主機材と副機材の2台構成を考えるなら、
どちらかを仕込み向き、もう一方を即興向きの機材にするのが良いでしょう。
その上で自分の志向を確かめながら機材を増やしていきましょう。

◯音質の方向性


ハイファイ志向かローファイ志向かによって、
その人の言う「いい音」が真逆のベクトルを向いてしまいます。
端的に言うとMOOGのような太くて荒々しい音が好きか、
NordLeadとかVAシンセのようなキラキラした綺麗な音が好きか、ですかね。
太さも綺麗さも欲しい?なら60回ローン組んでプロフェットでも買って下さい。
あらゆるシンセはメーカーや機種ごとによっての個性があり、
その個性を活かすか、或いは弱点を補うかによって加えるべきエフェクトが見えてきます。

例えばキラキラ系最右翼グルーブボックスCIRCUIT、
これにStrymonのリバーブBlueSkyなんか通したらフロア一発昇天します。
「なんかモテそうな音」がするんですよCIRCUIT。
逆にグダグダシーケンスなTanzbarの揺れるタムにテープエコー通したら三途の川が見えました。

ベクトルの違うシンセを一緒に使うのは至難の技で、
自分にとっては水と油のように聞こえてしまいます。
それでも上手く使っている人も沢山いるもんです。
そういう動画なんかを見ると関心しちゃいますね。

◯構成例


自分の場合ですとOCTATRACKを核に据えていた頃は完全にコンスト派でした。
DAWで作ったループを仕込んでおいて、現場で選択する、というやり方。
PCDJのTRAKTORにあるSTEM機能をOCTAでやろうとしていたんですよ。
正直操作が大変なだけであんま面白くない。DJと変わらないし。

で、今現在はドラムだけは仕込み、
その上のベースやリード(シンセサイズ含む)を即興で出来るよう練習してます。

そう、自分はDJ崩れなので
「楽器を演奏する」ではなく「機械を運転する」という捉え方から始まってるんですよ。
ワークショップのレギュラー陣には現役のミュージシャンが2,3人居ます。
そこから影響を受けて自分の価値観を一度ぶっ壊そうっていう考え方です。



具体的にはanalogRYTMに様々な音楽ジャンルのパターンとサンプルを仕込んでおいて、
現場ではパターン選択と抜き差しくらいしかやりません。

2台ずつあるMINIBRUTEとSQ-1は両方いっぺんに音を出す事は控えて、
片方の音を出している時にもう一方はヘッドフォンで音とパターンを作っておき、
それを交互に出す、というDJ的なやり方です。
PFLのあるミキサーが必須ですが。

エフェクトに関しては、
RYTM→StrymonDECOでローファイ化してMINIBRUTEの音に合わせる
MINIBRUTE1→EHX ToneTatoo(ディレイ/ディストーション/コーラス)
MINIBRUTE2→MXR Echoplex Delay(テープエコー)
後はミキサー内蔵のリバーブを微調整してます。
課題はやはり「パターン登録の出来ないSQ-1」と「パッチ登録の出来ないMINIBRUTE」が
暴れん坊過ぎて収集つかない事ですね。ここは数をこなして慣れるしかありません。
これで少しずつ「楽器の演奏」って奴を把握していければ良いなーと思ってます。

◯まとめ

現場で実際にぶつかった問題や、先輩方からの血の通ったアドバイスをまとめてみました。
ネットで情報や動画を集めているだけだと見えにくいポイントだと思います。

機材を持って外に出掛けましょう!

photo:Dunsr
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マシンライブの仕込み方【機材構成編】

これも一応は連載企画のつもりだった「仕込み方」シリーズ。
だいぶ間をあけてたのも理由がありまして、
ズバリ「おれが進歩してねぇから」です!

毎月開催のマシンライブ・ワークショップでは
レギュラー陣ともどもアレやコレやと試行錯誤を続けていますが、
最近ではレギュラー陣が外のイベントにライブアクトとして呼ばれる事が増えてきて、
首魁にして童貞のアタクシはチョット頑張らなくてはいけませぬ。

機材屋さんやヤフオクで出回っている電子楽器全体の流通量にたいして、
ライブやイベントの数が圧倒的に少ないのも問題。
いまだ「シーン」にすらなっていない状況ですから、
逆に言えば何でもアリのやったモン勝ち出たモン勝ちです。

さて本題。
たいていのケースではライブを行なう際は複数の機材を組み合わせる事がほとんどです。
各々が超個性的な出音の電子楽器ですから、
機材選びから音作りが、果てはパフォーマンスが始まると言っても過言じゃねぇっす。
そして「ドラムー!」「ベィス!」「サンプル!」など
各セクションの選び方も大事ですけど、組み合わせ方がこれまたムズい。
これが恐ろしいシンセ沼の実態ですよね。
そこで沼に浸かりながらも溺れずに済む考え方と、
傍観者の脚を掴んで引きずり込む手段を模索してみましょう。

◯仕込み型マシンと即興型マシン

買う前にはイマイチ掴みづらい特徴だけど製品コンセプトによって
パターンや音色の設定をガッツリしておく必要のある機材と、
機能は少ないけどリアルタイムでのプレイに適した機材とがあります。

例えばシーケンサーで言うなら、
YAMAHA QYやAKAI MPC(のMIDIシーケンサー)は仕込み型、
SQ-1やBEATSTEPは即興型に振ったコンセプトです。
volcaやAIRAは即興型、ELEKTRONは仕込み型、とかね。

これどうしても「スペックが高い方がエラい」という認識を招きがちですが要注意。
値段が高ければ高い程、仕込みの労力が大変で挫折率も倍増します。
もちろん仕込み型の方が多機能で多彩な表現が出来ますけど、
安価な即興型はパフォーマンス性が高く純粋な演奏に近いプレイが出来ます。

そしてこの「ライブ感」ってかなり重要で、
高級機材と睨めっこして終わるだけのライブと、
安い機材を壊れるかってくらい使い倒したライブと、
どっちが楽しいでしょうか。
オーディエンス目線をしっかり持って機材選びをして下さい。

電子楽器とは微妙に違いますが、
自分はDJとしてアナログ10年、PCDJ7,8年やってます。
当然PCの方が膨大なライブラリかつ正確なミックスが出来るんですけど、
制約の多いレコードでプレイする時の方がお客さん踊ってくれます。

どちらを重視するかは本人の経験やキャラクタ、やりたい音楽性にもよりますが、
概ね生楽器経験者(プレイヤータイプ)は即興型、
DTM出身(プロデューサータイプ)は仕込み型の比率が多いようです。
仕込み型と即興型を一台ずつ組み合わせるとバランスの良い表現力を持てそう。

◯核になるマシンを音と機能で決める

機材構成を練る時は映画の制作に例えると考えやすいです。
一本の映画を作るような気持でライブ構成を練ってみましょう。
まず役者ありきの作品なのか、監督ありきの作品なのかで分かれますよね。
もちろん監督が主役を務めたっていいんです。
大事なのはその中心になる機材によってプレイの志向や音楽性が決まってしまう事。
コンセプトに合わなかったり向いてない事をやろうとすると苦労します。

・主役を張る機材

端的に当人にとって音がいい、思い入れが強い機材がここにあたります。
弾ける人なら鍵盤付きのシンセや延々と触ってられる即興型ドラムマシンを始め、
モジュラーシンセやTB-303系アシッドベースなど個性の強い物です。
役者ですからデザインが良くアドリブが効く(=即興性が高い)のが重要。

・監督役の機材

プレイの構成を司る多機能型機材がここにあたります。
沢山のパターンを仕込んでおけるシーケンサー、
音色が多彩なシンセやサンプラーなど、
この役の機材が一台あると表現力がグっと上がります。

究極的にはDAWが一番手っ取り早いかも。
あるいはKORG gadgetでパターンの流れを作っておくとか。
ハードウェアでなら歴代エレクトライブ、エレクトロンも監督役に見合った機能を持っています。

ここでメロディ重視のプレイをしたい人にお勧めなのがエレクトライブEMX-1。
古今東西この手のいわゆる「グルーブボックス」の中では珍しく、
1パターンにつき8小節(ってか128ステップ)までいけます。
しかも北欧のズル賢いアレ等とは違って全部MIDI出力できるので、
ドラム+5トラックシーケンサーとして使うのは如何でしょう?
本体でノート入力すんのメンドいけどね。DAW使っちゃえばOK。
単体のシーケンサーを監督に充てるのも良いでしょう。
BEATSTEP PROはパターン管理も即興プレイも出来て有能です。
ドラムとシンセx2のトラックで64ステップに加え「各」16パターンまでいけます。
即興性を捨てていいなら(裏方に徹するなら)
YAMAHA QYなどの旧来のシーケンサーも強力です。

◯コアマシンに足りない機能を脇役で埋める

核になるマシンが決まってしまえば後は簡単だと思います。
作りたい作品とコアマシンの実力との埋め合わせをすればいいんです。
コアマシンとサブマシンの方向性が
自分の作りたい作品に見合っているかジックリ聴きこんで導入しましょう。

簡単なのは「同じメーカー、同じシリーズで揃える」。
操作の習得も容易ですしね。
KORGのvolcaやRolandのAIRA、TeenageのPOシリーズなどは、
コレクション性はもちろん互いの音を補完するコンセプトで開発されてます。

でも販促員ばりにガッチガチに同じメーカーで固めても面白みには欠けちゃいます。
(ウチのレギュラーにはDaveSmith4,5台をチャリで担いで来る販促員が居ますがw)
逆に時代もメーカーもバラバラ過ぎると操作の習得に混乱するどころか、
「買ってみたけど音の相性が悪い」なんて事があります。ええ自分です反省します。
もちろんDAWでのトラックメイク並に音をなじませる必要はありませんし、
本来はその違和感がプレイの個性、マシンライブの味を産むんですが、
あんまり差が大きいとプレイしてる本人が気持ち悪くなる。
これは当人にしか分からない主観の問題なのでどうしようもありません。

◯有能な裏方を使う

ソフトシンセとハードシンセ、PCMとアナログモノシンセなど、
一つの曲として聴くと違和感を産む組み合わせがあります。
違和感を個性として売るか、違和感そのものを無くすかは当人のセンス次第だけど、
こういう音の差を埋めるのに音質補正系のエフェクターやミキサーが有効です。

自分の場合は「綺麗な音が苦手なのでエフェクトで汚す」という考え方で、
Strymon DECOやFMR RLNA7239などを導入する事があります。
またMackieの古いミキサー1202VLZ-PROもミキサーとしては味付けが濃く気に入ってます。
特にDECO有能っす。KORG gadgetに通してハードシンセと馴染ませるなんで事も出来ます。

あとOCTATRACKは4chミキサー兼マルチエフェクターとして優秀です。
何を通してもデジタルマッチョな「OCTAの音」になります。

◯で、テメェはどうなんだよって?

各機材の音の調和をとる、
これは自分自身がしょっちゅうブチ当たってる壁なんですよ。

ドラムマシンだけでもアナログのTanzbarとデジタルのLXRを
一緒に鳴らす事は出来ないし(そのセンスが無い)、
MINIBRUTEやモジュラーシンセの個性が強すぎて
他の便利な機材(EMXとかCIRCUITとか)を殺しちゃったりと、
チグハグ過ぎて耳がおかしくなりますw

・Tanzbar+MINIBRUTE+SQ-1
音質的にはバランスのいいドがつくアナログセットです。
Tanzbarはパラアウトでミキサーに出力すると個性が更に際立つので、
ミキサーにVLZ-PROを使います。
このセットで問題なのはシーケンスやパターンの構成能力が弱いので
10分以上の長時間プレイではダレる事。

・モジュラーシンセ
MINIBRUTEの代わりにモジュラーシンセでもいいんだけどドラムが死ぬ。
強烈な音出る筈のTanzbarでさえ力不足になってアンバランスなんすよね。
モジュラーと釣り合いの取れるドラムなんか無いスかね?
やっぱドラムもモジュラーで組むの?そんなカネ持ってないよ。。。

・KORG gadget/SonicCell+MODSTEP
「音の相性」って問題に気が付いたのが、
上のセットに加えようとソフトシンセやPCMシンセを使った時。
そりゃそうですよねラーメン二郎の麺が素麺だったってくらいの違和感ですよ。
じゃぁ素麺に背脂を練り込んでみよう(?)とStrymonDECOを入れたり
色々と補正を考えましたが、荷物が増えすぎたので外でやるのは断念しましたw

・CIRCUIT/EMX-1
CIRCUITはモジュラーやMINIBRUTEとは真逆の意味で個性的。
ツルっツルのピッカピカな音が得意です。
残念ながら自分のセットにはデザインも音も雲泥の差。
雲泥の泥の方じゃないとダメな性癖なんです。
EMXは比較的チープ(褒めてる)だけど、やはりVAの音。
ここらをPAD担当にしたいな、とは思ってたけど。

今現在はTanzbarとLXRの個性を兼ねる事が出来るanalogRYTMを核に据えて、
またまたセットとコンセプトの練り直しをしようと考えてます。

こう思ってきたのもちょっとしたアクシデントがキッカケでして、
ワークショップの際にanalogRYTM+MINIBRUTE+EMX-1というセットを使ったんですよ。
そん時なぜかARとEMXの同期が取れず、EMXのシーケンサーを使う筈のMINIBRUTEも鳴らず、
仕方がないからRYTM一台で仲間とセッションをして遊んでたんですが、
「あーRYTM一台だけでもいい線イケるじゃん」と気がついちゃった。

そんな事があったから一度自分のやりたいジャンルを全部リストアップして
典型的なリズムパターンをネットで調べて片っ端からRYTMに仕込んでみました。
エレクトロ、マイアミベース、シカゴハウス、NYハウス、NU DISCOなどなど。
クラブミュージックなんだからリズムだけでも自己満足できるジャンルに絞ろう、って。

特に面白みの無い教科書通りのリズムワークだけど、
自宅で同じBPMで順番に慣らしてるだけでかなり楽しい。
となると、やっぱり自分の核はリズムなんだな、と改めて認識しましたね。

それまではビジュアルからして強烈なモジュラーシンセのベースや、
改造MINIBRUTEから出るエグいリードが自分のセットの核だと思ってましたが、
いかんせんそれらを表現できるジャストなシーケンサーに未だ出会えていません。
SQ-1とBSPは手元に残しておくけれどね。

音の抜き差しと同じで、機材の抜き差しを経てベクトルが定まっていくようです。

◯まとめ

1,やりたい音をハッキリさせる
2.そのジャンルに見合った機材を核に据える
3.他の機材は核機材の補完に過ぎない
4.機材同士の違和感を無くすか活かすか選ぶ
5.組み合わせに迷ったら同じメーカー
6.組み合わせに飽きてからハードオフ漁り
7,セッティングやパッキングも限界を覚える

構成の仕方や考え方を紹介しようと書き出したら只の機材沼反省文になりました。
あれこれカタログ眺めて機材屋で掘るのはある意味幸せではありますが、
度が過ぎると自分がどんな音を出したいのかを見失ってしまいます。
ホントは他の人のプレイを生で観るのが一番ですが、
イベント自体が圧倒的に少ないのでもどかしい所もあります。

東京で定期的に開催しているワークショップ系イベントでは、
僕らの「マシンライブ・ワークショップ@西麻布bullet’s」の他に、
早稲田は茶箱で行われている「二水」というイベントがあります。
文字通り第二水曜の夜に開催。ボクも暇みつけて遊びにいってます。

ワークショップとは名ばかり完全放任主義のウチとは違って
コチラはガチのワークショップです。ちゃんと教えてくれます。
セミナーもあります。プレゼンもあります。お餅もあります。
運営方針が真面目なのでカタギの人でも安心です。
ラリった変態とかダメ人間はウチで受け入れます。


x0xb0x制作記【2】組立準備

早速制作に取り掛かりたい所ですが、
何しろハードルが高いものですから下準備をしっかり行なっておきたいものです。
前回の構想編から「前フリ長ぇヨ!」とツッコミ頂きそうですが、
大御所ピエール先生やハーディ師匠のDJプレイでは
20分以上ベースを出さずにリズムと声ネタだけで引っ張る事もザラですので、
そんなアシッドハウスのマナーに則ってもうしばらくはジリジリと引っ張ります。

◯DTM向け電子工作のススメ

そもそもDTMやるような人は電子工作向いてます。
クリエイティブワークを楽しめる人種ってトコではぜんぜん変わりないです。

トラックを作らないDJだって、
突き詰めると音質を追求した挙句にピュアオーディオ方面に走りがち。
アッチの分野も工作スキルを駆使してミキサーやスピーカー作ってみたりと楽しそう。
レゲエに至っては巨大スピーカーシステムを自分たちで作るのがステイタスだし、
60年〜80年代の著名オリジネイターの多くが電気技師出身だったりします。

個人的な経緯をお話しますと、
ガンダムとファミコンに洗脳された幼少の頃から漠然とした憧れはあったんですが、
実際にハンダごてを持つようになったのは40歳になってから。
ハードシンセを使うようになってからケーブルが大量に必要になり、
作り方覚えれば安上がりで質のいい材料使える!って所から始まりました。

本業は建築系、店舗内装専門の大工なんですが(もう辞めっけどー)、
仕事がイヤになった時「もの作りのストレスはもの作りで解消するのが一番」と、
現実逃避の為にフラックスの焼ける匂いでラリってましたねw
秋葉原のソフマップに行くついでに電子工作系ショップに通い出し、
モジュラーシンセのキット制作、デジタルドラムマシンのキット制作と、
どんどんハマっていきました。
回路設計はまだまだ早いけどいずれミキサー作りたいです。

作る物に意味を持たせる、ストーリーを感じさせる、メッセージを込める、
そんな発想が産まれたのは32歳で通い出したインテリアデザインの学校でした。
そういう訓練を受けると世の中にあふれるプロダクトから製作者の気骨を読み取れるようになるんですよ。
するとやはり、万人向けのプロダクトより尖ったコンセプトの一品物に魅力を感じてしまう。

そんなこんなで当ブログを読んでくれている方には、
「DTMから生楽器に走るのもいいけど電子工作も世界が拡がるよ」とお勧めしたいです。

全くの未経験からx0xb0xのようなアナログシンセを作ろうってのは
蛮勇通り越して暴挙だけどw、そういう馬鹿は大好きです。
現実的にはケーブルやエフェクターのキットから腕を慣らした方がいいんですけどね。

◯マニュアルの入手

国内で流通している電子工作キットってマニュアルが不親切ですよねー。
回路図(読めない)と完成写真のっけてハイ!終わりみたいなのがほとんど。
これじゃ電子工作始めよう!なんて人は増えませんよ。
対して海外のビルドマニュアルは写真が多く凄く親切。
「最初はコレつけてねー」「次はソッチだよー」と段階ごとに写真を載せてくれてます。
Google翻訳などを使えば何とか解読が可能ですし、
少々慣れれば翻訳しなくても写真だけで組めます。

Ladyadaのサイト
(左メニューのMakeがマニュアルです)
http://www.ladyada.net/make/x0xb0x/fab/index.html
WILLYZYXのPDF組立てマニュアル
https://www.dropbox.com/s/fsagaf29asxwxyd/x0xb0x_bulid.zip?dl=0


◯必要な道具

工作経験がある方なら特別な道具を用意しなくてもいいのですが、
とりあえず紹介しておきます。あんまり安物使っちゃダメだよ。
桐箪笥職人だった祖父から「素人ほど良い道具を使え」と家訓のごとく教わっていまして、
いきなり高級品を買う必要はないけれど、ソコソコの価格帯の物を使った方が安心です。
電子工作系の道具は「とりあえず日本製買っておけば大丈夫」なようです。

・はんだごて/はんだ

温度調節が出来てコテ先の種類が豊富なHAKKOのFX-600を使っています。
これと専用のスタンドのセットで6~7000円くらいだったかな。
はんだは日本アルミットの0.65mmをメインに使っています。
かなり細いんじゃない?と先輩方には言われますが、
細い方がハンダ付けし易いです。コテ先もソコソコ細いの使ってます。




・クリップ/クランプ/はたがね

アルミ製の洗濯バサミみたいなクリップ。ハンダ付けの上手い下手って
「コテをあてる前に部品がちゃんとくっついてるかどうか」で決まると思うんですよ。
なので仮止め用の治具は色々な種類を用意した方がいいです。
熱に弱いトランジスタのハンダ付けの際に脚に挟んで熱を逃がす役割もあります。
いや、ホントはソッチが主目的か。



・ラジオペンチ/ニッパー

それぞれ100mmサイズの物があればとりあえず大丈夫。
ラジペンだけ150mmもあると力仕事に便利。
電気工事士に定評のFUJIYAや電子系にはHOZANが定番ブランドみたい。





・ピンセットとIC抜き

何本か使ったけど先の細い「つる首ピンセット」が一番いいかな。
逆作用の物もあるといいかも。
緑のトングみたいなのがIC抜き。
ICの脚って貧弱で曲がりやすいんですよね。
器用な人はマイナスドライバーをテコに使ってチャチャっと抜いちゃうんだけど、
3000円するオペアンプの脚を折った時は泣きそうになりました。

クリップやピンセットからラジオペンチ、万力に至るまで
「つまむ/はさむ」系の道具は種類が多ければ多いほど作業のストレスが緩和されます。





・ドライバー

JISマークついてりゃ何処のでもいいです。個人的にVESSELのが好き。




・デジタルテスター

導通や電圧を測ったり、抵抗値をチェックしたり大活躍します。
1000円くらいから売ってますが、安物は精度に不安があるので
国産メーカーの物を用意しましょう。


・オシロスコープ

オーディオ系の自作には必須と言われるオシロスコープですが、
高いし嵩張るし何よりもコレ自体の習得が困難w
今回は1万円で買えるポケットサイズのデジタルオシロDSO nano v3で試してみますね。



・ドリル

アルミ筐体の時は底板に穴を開ける必要があります。
手回しもイイけどやっぱり電動の方がラクかな。
エフェクターやVCO、スイッチを追加する時にも必要。
ちなみに写真のタイプは「インパクトドライバー」といって、
本来は木工のネジ締めが主用途。金属板の穴開けにはあんまり向いてません。
ジブン本業が大工なんでコッチの方が慣れてるからって理由で買ったけど、
インパクトじゃないフツーの電動ドリル(充電タイプじゃなくていいよ)を買いましょう。
ホームセンターで間違える方かなり多いです。
使用頻度はさほど高くないのでホームセンターで使い捨てのつもりで安物買っても良いかと思います。
チョットいい物を、と考えるならマキタか日立かパナソニック。
リョービ、ボッシュ、ブラックデッカーは値段の割に質が悪いです。
コスパ考えるとノーブランド品の方がマシ。




・マスキングテープ
何はともあれ大活躍します。
部品の仮止めにも使えるし(焦げるけど)、
一度開けた小袋を塞ぐのにも使えるし、
穴開けの位置決めにも便利ですよ。

ちなみにコレ用途によって粘着力の強さが何段階かあります。
比較的弱い「塗装用」を選んでおけば大丈夫。

◯コツ

一年少々のキット制作経験で覚えた大事なことは、
とにかく間違えない事。部品の番号、定数、極性を間違えない事、です。
トラックメイクと違って作る順番もガチガチに決まってます。

プロじゃないんだから集中力が途切れたら作業を辞める事。
けっこう疲れます。目からきますね!
根気とか根性みたいな精神論なんぞクソ食らって下さい。
なのでいつでも作業を再開し易いように部品の整理は徹底しましょう。

・ハンダ付け

ハンダ付けのコツはリズム感とタイミングと言われますが、
年がら年中ドンドンチキチキ言ってるボク等には大きなお世話っすよね!
それより大事なのは「仮止め」だと思います。
ケーブル作りとかで仮止めサボるとたいてい失敗するもんオレ。

あと失敗に備えてハンダ吸い取り器も用意しとくと安心です。
熱で基板を痛めてしまう事も稀にあるので、
(SQ-1を4個とBloferdおシャカにしました)
はんだ付けそのものよりも補修の仕方を練習しとくといいスよ。

・穴開け

所々で金属板に穴を開ける作業がありますが、
正確な位置に綺麗な穴を開けるのにも少々コツが要ります。

まず「センターポンチ」で開けたい穴の中心を凹ませます。
ポンチが無ければ釘でもネジでもいいんですけど。
いきなり開けたいサイズの穴を開けずに、小さなドリルから徐々に開けていきます。
10mmの穴を開けたいなら2~3mm→5~6mm→10mmって具合にね。

・静電気
電子部品の意外な大敵が静電気。
gizm0xセンセーがおっしゃるにはですね、
これでICを壊してしまう事も結構ある上に、故障の特定がしにくいので厄介だそうです。

そこで工作の際に静電気事故を予防するコツを教えてもらいました。

・乾燥しやすい冬場では特に、フリースやセーターなど静電気を起こしやすい服を着ないこと。
・作業する前に、金属に触れて身体の静電気を逃してやる事。
・ICの脚にはむやみに触らない

自分はまだ静電気で壊した事は無い(多分)んですが気を付けましょう。

◯部品の仕分け


さてさてgizm0xshopからキットが届いたのですが、
まず部品点数の多さに背筋が凍ります。600点以上あるようです。
仕分けを全て行なって貰っているので部品を間違える事は無さそうです。
しかしこれでも混乱するかと思うので、
100円ショップで適当なタッパーをたくさん用意して部品を更に分類します。



抵抗やらICやら何となく10種類にわけてみました。

(実際に使ってみるとタッパーのフタを何度も開け閉めするのがダルいので要改善)

マニュアルどおりに組む場合は以下の項目ごとにパーツリストが写真付きで載ってるんで、
その都度タッパーから引っ張りだしていけば間違いが少なくて済みます。

PowerSupply
VCO
VCF
Envelope
VCA
Headphone
I/O Boad
Seqencer
Finishing

◯まとめ

「段取り八分」なんて言葉があるように下準備さえしっかり行なっておけば
そうそう難しいものではありません。作業量が多いってだけです。

しっかし、

なんかもうコレ「何のブログだよ?」という域にまで道を踏み外してますわなww
確かレーベルとか音楽活動のブログだったような気がしますが既に忘れました。


祝アシッドハウス30周年!x0xb0x製作記【1】

本家Rolandを始めTB-303クローンは
今では色んなフォーマットでリリースされていますが、
アシッド感の最も強いアナログ回路を使ったモデルは、
日本でも代理店経由で購入できるACIDLAB BASSLINE
見た目もクローンだったけど大人の事情でデザイン変更をしちゃったCyclone Analogic TT-303
攻守最強、究極のアシッドマシンことAvalon Bassline
そしてこの連載で挙げるx0xb0xです。

◯x0xb0xとは



http://ladyada.net/make/x0xb0x/index.html
「設計仕様を公開するからお前ら勝手に作れや」というオープンソースプロジェクトで、
世界中で様々なショップからキットや完成品が販売されています。
他機種と比べた際のx0xb0xのアドバンテージは
元々キットとして販売されているので改造が容易な事ですね。
筐体もプラスチック製のスタンダートと高級感のあるアルミ筐体と選べます。

ちなみにx0xb0x産みの親であるLady ada、
電子工学界ではブッ飛んだ経歴の持ち主なようですね。
http://www.lifehacker.jp/2012/09/120919limorfried.html

日本で唯一のx0xb0xビルダーであるgizm0x shopでも、
スタンダードモデルから改造モデルまで制作販売しています。
http://gizm0x.handmade.jp/
更にはTB-303、TT-303の改造や他所で作ったx0xb0xの修理なども受け付けてくれるようで、
まさに日本のアシッドシンセ・マイスター。

もちろん自分の所有するモデルもgizm0xメイド。
アルミ筐体、電池駆動、TB-303と同じVCAチップ、2VCO化改造など、
かなーり手を加えられています。

◯個人的な思い入れ

自分にとってはハードシンセの最初の一台がx0xb0xでした。
DTMを初めて間もない頃に「アシッドハウス作ろう!」と
某ソフトシンセ版アシッドベースシンセを買ったんですよ。
TB-303とは似ても似つかない音に愕然としましてですね、
アシッドはハードに限る!と思い込みが暴走しましてですねー、
そういうタイミングでgizm0x製x0xb0xが売りに出ていたんでドキドキしながら買ってみました。

そこからドラムマシン、モジュラーシンセ、キット制作にハマり今に至る訳ですから、
この機材によって自分の道が開かれたと言っても大げさじゃないんですよ。
(その前に曲作れよってツッコミは言わないでね)

もちろんソフトシンセABL3やデジタルのTB-3/03でも良質なトラックを作る事は可能です。
自分自身実際にDJとして多用している曲はABL3で作られた物が多いようですし、
完成された曲ではアナログもデジタルもソフトも区別がつきません。

じゃあ何故アナログのハードにこだわるのかと言いますと、
ライブ用途である事と完成に至るまでのプロセスに拘りたいから
フィジカルな操作感は必要不可欠だって事です。
(プロセスにハマってっから曲が出来ねぇんだろってのは言わないでね)

数ある303クローンの中でも「手作り」なのはx0xb0xだけ。
またアシッド文化の根底にあるパンクス精神もx0xb0xが一番顕著ではないでしょうか。
設計仕様もOSもオープンソースですし、
その気になれば自分の手で最高のアシッドベースマシンを作れます。

◯実際の音ってどうなの?

アシッドベースシンセの価値観は、
モノシンセらしい音の太さ、カットオフの開き方、レゾナンスの尖り具合、
スライド/アクセントの暴れ具合など細かい要素で決定されます。
(テクノの人はフィルター、ハウスの人はスライドにこだわる傾向があります)

TT-303が出るまでは「最もTB-303に近い」と言われていた程で、
数あるアシッドベースシンセの中でもトップクラスの「らしい音」が出ます。
もっとも、TTは見た目からしてソックリなんでプラシーボ効果絶大ですけどね。
当ワークショップで両方聴き比べた時は「違うっちゃ違うけど甲乙付け難い」って結論に至りました。

個別の経年劣化が音に影響しているTB-303もそうですが、
x0xb0xも作る人によって全然音が違います。
自分の所有する1号機はコンデンサや抵抗など厳選された部品を使っているようで、
ノーマル(?)のx0xb0xよりも曇りの無いスッキリした音になっています。

◯自分で作ってみよう!

まだまだ初心者の域を抜けていない自分の電子工作スキル。
次のステップはやはり「アナログモノシンセのキット制作」という事で、
思い入れも馴染みもあるx0xb0xを作ってみる事にしました。
更には頼もしい事に、この記事を書くにあたって
gizm0x shopが監修にあたってくれる事になりました。
基本的な組み立て方はLadyada.netにも公開されていますが、
各々の部品がどういう役割を果たす物なのか把握できていないので、
このあたりを根掘り葉掘り伺いながら書いていこうと思います。

◯プランを立てよう

x0xb0xはある意味セミオーダーのシンセですから、
改造前提で部品を購入するのが良いかと思います。
一度完成させた後で部品を交換するよりもリスクも少なくて済みます。
本家Ladyadaのサイトにも簡単な改造の説明があるので参考にしてみて下さい。
http://ladyada.net/make/x0xb0x/mods.html

さてさて「ぼくのかんがえた最強のアシッドベース」についてです。
アシッド「テクノ」には必須のディストーションとレゾナンスブースト、
1号機でやってもらった「ダブルVCO改造」は音が好みではないんで今回はパス。
恐らくはこの記事を読んでくれているテクノ畑出身の皆さんとは
求めるアシッド感が微妙に違うようなのでご了承下さいまし。
なんせアタクシ「ハードフロア」も「電気グルーヴ」もリスナーとして通った経験が無いものでして。

・コンセプト
アシッドハウスの価値観に則ってアナログモノシンセの粗さを強調。
音質に関わる基礎部分には高品質な物を利用した上で、
オペアンプやエフェクトで意図的にLoFi化。
電源やスイッチ、OSに関しては汎用性と安定度を重視し、
メンテナンス性の高いモデファイを行なう。

1.電源のDC化
標準のx0xb0xの電源はAC9Vを使用します。
コレ使えるACアダプタが「AC/AC」の物でないとダメなので結構不便です。
エフェクター用に市販されている「AC/DCアダプタ」や、
自作したパワーサプライで使えるようにする為に電源をDC化します。
ちなみにgizm0x shopではDC化に加えて単3×8本の電池駆動モデファイが出来ます。
今回は内部のスペースを確保したいので電池駆動はパス。

2.エフェクト
x0xb0xには専用の内蔵用ディレイやディストーションなどがキット販売されてますが、
電源をDC化する事によって市販のエフェクターを流用する事が可能(だと思うw)。
今回の制作では「リバーブ」と「オーバードライブ」を何とかして入れたいんですよ。
内部スペースにどこまで内蔵できるかがカギですね。
あとどうもgizm0x先生曰くエフェクター内蔵するとノイズが乗り易いようなのですが、
このあたりはブッツケ本番でやってみます。

3,VCAとオペアンプ
VCAチップはTB-303に使われていたけど現在製造していないBA662(今じゃ1万円します)と、
x0xb0xの標準仕様であるBA6110と聴き比べてみたりしましょう。
オペアンプは標準のAN6562からMUSESやOPAなどを試した事はあります。
MUSESもOPAも品の良い音になってしまい興ざめ。アシッドはそれじゃダメなんスよねw
最終的には80年代のレアチップJRC4552や2904が粗さと強さを両立した一番「らしい」音になりました。

4.コンデンサや抵抗
音質を左右する重要な部品であるコンデンサや抵抗は、gizm0x shop製と同じハイグレード品。
各部品の定数や必要な数量をイチから調べて買い付けるのは大変な労力なんですが、
ここはズルしてgizm0x氏に見繕って貰いましたー。

5.タクトスイッチ
x0xb0xの弱点であるタクトスイッチ。海外の安物を使っている為に壊れやすく押し心地も悪いです。
国産のスイッチに変えたくてもスイッチキャップの寸法が違い取り付ける事が出来ません。
しかし対策部品がありまして、
Rv0というショップで強化スイッチと専用スイッチキャップが販売されています。
https://rv0.be/

1号機に換装したらソフトな押し心地で上々の成果でした。
ここで売られているタクトスイッチは恐らくアルプス電気の物。
http://www.alps.com/prod/info/J/HTML/Tact/SnapIn/SKQE/SKQEACA010.html

値段はRv0で買っても国内で買っても大して変わらないです。

6,OS
OSというより厳密にはファームウェアですが、
x0xb0xはオープンソースなのでファームウェアを選ぶ事が出来ます。
が、ここは一番安定度が高くgizm0x shop推奨のsokkosにします。

7.激レア黒アルミ筐体



生産完了品なのか公式には販売していない黒のアルミ筐体。
gizm0x shopでは本来完成品にしか使わない予定だそうですが、
無理言って単品で譲って貰いました。

問題はどんな音が出るか、思った通りの音が出せるか、ですよね。
「アシッド的価値観」と一般的なオーディオ部品の価値観にズレがありまして、
あんまり高品質で綺麗な音になっても興ざめしちゃうんですよねw、
でも曇った音じゃ他の楽器に負けちゃうしで、いい塩梅の音を作れるかが難しいところ。

そこで考えた仮説が、
コンデンサや抵抗などの基礎的な部品は高品質な物を使った上で、
音の味付けに関わる部品でローファイ化してみたら?って。
例えばオールドスクールのヒップホップやチップチューンを
ハイレゾで聴いて悦に浸る、みたいな歪んだハイクオリティですがw
このあたりは連載の最後の方でチューニング編と銘打って研究してみますかね。

ちなみにgizm0x shopでは以下の改造を受け付けてくれるようです。
・アルミ筐体換装・2VCO化・電池駆動化・x0x-heat追加・ディストーション
・ディレイ・BA662換装・ベースブースト・レゾナンスブースト
・VCFオーバードライブ・VCO/VCFモジュレーション・エンベローブMOD3倍
他所で買ったx0xb0xやTT-303、TB-303の改造や修理も相談に乗ってくれるようですよ。

◯まとめ

技術的監修をgizm0x shopにお願いする事で、ちょっと真面目に取り組んでみます。
ホントに作ろうって人も作る気は無いけど欲しい人も、
既に持っている人も、より深い理解を促すきっかけになれば幸いです。


アシッドベースの選び方

好き者の皆さんなら知っての通り今年はアシッドハウス30周年。
そのアシッドを奏でるベースシンセも元祖TB-303に始まり
派生モデルやらクローンモデルやらが30年経った今でも新製品が続々登場しています。
そうは言ってもナニ買うのが一番なのか結構迷ってしまうんではないでしょうかね。
そこで今回はアシッドベースを作るシンセサイザーを
ソフト/ハード問わず色々と紹介していこうと思います。

◯303系シンセサイザーとは

Roland TB-303に端を発するベース・シンセサイザー。
スライド/アクセントをステップごとに設定できる1小節のステップシーケンサーを内蔵し、
ピーキーな発振をするフィルターで独特な音色を出すシンセサイザーです。
他のシンセに比べて機能は少なく単調になりがちだけど、
ミニマルなフレーズがかえって病みつきになる非常に癖の強い機材でもあります。

◯元祖TB-303


今さら説明不要、もう20万円以上の高値がついてしまっているTB-303。
他のクローンモデルとそんなに音が違うもんなの?とよく訊かれますが、
物によっては別格の音がします。この点ではTR808や909よりも明確な差があるんですよ。
しかし元々が安物シンセであり個体差が激しいものでして、
今まで4台ほど所有者に音を聴かせて貰ってますが全部別物です。
なので高いお金を払っても望み通りのサウンドが手に入るかどうかは運次第。

更にはアシッドハウスもアシッドテクノも思想的に反商業主義な側面があるもんですから、
無理して手に入れるよりvolca bassでも買った方がよほどアシッドらしい気もします。
なんで個人的には「今更数十万出して買う程のモンじゃなくね?」と思いますが、
色々と知り尽くした上での決断なら構わない、というかむしろ応援します。

◯アシッドシンセの価値観

元祖TB-303の音が絶対的基準になってしまっているのは否めないところ。
本家RolandがTB-303を超える物を既に作れないんだから仕方ないですよね。
メーカーやビルダー独自の解釈でアシッド感を求めた良機材もあります。

大事なポイントは二つ「ウニョン」「ビキビキ」です。
音程をスムーズに変化させる「スライド」機能というのがあるんですが、
303には妙な癖があって「ウニョン」とフレーズが歪みます。
普通のメロディからするととても気持ち悪い変化なんですが、アシッドには大事な要素です。
もう一つの「ビキビキ」はフィルターの発振音。
カットオフとレゾナンスのの組み合わせで尖った演出が出来るって所もアシッドの条件です。

なのでシーケンサーの無いモデル(MS404とか)もありますが、ここでは除外します。

◯ハードかソフトか



トラック制作に重点を置くかライブプレイに重きを置くかで分かれます。
もちろん安いのはソフトの方ですが、いわゆる「ラリれるベース」を作るには相応の技術が必要。
アシッドだってのにクソ真面目にじっくり作り込む必要があります。
誰が触ってもそれなりにトベるのはハードの方。
ツマミをグリグリいじってアハハ~んと遊ぶにはもってこいですが、
大抵の人はそこで飽きてしまいますw

◯デジタルかアナログか

アナログの粗い音こそアシッドベースの醍醐味(キリッ)と言いたい所ですが、
自分がDJとして多用している曲はソフトやデジタルで作られた物が多いようですw
曲として完成しちゃうと聴き分けは難しいかもしんない。
でもやっぱり買う前にアナログとデジタルと聴き比べて見て下さい。

◯アシッドハウスかアシッドテクノか

このご時世に無理矢理ジャンル分けするのもどうかと思いますが、
微妙に違う時代背景と意外と差のある奏法によって、
各々の機材のどこに重点を置くかが変わってきます。

・アシッドハウス
時代的にはコチラの方が先。
DJピエールによって発見され、そのフォロワーの多いシカゴで大量にリリースされました。
音数も少なくBPMも120台前半と遅めな曲が多く、独特なシーケンスを活かしている曲が多いです。
ベースを支えるリズムはソウルやディスコなどの黒人音楽、
アフリカ/ラテン音楽の影響を大きく受けています。

・アシッドテクノ
ハードフロアから始まった第2世代とも言えるのがコチラ。
日本では電気グルーヴで知った方も多いかと思います。
BPM130以上でかなりバキバキビキビキ言わしてます。
フィルターの開閉による音色変化にこだわるのはコチラの方。

現在のトラックではBPM遅めのダブテクノやロウハウスにアシッドを絡めるのが主流でしょうかね?
ダブテクノではダウナー系ドラッグをキメたような浮遊感を演出するのにアシッドが使われています。
ロウハウスの方はオールドスクール・ハウスの手法に則りながらも現代の良質なミックスダウンで
迫力のあるベースに仕上がっている曲が多いようです。

◯現在入手できるアシッドベースシンセ

「レア度」は価格や希少価値の度合い、「ラリ度」は主観的な音のヤバさです。
「プア度」はプロダクトとしての質感の低さ。低い方がイイんですw
プロダクトとしてクオリティが高くても「らしくない」っすからね。
オシレーターの種類によってアナログ、アナログモデリング、デジタルと分けています。
一番エグい音がするのはアナログですが、最近ではアナログモデリングの物もイイ線いってます。

◯アナログ

・Roland TB-303

レア度★★★★★
ラリ度★★★★★
プア度★★★★★

前述したようにプレミアついて大変です。
でもやっぱり音は別格です。使える人が買って下さい。

・Cyclone Analogic TT-303 Mk1/Mk2

https://www.cyclone-analogic.fr/en/34-bass-bot-tt-303-0701980493430.html

レア度★★★★
ラリ度★★★★★
プア度★★★★★

筐体デザインまで丸パクリのMk1。現在では「最も303に近い音」がします。
TB-03の発売と同時にRolandからクレームが入ったのかダサ可愛い缶ペンみたいな筐体になってしまいましたが、
出力端子が豊富なのでモジュラーシンセと組み合わせると凄く面白そうですね。

・x0xb0x

http://www.ladyada.net/make/x0xb0x/fab/

レア度★★★★
ラリ度★★★★★
プア度★★★★★

コッチの業界ではなく電子工学界で著名なLady Adaが設計したオープンソース・プロジェクト。
要は「設計仕様を公開するからお前ら作ってみろや」的なプロダクト。
音はTT-303に負けず劣らず。筐体設計に余裕があるので魔改造された物も多いです。

原則的にはキット販売なんで工作経験が無いと作れません。
ごく稀にヤフオクに流れてきます。
完成品の販売は日本でならgizm0x shopで。
http://gizm0x.handmade.jp/

・AcidLab Bassline 3

http://www.fukusan.com/products/acidlab/bassline3.html

レア度★★★★
ラリ度★★★★
プア度★★★

808クローンMIAMIでお馴染みドイツはAcidLabの303クローン。
あまり存在感が無い(持ってる人が少ない)のでじっくり聴いた事がないんですが、
結構イイ選択だと思うんですよ個人的には。
アナログモデルの中で唯一国内代理店があるので入手し易いって利点も大きいです。

・Avalon Bassline

http://www.abstraktinstruments.com/product/avalon/

レア度★★★★★
ラリ度★★★★
プア度★

303に近いとかそんなのどうでもよく最the強のアシッドシンセですコレ。
例えるなら「もしもELEKTRONが303クローン作ったら」こんなん出来そうです。
Youtubeに挙がっている動画ではイマイチその魅力を掴みづらいところがありますが、
スペックだけでもお腹いっぱいです。
ちょっと引っかかるポイントは「音が整い過ぎじゃね?」と疑問に感じる所。
このあたりアナログと謡いつつ雑味の少ないELEKTRONと似ていますね。
船賃込で13~15万円くらいしますが、20数万出してTB-303買うならコッチの方がいいかも。

◯デジタル(アナログモデリング)

・Roland AIRA TB-3

https://www.roland.com/jp/products/tb-3/
レア度★
ラリ度★★★
プア度★★

登場時には世のアシッドフリークを盛大にガッカリさせたものの、
「実は意外とイイ機材じゃね?」と再評価されつつあります。
中古では2万円を切るようになってきましたね。
音は303に比べて滑らかでいわゆる「普通のモノシンセ」に近いかも。
主役は張れないけど脇役としてイイ仕事してくれます。
実際のところ「303とは別物のシンセ」と捉えると小さいし軽いし打ち込み易いし、
なかなかデキる子です。電池駆動だったらよかったのにね。

・Roland Boutique TB-03

https://www.roland.com/jp/products/tb-03/
レア度★
ラリ度★★★
プア度★★★
TB-3で散々叩かれた後に出てきたのでTB-3よりは303に近い音がします。
価格や入手のし易さも考えると一番手堅い選択。
ただレゾナンスを上げた時の発振音がけっこう耳に痛い。
このあたりはアナログモデリングの限界なんでしょうかね。
しかしシーケンスなどの使い勝手は格段に向上しているようで、
ライブプレイでも色々と便利。
オーバードライブとディレイ内蔵ってのもソソるポイントです。

・Twisted Electrons ACID8 MkII

http://twisted-electrons.com/acid8/
レア度★
ラリ度★★★★
プア度★

これヤバいです。303クローンとは違うアプローチでアシッド感を出した良プロダクトかと。
デジタルはデジタルだけど8bitオシレーター特有の個性的な音がします。
原宿FiveGで販売してますが実物見るとチッコくて可愛いです。質感も極上。
チップチューンにも最適でしょ。35歳以上のオッサンはこの音で殺せます。

◯ソフトシンセ

・AudioRealism Bass Line 3

http://www.audiorealism.se/audiorealism-bass-line-3.html
「マジこれソフトシンセかよ?」
ハッキリ言ってTB-3やTB-03より「らしい音」が出ます。
ソフトでここまで出来るんだから本家には頑張って欲しいですよね。
ハード派の方にもお勧め。

・D16 Group Phoscyon 

http://d16.pl/phoscyon

最初に買ったクローンですが、こちらはソフトシンセの域を超えてません。
癖の無い音なので音創りの素材としては使い易いかもしれないです。

・BassLine – Analog Modeling Synthesizer

https://itunes.apple.com/jp/app/bassline-analog-modeling-synthesizer/id298147000?mt=8

iPhoneアプリ。XYパッドを使ったフィルター操作が楽しいです。
楽器屋さんでエフェクターの試聴する時に重宝してます。

◯ライブや曲作りでの使い方

アシッドベース自体は非常に単調なフレーズなので、単体で聞いていてもすぐに飽きてしまいます。
30年前ならともかく、今では使い古され過ぎて古典芸能みたいな扱いになってます。
それを如何にしてサイケデリックな世界観に引き込むかがパフォーマーの腕の見せ所。
他の音(特にドラム)とどう絡めるかが肝なんでしょうね。

初期のアシッドハウスの曲やDJプレイを聴くと、
アシッドを出すまでにかなり時間をかけてジラしていますね。
曲の前半はリズムだけ、ブレイク明けにやっとベース登場、なんて曲も珍しくありません。
スライド機能の「ウニョン♪」を多用したフレーズが多く、
フィルター操作も結構ゆっくりで数小節かけてツマミを回している感じがありますね。

対してテクノ系では初っ端から入って、ピークでフィルター/レゾナンスのプレイがきます。
エフェクターを挟んで音色をアレコレ変化させるのもテクのうち。
ディストーションを使うのがド定番ですから、ハードフロア以降のアシッドテクノが好きな方は
一緒にディストーションペダルも買ってしまいましょう。
かなり激しくツマミ操作してる人が多く、ハウスがアダム徳永ならテクノは加藤鷹の指使い。

◯他機材との組み合わせ

・エフェクター

アシッドベースの音作りに欠かせないのがエフェクター。
種類が豊富過ぎてここでは紹介しきれないんですが、
オーバードライブやディストーション、ディレイあたりが定番なようです。
個人的にはレゾナンスを閉じた音にリバーブをかけるのが好きかも。
デジタル系303クローンを買って出音に物足りなさを感じている方は、
オーバードライブやベース用コンプレッサーを噛ましてみましょう。

自分が色々と試した中で一番気に入ってるのがコチラの動画の組み合わせ。
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DanElectroのSpringKingという安いスプリングリバーブと、
秋葉原のエフェクターパーツ専門店「桜屋電気」で買ったオーバードライブのキット。
それを一つの筐体に収めたモノを作ってみました。
実は壊しちゃったんでもう一度作ろうかor何とか直そうかと考えてます。

・ドラムマシン
ベースのフレーズ自体は凄く単調なので、ライブプレイではドラムの抜き差しが重要です。
なのでMUTE機能が得意なモデルを選ぶのが得策かと思います。
TR-8みたいにフェーダー操作出来るのは抜群にイイですよね。

・オールドスクール派
TB-303と同時期に同じコンセプトで発売されたTR-606のチープな音がジャスト。
しかし606は同期方法がMIDIではなくRoland独自の規格なので(TB303も)、
クローンモデルのTT-606やAcidlab Drumtixが良いかと思います。

・ハウス派
TR-909か、TR-707/727がよく使われています。
タムやコンガ、ホイッスルなどアフリカン/ラテン系パーカッションの音が多用されています。
またボイスサンプルをチョップした声ネタを連発するのも馬鹿っぽくてアリ。
727の音は大好きなんで何処かでクローン出して欲しいですわ。

・テクノ派
これといって定番モデルが決まっているわけではないけど、
やはりアナログドラムマシン、特にTR-808系の音をよく聞きます。

◯まとめ

どんなジャンルのリズムに乗せるか、アシッドを主役とするか脇役とするか、
それによってどこまで予算を割り当てられるか見えてくるかと思いますが、
パンク的DIY精神に富んだ文化でもありますから、難しい事考えずに中古の安物を買って
ハードオフに転がってる安ペダルと組み合わせるのもアシッドのコンセプト的にはアリです。
今年は30周年という事でより多くの人がアシッド沼にハマってくれる事を願います。

心からw