グルーブボックスのパターンギャップ
以前からグルーブボックスやドラムマシンを使ってライブをする時に
地味だけど嫌だなぁと思ってた問題があります。
それは「パターンチェンジの際に音色がガラっと変わる時の違和感」。
前のパターンよりあとのパターンの方がインパクトが強い時は盛り上がったりもしますが、
逆の場合はテンションダダ下がりです。
例えば前のパターンよりも変わったあとのパターンのキックが弱い場合。
パターンチェンジの際に音数が減った場合。
下がりますね。ちょー下がりますよね。
特に自分もともとがロングミックス主体のハウスDJだったもので、
曲の入れ替わりはお客が気づかないように行うよう教わった事もあり、
パターン間のギャップに余計に神経質になっちゃってます。
しかしこれ自分だけでなく意外とみなさん悩んでおられるようで、
先輩がたは様々な試行錯誤をしてきました。
そうやって教わった方法、または自分が試してきた方法をまとめて紹介します。
○どんな機材でも使える方法
volcaでもELEKTRONでもTEMPESTでも全てのマシンに使える方法から紹介します。
まぁ面倒くさいんですけど基本として頭に入れておくと良いです。
・音色だけ均一にする
ライブ本番で何種類のパターンを使うかは人によりますが、
使う音色を同じものにしてパターンだけ変える方法があります。
ですが完全に同じだと20分ー30分と長い時間プレイするマシンライブでは飽きてしまいます。
そこで一部(例えば上モノだけ)は音色を変えていくとか、
キックとベースだけ音色を同じにしてそこ以外を変えていくとか、
それなりに工夫のし甲斐がありますね。
デメリットは仕込みが面倒臭い。超面倒臭い。
・パターンチェンジの際に一部の除いてミュートする
上の方法の応用ですが、ミュート機能を使って音数を減らし、
その上でパターンを変える人もいますね。
この方法だと全く違う音色でも違和感が少なくて済みますが、
お客にも「そろそろパターン変わるなw」とバレバレになっちゃいます。
サプライズ要素がありませぬ。
○一部の機材に固有のテクニック
・クリップシーケンサー
Ableton Liveから広まった方法で一部のグルボ/ドラムマシンに採用されています。
これはトラックごとにパターンを変えられるシステムで、
ドラムは変えずにベースだけ変えるとか、上モノは変えずにドラムだけ変えるとか、
少しずつパターンを変えていけるので展開の作り方も柔軟かつ自在です。
この方式を採用しているハードはroland MC-101/707やnovation CIRCUIT/TRACKSなどがあります。
・ピックアップマシン
OCTATRACK必殺機能のひとつ。BPM連動型ルーパーです。
現状のパターンが再生されているトラックを全てその場で録音(サンプリング)し、
クロスフェーダーを使って徐々にピックアップマシンにフェードしていきます。
この時に音質が変わってしまう場合があるのでピックアップマシン側のゲインを少し上げておくと良いでしょう。
完全にピックアップマシンの音に移ったら、その間にパターンを変更、
クロスフェーダーで少しずつ戻していく方法です。
当然、内部音源にも外部音源にも適用できます。
○チカラ技で押し切る
・KORG KAOSSPAD PRO
OCTATRACKと同じBPM連動型ルーパーが備わっています。
こちらの方が安価で取っ付き易いですね。
最終出力に付けておけばルーパー兼マスターエフェクトとして利用できます。
・同じ機種を2台使う
同一機種を2台用意し、ミキサーでミックスする完全なDJスタイルです。
この時ミキサーにCUE(PFL)があると尚良いです。
片方を再生中にもう片方はCUEから次に鳴らしたいパターンを探し、
それをフェードイン/フェードアウトで入れ替える形です。
必ずしも同じでなくてはいけないとは限りませんが、
パターンチェンジの違和感をなくす目的では同じ方が良いですね。
もっとも、よほど気に入ったマシンでないと2台も買う気にはなりませんがね。
自分は先日レビューしたvolca drumを2台購入し、
モジュラー内部にDJミキサーのようなCUEシステムを作りました。
いやぁもう楽ちん楽ちん。
今までの悩みが吹っ飛びましたw
volcaシリーズなら安価でコンパクトなので2台使いオススメです。
sample2であればパソコンでバックアップが出来るようなので、
2台とも共通の音色、パターンにする事ができますね。
○まとめ
地味な小ネタですがグルボ使うとみんなぶつかる壁です。
ここに書いてないようなアイデアがあったら教えて頂きたいとも思います。