マシンライブのミキサー考察2021
複数のグルボやドラムマシンを使う時にほぼ必須となるミキサー。
機材構成や運用方法などでチャンネル数や大きさなど何を選べば良いのか迷いますね。
自分は一時期ミキサー沼にハマって最大で7.8台のミキサーを所有していました。
主にMackieVLZシリーズ、YAMAHA MGシリーズ、Soundclaft EPMシリーズを好んで使っています。
さてこのブログではあくまでも「マシンライブ推し」なので、
たとえミキサーでも持ち歩く事を前提に検討します。
必要なCh数の範囲で出来るだけ軽くコンパクトなのが一番偉いのです。
制作用途の方にはクソの役にも立たない記事なのでお帰り下さい。
◯ミキサーとして使われている機材
ほとんどが市販のアナログPAミキサーを利用しています。
稀にDSPエフェクト用途でMOTUのオーディオインターフェースを使う人、
パフォーマンス重視でDJミキサーを使う人がいます。アレヒDB2が良かったな。
◯ミキサーの選び方
中古品はライブハウスなどの店舗で酷使された製品も少なくない為、原則的に新品を買ったほうが良いです。
また極端に安いブランドはおすすめ出来ません。すぐ壊れます。新品を開封してすぐにガリ出た、なんて話も。
特定の旧機種にコダワリがない限り、フツーに流通している現行機種を買いましょう。
あと聞いたことのないようなブランドもありますが辞めときましょ。手堅く行くのが吉です。
◯積極的にミキサーを使うならダブ系ライブ動画を見よう
あらゆる電子音楽の中で最も積極的にミキシングをパフォーマンスとして考えているジャンルがダブです。
世界で初めてミュージシャンではなくエンジニアが発明した音楽として、現在でもその技術が継承されています。
◯一部の古いミキサーにはサチュレーション効果がある
Lo-Fi志向を求める方ならサブミキサーとして古いミキサーを探すのもアリです。
割と入手が難しくなく値段も手頃なのがMackieの旧機種。
音がガサついて中低域にパンチがあります。狙い所は1202VLZ-PROやVLZ3シリーズ。
またBOSSのミキサーも良い味のある音がした記憶があります。
iOSなどのソフトシンセ、古めのPCMシンセなどをこれらのミキサーに通すと化けます。
その化けっぷりがあんまり楽しいもんだから毎週毎週ハードオフ巡りをする羽目になります。
そして曲は出来ません。
◯エフェクト内蔵モデルはあると便利
パラメーターはいじれないので単体エフェクターには敵いませんが、あったらあったで重宝します。
特にYAMAHAのリバーブ!さり気なくかかってくれて各トラックの馴染みが良くオススメ!
まぁリバーブの使い方って本来こうなんだけどw
◯チャンネル数と入力端子
繋げる機材の数によって変わってくるけど、プラス1Chくらいの余裕は欲しいです。
またステレオ/モノラルの区別も確認しましょう。
地味に困るのがモノシンセやアナログドラムマシンの場合。
出力がモノラルですよね。
MackieVLZのライン入力は「L(MONO)とR」とあります。
これはLだけに挿しても大丈夫なんですが、
YAMAHA MGシリーズのライン入力は単に「LとR」です。
つまり左だけに挿してると左側からしか聞こえないのです。
どうしてもそのChに挿さなくてはならん場合はYケーブルでも使いましょう。
◯ゲイン
ショボい機種だとライン入力Chにはゲインが省かれてる事がありますが、あった方が良いです。
シンセやグルボの場合機器側のマスターボリュームである程度は変えられますが、
このゲインつまみがあるとモジュラーシンセからvolcaに至るまで入力音量の調整ができます。
MackieVLZは一部のChに「MIC GAIN」とあってラインではゲイン効かないChあるので気をつけてね。
◯SEND/RETURN機能
メーカーによって表記がまちまちですが、外部エフェクターを繋いで各チャンネルからの送り量を調節出来る機能です。
基本的にはキルドライの出来る(原音をゼロに出来る)ディレイかリバーブを繋ぎます。
◯重量と電源
当然ですが重いと萎えます。どんなに重くても3kg以内におさめたいところですよね。
ここで注意したいのは「ACアダプタが意外と重たい」事。
少ないCh数のコンパクトなミキサーほどACアダプタを採用していますが、
これが妙にデカかったり重くて、総重量がワンランク上の機種と変わらない、なんて物もあります。
(Mackieの802と1202とか)
電源方式については、ACアダプタ方式とAC方式とがあります。
電源トランスを本体に内蔵しているかACアダプタ内に収めるかの違いです。
音質的にはどうだろう?AC式の方が色々な電源ケーブル試せるので良さげですね。
◯PFL
プリフェーダーリッスン。DJミキサーで言うところのCUEです。
フェーダーを下げた状態でもそのトラックの音をヘッドフォンから聴く事ができます。
これがあればDJのようにミックスをする事が出来ますね。
※主な搭載機種
各メーカーの上位機種とMackie VLZ802
◯1ノブコンプ
YAMAHA MGシリーズを中心に他メーカーでも備わって来ました。
難しい事考えずにグイっとひねってヘッドルームを稼げます。
僕らの場合、キックです。キックの音圧をガツガツに上げる事が出来ます。
キックが埋もれてお悩みのアナタ、これで一発解決です。
※主な搭載シリーズ
YAMAHA MG、Mackie ONYX、TASCAM Mdel
◯録音
ミキサーの形をしていても分類上はMTRと謳っているものもあります。
各トラック個別に録音出来るものは楽曲制作にも転用しやすく便利。
単純に最終段の音を録音出来るものも自分のライブをチェックするのに重宝します。
※主な搭載シリーズ
TASCAM Mdel、ZOOM L、Mackie ONYX、
◯所有経験のあるお勧めモデル
・Mackie 802VLZ3
ここでは現行機種のVLZ4シリーズより一つ前のVLZ3シリーズをお勧めします。
前述したサチュレーション効果という意味では更に前のモデル1202VLZ-PROが良いのですが、
実用性諸々考えると少し小ぶりな802です。
ついでに言いますが現行VLZ4シリーズは中高域がこもるので嫌いです。
VLZ3もオーディオ的には微妙な性能ですけど音楽的にはアリ!この音!むしろ好き!と許せるんです。
VLZ4は許せない。1402、1202、802と3台買って全部ダメでした。許しちゃいけない。
また廉価版のMIX8やMIX8の方が良い音します。
なのでMackie好きならPRO FXシリーズやONYXシリーズにしましょう。
ただMackie現行製品全般に言えますが、ツマミがツルツルで指が滑ります。
・YAMAHA MG06X
YAMAHAのミキサーは音質も良く、ツマミの触り心地も好感触。
あんまり人気無いけど真面目な優等生モデルですよ。
迷ったらヤマハ買いましょう。
MG10と06購入、06は今でも重宝してます。
MG10サイズ的にも程良く軽量なんですけど、
ACアダプタがゴツくて重たいのは覚悟しましょう。
,
ちなみにMGシリーズ買うなら絶対にエフェクト付きのXを買いましょう。
本当にリバーブが良いから!
・SoundClaft EPM6
サンクラEPMシリーズは質実剛健、オーソドックスな音質とデザインが人気です。
YouTubeのダブ動画見てるとこのブランドが一番多いですね。
EPM6と12を所有、両方とも自分主宰のパーティをするお店に預けています。
EPM6は重量5kgとだいぶ重たいんですけど、
縦フェーダーにこだわりたい人には最も小さく安価で買えるモデルです。
PFL、センドリ2系統あり。
◯所有経験ないけどお勧めモデル
・ZOOM L-12
ミキサーというよりはMTRとして売られていますが、
トラック数の多さに対しての軽さがピカイチです。
筐体がプラスチック製なので納得ですけど。
EQ等のツマミを各トラック共通にする事でコンパクト化を図っています。
・TASCAM Model 12
上で説明した機能ぜんぶ入りです。以上。
重量4.5kgとちょっと重たいんだけどね。
・1010MUSIC Bluebox
超小さいし操作子が全然ないけど立派なミキサーです。
ステレオ6orモノラル12Chで各トラックにパライコ(!)装備。
メチャクチャ音良くなります。つーか実質DAWですわコレ。
USB-A端子からMIDIコン繋げればフィジカルなコントロールもできるのかな?
◯まとめ
ミキサー選びは本当に一長一短、
用途に合わせて複数のミキサーを使い分けるしかありません。
楽器店や、東京圏内なら秋葉原のトモカ電気に展示してあるので実際に触って試すのが良いですよ。