裏東京ディープDJコミュニティ
「なんでそんな街にそんな店があんの?」
レーベルの活動拠点である[Cafe & Bar Extrawelt @ 神田]の話をすると
十中八九そんな反応が返ってきます。
東京でクラブ文化の残る街といえばまず渋谷〜六本木エリアの歓楽街ですし、
それを支えるDJバーなどが多いのは世田谷や杉並方面の城西地区というのが定説です。
ボクの地元でもある山手線より東側の城東地区は、
クラブ黄金時代の90年代から2000年代前半までは
クラブどころかサブカルチャーの育つ土壌としては不向きな環境でした。
少ないながらもDJバーやクラブもあるにはありましたが、
元来負けん気と地元意識の強い江戸っ子気質な連中が多い土地ですから、
城東エリアで活動するDJは渋谷以西に妙なコンプレックスを持っていたと思います。
そういう環境に生まれた神田Extrawelt。
後世の音楽評論家が城東アングラDJについて記す時があるとしたら、
(いやある訳ねぇかww)
このエリアで活動するDJ達の「コンプレックス」を「ライバル意識」にまで
昇華させた功績を評価すべきでしょう(キリッ)。
入ってしまえば7,8坪と小さなバーでしかないのですが、
ElectoroVoiceやTurboSoundのスピーカーは本来ならその2,3倍の広さで使うべき数だし、
ジャンルやイベントに合わせて変わるDJミキサーは4種類、
厨房であるべき筈のカウンター内部に何故かターンテーブルもう一台。
クラブのライティングを勉強したいから、と不釣合いにド派手な照明設備と、
YouTubeやニコ生、USTREAMを意識した映像配信設備。
挙句の果てにElektronやJomoxをはじめとしたハードシンセまで常設。
とまぁ、常連の誰もが呆れてしまう過剰設備で
オトナになれないオッサン達のハートをガッチリキャッチ!
酒棚の酒が無くなってモジュラーシンセが施工される日も遠くは無さそうです。
「こんだけ揃えたんだからテメェ等ウデ磨けよ?」
と脅さんばかりの営業方針がウケたのか開催されるイベントのクオリティもどんどん上がり、
「これでオラ達も渋谷喰えっぺ〜!」
なんてヤンキー漫画を読んだ中学二年生レベルの野心を刺激。
立地的に超不利なんじゃね?って飲食店経営のセオリーをガン無視しながら
東京クラブシーンの中で勢力を拡げています。
特筆すべき活動は2012年から2年間定期開催していた「神田駅高架下レイブ」。
オフィス街であるが故に人が全くいなくなる3連休の中日を使い駅裏のバーと提携、
サウンドシステムを持ち寄って高架下で繰り広げる「都市型レイブ」という発想は、
このExtraweltでしか出来ない唯一無二の企画でした。
現在でもレーベル運営(ココね)や他店舗との合同イベント企画など、
対外的な活動を精力的に行なっています。
名を上げたい、腕を磨きたい、新しい音に触れたい、
そんな輩の野心を汲み取る「DJ虎の穴」一度いらして見て下さい。
Cafe & Bar Extrawelt
中央区日本橋本石町4-4-15-B1F
https://www.facebook.com/CafeBarExtrawelt