ナマケモノでも飽きないDTM環境選び1

フリー素材でDAWの一般的なワークフローをカジってこれたら、
自分に向いた制作環境を選んでいきましょう。
DTMは結構カネかかる上に挫折率の高い分野なので、
音質や機能、値段よりも「モチベーションを維持しやすいか」が一番大事です。
難しいソフトやダサい機材じゃすーぐやる気なくなっちゃうかんね。
しっかりとプランを立てて下さい。

仮にいっぺんに揃えようとせず「半年から1年かけて少しずつ揃えていく」とすると、

1,DAWソフト
2,モニター用ヘッドフォン
3,オーディオインターフェイス
4,モニター用スピーカー
5.ソフト音源、エフェクター
6.キーボードやコントローラー

の順番で揃えていくのがいいんじゃないでしょうかね。

何はともあれ必要なのがDAW(デジタルオーディオワークステーション)。
「ダウ」と言う人もいれば「ディーエーダブリュー」と呼ぶ人もいます。
メーカー情報を見ても比較サイトを見ても混乱してしまうので、
選ぶ為のコツから説明します。

◯WindowsかMacか
「DAW始めるならMac買わなきゃダメ?」
と訊かれる事があります。実際に自分の周りも8割はMacですが、
どっちでも良いと思います。慣れているOSで選んで下さい。
クラブ系クリエイターにMacが圧倒的に多い理由は、
「PCDJをするにあたってMacの方が安定性が高い」という為でして、
DTMでは然程気にしなくて良いと思います。
Windowsのメリットは初心者に優しい作曲補助系のフリーソフトや
プラグインが豊富な事と、パソコン自体のコスパが高い事でしょうね。

◯パソコンのスペックと相談しよう
ノートPCでも十分動く軽いソフトもあれば、
高いスペックのデスクトップじゃないと満足に作業できないソフトもあります。
ちなみに自分が使っているのはMacBookAir2012年モデルで、
CPUはCore i5-1.8GHz、メモリ4GB、ストレージSSD256GB+SDカード128GB。
そんなに高性能ではなく使えるDAWも限られますが、
いつでもどこでも持ち歩けるのがモチベーション維持に一役買っています。

◯MIDIかオーディオか
DAWで扱うファイルは大きくわけて二種類。
「オーディオ」はwavとかmp3のごく普通のオーディオファイル。
「MIDIファイル」とはシンセを演奏する為の「楽譜情報」だと思って下さい。
どんなDAWでもMIDI/オーディオ編集共にできますが、
ソフトによっては「どっちかが得意でも一方は苦手」というものがあります。
ソフトシンセを多用したいとか、
鍵盤楽器経験があるならMIDI編集機能の強いソフトをお勧めします。
サンプリングやブレイクビーツの手法がメインだったり、
生演奏やボーカルを録音したいならオーディオ機能に注視しましょう。

◯音質の違い
DAWによって音質の違いもあります。
純粋な音の良し悪しというよりはDAWの個性なので仕方ないんですが、
DAWの音質差は「リリース出来る商業クオリティに近づけやすいか否か」
という意味合いで語られる事が多いです。

◯複数のDAWを使うという手も
一つのDAWをある程度使い込めるようになったら、
工程の前半(リズムを組む、フレーズを作る、構成を練る)と
後半(ミックスダウンとかマスタリング)とで使うDAWを分けるのもアリ。
Maschine、LogicやLiveは前半、StudioOneやProToolsは後半の作業に向いてます。

◯DAWのように見えても機能を満たしていないモノもあるよ。
NativeInstrumentsのMaschineやAKAIのMPCなどは、
DAWというより「ライブプレイも出来る万能サンプラー」という扱いです。
HIPHOP派からは絶大な支持がありますが、
一般のDAWとは見た目からして全く違うモノなので注意しましょう。

◯プラグイン規格が独特なモノもあるよ。
DAWの内部に組み込んで利用するソフト音源やエフェクトを引っ括めてプラグインといいます。
ちょうどカメラのボディと交換レンズの関係みたいなもんで結構重要です。
使える規格がDAWやOSによってまちまちなんで注意しましょう。
一番シェアが大きいのが「VST」。次いでMacの「AU」。この二つなら安心。
ProToolsとReasonは「RTAS」「AAX」「RE」といった独自規格オンリー。
VSTやAUは使えません。

◯ドングルけっこうウザいよ。
ドングルというのはUSBメモリのような形をしているソフトを使う為の「鍵」です。
ProToolsやCUBASE、海外製のプラグインで採用されています。
複数のPCで作業をする人には便利だけどノートPCでコイツを使うとなると鬱陶しい。
あと無くしちゃうと洒落にならない。

◯見た目の好みも重要
モチベーション維持にはユーザーインターフェイスが秀逸がどうか、って大切です。
AbeltonLiveのようなフラットデザインが好みの方もいれば、
Reasonのような本物のラック機材に見立てたUIにアガる人もいます。

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