ハードシンセの官能と背徳

ほとんどの音声情報がデジタライズされた今の世の中ですが、
人間ってホント身勝手なもので「やっぱアナログ感が恋しい!と、
前時代のテクノロジーが再評価されてしまいます。

知ってます?
今の若い女の子DJはレコードでプレイするコが珍しくないんですよ。
「かさ張るしカネかかるから辞めとけ。んな金あんならお洒落しなさいよ」
と忠告しても言うこと聞かないんです。婚期も遅れそうで心配です。

とはいえDJや音楽制作は効率とか理屈じゃ割り切れないプロセスに
作品の魅力の素が隠されているものでして、
身体で覚える、身体で演じるアナログライクな操作感は決して無くならないでしょう。

かくいう自分もDJに関しては完全デジタル派になっちゃったけど、
トラックメイクではハードウェア機材を積極的に取り込んでます。
音源方式にもアナログ、FM、VA、PCMと色々ありますが、
ソフトシンセとの差別化が最も大きいのがアナログシンセ。

ハード機材、特にアナログシンセの魅力は何と言っても強烈で粗暴な音。
綺麗で整い過ぎたソフトシンセでは再現出来ない音質と操作感があります。
そして各機種固有の「シーケンスの訛り」が曲の個性に直結。
ガジェット馬鹿ならずとも、制作やライブにハード機材を取り込んでみては如何でしょう?

x0xb0x (gizm0x build)
  

http://gizm0x.handmade.jp/
最初に買ったのがコレ。ベースシンセTB-303のクローンモデルキット。
アシッドハウスを作りたいけどソフトシンセじゃどうも満足いかなくて、
アレコレ悩んだ挙句に辿り着いたのがx0xb0xでした。
本来はハンダ付けから自分でやるキット販売なんですが、
自分の所有するモデルは日本人ビルダー[gizm0x]氏によるハンドメイド品。
TB-303と全く同じVCOを使い、電池駆動も出来るのが他のx0xb0xと違う所。
個人ビルダーとはいえアフターケアも丁寧で安心して使い倒せます。

Elektron Analog Rytm

http://www.elektron.co.jp/products/analog-rytm
ハード機材を導入するにあたって最初の一台目にお勧めなのがリズムマシン。
操作もシンプルだし効果も絶大。楽器できなくても何とか演奏できますしね。
現行機種の中でも最新モデルにあたるAnalogRytmは多機能な所が重宝してます。
一つのトリガーでドラムシンセとサンプル音源を重ねられるのが超ベンリ!
Elektronのシーケンサーは横並びになった16ステップのキーを操作する
TR-808や909方式の発展版。各ステップのシンセサイズを個別に変える事も出来ます。
簡単な音階も付けられるのでベースラインくらいなら直感で作れます。

Elektron OctaTrack

http://www.elektron.co.jp/products/octatrack
「ハード版AbletonLive」といっても過言ではないサンプラー/シーケンサー。
CFカードに大量のサンプルを入れる事ができて、
なおかつ8トラックMIDIシーケンサーまでついて、
外部音源をまとめるミキサー機能もあり、もちエフェクター内蔵。
って訳で操作が超絶難解。
半年経った今も機能の1割も使えてないんですが、
ライブプレイの核になる(予定の)機材ですね。

Studio Electronics SE-1

http://www.fukusan.com/products/se/omega_se/se-1.html
リンク先は現行モデルですが自分がヤフオクで落としたのは初代モデル。
「ツマミがいっぱいあってMOOGっぽい音が出そうで2万円」という理由で落札。
OCTATRACKに繋いで使ってますがナカナカ思い通りの音が出せずに苦労してます。

でもカッコいいよね!ツマミ!

novation BASS STATION 2

http://www.h-resolution.com/Novation/BassStation2.html
中古品を3万円で購入(新品でも4万円で買える模様)。
ローランドのビンテージシンセ「SH-101のようなモノ」が欲しくて
AIRA SYSTEM 1やArtruia MiniBluteと迷ったんですが、
MiniBluteは意図した音を作るのが初心者には難しいと聞いていたのと、
やっぱり安物でも本物のアナログシンセがいいよね!って事でコッチにしました。
これすっごく分かりやすくていいです。プリセットもあるし。
MOOG SubPhattyには敵わないけど、立派なアナログシンセの音でます。
フィルターのツマミいじって「ビンヨヨヨォ〜ン」と一晩遊んでられます!

STRYMON El Capisran & Blue Sky

http://allaccess.co.jp/strymon/
ギター用のエフェクターですがSTRYMON製品はライン入力もOKでS/N比も極上。
下手にラック型の中古品を買うより安全です。
DUB好きな自分が選んだのはテープエコーとリバーブ。
シンセ内蔵やソフトウェアのエフェクターとは存在感が圧倒的に違いますね。

Mackie 1402VLZ4

http://www.mackie.com/jp/products/vlz4-series-compact-mixers/
各々の音をまとめるPAミキサーにも色んな評価や判断基準があるようですが、
「なんか黒くて格好いいから」という理由で決めました。
先代VLZ3シリーズほどではないにせよ「通すだけで音が太くなる」効果は抜群。

そんなこんなを使って遊んでいますが、
なんせボク楽器できないんで習得は困難を極めています!
ツマミはねー大好きなんだけどねー。
乳首いじるよりシンセのツマミいじる方が気持ちいいよ!

そしてそんな変態道の行き着く先がコチラ、モジュラーシンセではないでしょうか。
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共通規格に則ったシンセサイザーの各部品オシレーターやらフィルターやらを
組み合わせて完全オリジナルの音を作る、究極の怪電波発生ユニット。

触っててあんまり面白いもんだから楽器屋さんで見積もりしてもらったところ、
最低限のセットで13万、平均で20万、あと上見たらキリないよ、と言われました。

まぁまぁそれでも近年欧米を中心に盛り上がっているようで、
いま主流の規格「ユーロラック」はコンパクトに収められる事もあってか
日本でも少しずつ普及していくと言われています。
構造さえ分かってしまえばビンテージシンセ買うよりお得だもんね。

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