Maschine Plusでマシンライブ#1
先日購入したMaschine plus、基本的には「ビートメイク(ヒップホップ的なアレ)」を想定したプロダクトなので、
狭義でのマシンライブには結構向いてません。
制作用途です。ライブ向きではありません。このあたり普通のグルボの方が余程ライブパフォーマンスに使い易いです。
NIは「これでライブも出来るんだぜチェラッチョ!」とヌカしてますが向いてません。
コイツらマシンライブの何たるかを分かってません。「ライブ?指ドラムやってろバーカ!」と言っております。
しかししっかしスペックは凄く魅力的なんですよね。
スタンドアロンでありながら、
・ループ/ワンショットサンプルを自由に扱える
・ドラムシンセ/ベースシンセ/ポリシンセ内蔵
・MassiveやFM8、MonarkなどNI定番シンセも内蔵
・EQやらコンプやらマキシマイザーまで音質補正用エフェクト多数
・外部音源をMIDIシーケンスしてMaschineに入力、エフェクト適用もできるよ
こんなんどこのグルボにも出来ない芸当です。
MPC LIVEがライバル機種となりますがアレはトラウマ機材です。
で、この複雑怪奇な機材を何とかマシンライブ仕様に出来ないかと模索していく連載記事です。
もちろんスペカンさんみたいに指ドラム出来ません。
初回は「基本を抑えてマシンライブ仕様を考える」です。
マシンライブの定義とは!なんて小難しい事言いたくないので「シンセやグルボで四つ打ちをDJ的なプレイする」とします。
四つ打ちDJの醍醐味と言えばアレ、抜き挿しです。抜き挿しを自在にできれば結構サマになっちゃいます。
ミュートボタンでも良いんですがやはりフェーダーが欲しいですね。
現在フェーダー式のMIDIコントローラーは色々売ってますので、好みに見合った物を選びましょう。
◯基本的な仕込みはパソコン使った方が早いわ
購入1週間ほど本体(スタンドアロンモード)だけで何とかならんか、と模索してましたが時間の無駄でした。
しかもPlusの日本語マニュアルは無いので、英語版をGoogle翻訳で日本語化するしかありません。
やはり元がソフトウェアなのでスタンドアロンで細かい作業をするのが苦手です。
なので仕込みはパソコン使ってライブ本番だけスタンドアロンモードで使う事にします。
音源を適用する時も、ソフトウェアでならドラッグ&ドロップでヒョイヒョイ出来ますが、
スタンドアロンモードでは、まず割り当てたい場所を指定してから音源なりエフェクトなりを選ぶ必要があります。
スタンドアロンモードでの制限を把握して、それを守った上でソフトウェアモードで作る事にします。
◯トラック構造を理解する
・MASTER/GROUP/SOUND
まず一番大事なファイル分類。
ここもスタンドアロンモードではなくソフトウェアの画面で観た方が理解し易いです。
MASTERはそのプロジェクトの親です。
ボリューム、パン、スウィング設定出来ます。
サウンドは適用出来ませんが、(ほとんどの)エフェクトが使えます。
GROUPは子。
本体左にある8つのボタンでA〜Hに分かれています。
ボリューム、パン、スウィング、インプット設定出来ます。
ここもサウンドは適用出来ません。全てのエフェクトが使えます。
別のグループであれば同時発音できます。
それぞれ名称変更出来ます。
8以上のGROUPも設定出来るけど、現場での混乱を避けるため使いません。
SOUNDは孫。16パッドで扱います。
音源はここに適用します。
ボリューム、パン、スウィング、インプット、アウトプット設定出来ます。
同じGROUP内のSOUNDは同時発音できません。
それぞれ名称変更出来ますが、元のファイル名やプリセット名が適用されています。
DAWや一般的なグルボと違うのはGROUPとSOUNDの関係でしょう。
これを把握する事がMaschine理解への一歩目ですね。
・SceneとPattern
シーケンスの時間軸の単位。
Patternはそのままパターン、Sceneはソングでしょうね。
どちらも名称変更できます。
Sceneは楽曲制作時には役に立つでしょうが、ライブ仕込みの際はあまり役に立たないので割愛します。
◯ソフトウェアでプロジェクトを扱う時の注意点
スタンドアロンモードでは音源に限りがあるので、
両方に共通してインストールされている物以外はバウンスしてWAV化しましょう。
ステップ分解能の設定なんかもスタンドアロンではどこにあるのかわかりませんw
どっかにあるとは思うけど。
◯プロジェクト移行の注意点
通常ですとサンプルはプロジェクトに含まれません。
保存の際はただのSaveやSave asではなく「Save Project with Sanple」をえらびましょう。
詳しくはコチラ。
SLEEP FREAKS
「Maschine +(Plus) の使い方 プロジェクトファイルの管理と移行」
https://youtu.be/mfEBpKLzuXE?si=kzJlQ4YhtiqxWCaz
◯フェーダー式MIDIコンを繋ぐ
AからHの8グループにフェーダーを設定します。
NIの鍵盤は簡単にセッティングできるようだけど、他社製のフェーダー式のはメチャ面倒です。
これもソフトでしか設定できません。
まずソフトウェアの真ん中の段で、GROUPを選択、左側でツマミ印と下向き三角をクリック。
Audioタブを確認してLevelツマミの下にあるLearnボタンをクリック。
それで該当するフェーダーを動かします。
これをA~Hまで8回行い、セーブします。
で、そのセーブしたファイルをMaschine+のSDカードに入れて起動。
Maschine+上でMIDIコンが動けばOKです。
◯まとめ
OCTATRACK以来のTips連載となりますが、スペック的にはそれ以上の多機能マシン。
使わない機能はバッサリ割愛して知らんモンは知らん”!のスタンスでやっていきます。
そもそもMaschineなんて他に誰が買うんだ?という心配事はありますが、
ソフトウェアとしては優秀なので一番安いMicroを買ってループサンプル量産機として使うのもお勧めです。