iPadで始める低予算トラック製作

画期的なインターフェイスの登場で俄然やる気が出てきたiPad音楽アプリ。
PCやMacに比べて気楽に使えるし投資額も少なく済ませられるので、
いっその事iPadでDTM始めちゃってもいいんじゃないでしょうか。

トラック作ってみたいけどカネかかるのに躊躇してる人が多いかと思うので、
iPadを中心にした低予算トラック製作環境をシュミレートしてみます。

◯モデルケース

とにかく気楽に遊びながら作れる、でもしっかりした作品を作れるという条件で、
iPadを中心に据えながら至らない機能はPCに任せる製作スタイルを想定します。
ミックスダウンとかジックリした作業はまだまだPCの方が得意だしね。
モニター環境もヘッドフォン/イヤホンのみ、
スピーカーで聴きたきゃクラブやスタジオにiPad持ち込んじゃえばいいもんね。
コストも低く抑えて学生のバイト代で揃えられるくらいのシステムにしたいですよね。
iPadの利点を活かして仕事の合間とか電車の中とか寝る前の布団の中とか、
クラブで踊りながらフレーズ作るってのも斬新かも。

◯iPadで楽曲製作する上で欲しいアクセサリ

・iConnectivity iConnectMIDI2+(12000円くらい)
http://www.minet.jp/brand/iconnectivity/iconnectmidi2/
前回の記事でイチ押しのMIDIインターフェイス。
iPad持ってる人は大抵iPhoneも持ってるだろうから、
両方繋げてアレコレできますぜ。

・Lightning – USBカメラアダプタ(3500円)
http://store.apple.com/jp/product/MD821AM/A/lightning-usb%E3%82%AB%E3%83%A1%E3%83%A9%E3%82%A2%E3%83%80%E3%83%97%E3%82%BF
iPad向けのコントローラーやキーボードを繋げるのに何かと必要な変換ケーブル。
純正以外の安物に手を出すのは辞めましょう。

・KORG microKEYシリーズ(5〜6000円から)
http://www.korg.com/jp/products/controllers/microkey/
iPadで使えるキーボードは色々ありますが、そつなく使えて値段もお手頃って事でお勧め。
・KORG nanoシリーズ(4000円前後)
http://www.korg.com/jp/products/controllers/nanopad2/
nanoシリーズもiPadで使える模様。

・SHURE SE215(1万くらい)
http://www.shure.co.jp/ja/products/earphones/se215
コスパが超いいイヤモニといえばコレ。
1万で買えてお値段以上の音質。
ジブン中古品5000円で買って重宝してます。

◯iPadトラック製作をフォローするPCソフト

・StudioOnePrime(タダ)
http://www.mi7.co.jp/products/presonus/studioone/prime/
何はともあれDAWでしょう。コレはフリーソフト。
iPadで作ったフレーズやリズムをドンドンPCに送り、
PC上で構成を練ったりミックスダウンをしたりします。
また上記のMIDI2+があればDAWのシーケンサーで
iPadのソフトシンセを鳴らしてDAW側で録音する事も出来ます。

◯定番アプリ

DAW/統合型製作アプリ
・KORG GADGET(いまなら3600円)

DAWの機能を全て満たしてる訳ではないけれど、
ソフトシンセ群とシーケンサーを統合した神アプリです。
作ったオーディオファイルをトラックごとにPCへ送ったり、
気に入ったフレーズをMIDIファイルで送ったりと凄く役にたちます。

リズムマシン
・DM1(600円)

定番ドラムマシン。
iPadの利点を活かしたUIでパソコンやハードよりもリズムパターンの打ち込みがラク。

・Waldorf Attack(1800円)

DM1よりも激しく進化したドラムシンセアプリ。
サンプリング素材ではなくあくまでもシンセサイザーなので、
音色の作りこみが自在。24トラックのシーケンサーもついてて、
もしやPCソフトよりも凄いんじゃないか?

シンセサイザー
・KORG iM1&Module(今なら2400円と3600円)


上のGadgetの拡張音源としても使えるiPad版M1と、
ピアノ等の鍵盤楽器音源Module。
KORGはiPadアプリに凄く力を入れているので、全部買っても良いくらい。

・propellarhead Thor(1800円)

伝説と化したDAWに内蔵されているVAシンセをiPadに移植したもの。
多機能なPC版をiPadで使い易く設計した本格ソフトシンセ。
他にもCUBASISとかFL STUDIOみたいな本格的なDAWや、
マスタリングまで出来るアプリとか色々あるらしいけど、
キリが無いんで自分が持っていてよく使う物に限定しときます。
(waldorfは持ってないけどそのうち買う!)
この辺の音楽アプリの値段って、iPadアプリとしては高額な方に思えるけど、
同じような機能を持つPCソフトだと10倍します。

◯ステップアップ

iPadで色々作り込めるようになったら、
売り物として通用するクオリティに仕上げたり、
ソフトじゃ絶対に出せない音色を求めたりしたいですよね。
・StdioOne Artist / Professional(3〜4万円)
http://www.mi7.co.jp/products/presonus/studioone/compare/
上記のフリーDAWの上位版。
ミックスダウンやマスタリングに関わる機能が充実しているので、
iPadの音でも商品レベルまで仕上げる事が出来ます。

・KORG volcaシリーズ(特にvolca Keys)
http://www.korg.co.jp/Product/Dance/volca/keys.html
iPadどころかPCのソフトシンセでも出せない音と言えばアナログの音。
volca keysは1万円代半ばで買えるアナログポリシンセ。
打ち込みが面倒ならiPadのシーケンスアプリで走らせてしまえばおk。

・Foucuslite iTrackSolo(15000円くらい)
http://www.h-resolution.com/focusrite/itracksolo.php
ハード機材の音を混ぜたり歌を入れたりしたいなら、
オーディオインターフェイスが必要になってきます。
iPadでもPCでも使えるモデルで安くてシッカリ使えそうなのはコレ。
予算が許すならiConnectAUDIO4+(4万円)の方が良いけど。

◯まとめ
iPadの音をPCに取り込む事が容易になったお陰で、
要らなくなったPCソフトが十数万円分はありそうですボクの場合。
KOMPLETEもMASCHINEもほとんど使わなくなったし、
AbletonLiveでやりたい事はGadgetで済みます。
いずれはiPadだけで作った曲なんかもリリースしてみたいものです。
「トラック製作をやってみたいけどオマエみたいな廃人になるのはイヤ」
という友人が多く居るのでこんな記事にまとめてみました。

既にiPadを持っている方なら2万円の投資で始める事が出来ますし、
PC制作環境にも引けをとらないクオリティ(操作性ではコッチの方が上かも)になります。
音楽業界が激変している今の時代こそ、
「聴きたい曲が無ければ作ってしまえ!」なんて発想の出来る人が増えたら面白いんじゃないでしょうか。

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