マシンライブのはじめかた2022

前回の記事「マシンライブのはじめかた」から4.5年も経ってしまい、
そのあいだ色々な機材やプレイヤーと出会い、はたまたコロナがあったりと、
自分自身を取り巻く環境にも大小さまざまな変化があったものですから、
いいかげん情報を更新しなきゃマズいなぁ、とは思っていました。
更には島村楽器主催の動画投稿コンテスト「Digiland Beats」が盛況だったり、
新しく興味を持つ方も沢山いらっしゃるかと思います。

◯マシンライブとは

マシンライブを言葉で説明するとですね、狭義では電子音楽ライブの一種、
「ドラムマシンやグルーブボックスを使ったクラブ系ダンスミュージックのライブ」
となります。あくまでも狭義では、です。
別にハードウェアでもソフトウェアでも構わないし、生楽器が入っていても構いません。
厳密に定義してしまうとこの文化の利点である自由度が損なわれてしまうので、
ほどほどにあいまいにフワっとした表現に留めておきます。

Twitter上で「#digilandbeats」を検索すると国内の様々なプレイ動画が観られます。

またこのブログを中心に関わってくれた方々のプレイ動画チャンネルもあるでよ。
https://www.youtube.com/channel/UC58dKofAv-xNRyujAhpzybw

○マシンライブ以外の電子音楽ライブ

曖昧な定義ですが、
例えば「アナログシンセでノイズ音楽をやる人達」はマシンライブとは言いませんよね。
またアンビエントとなるとELEKTRONのグルボはよく使われますけど、これも微妙。
MPCでヒップホップ作る人達も言わんでしょうねぇ。ビートメイカー???
更にはモジュラーシンセとなると音楽ジャンルの枠が壊れます

ただし軸足をマシンライブに置きながらこれらのTipsやノウハウを取り入れたり、
それらの電子音楽分野に移行するのも簡単です。

○DTM(楽曲制作)とはどう違う?

成果物の違いから色々と差が出てきます。
楽曲制作では仕上げた曲を作品として扱う、ライブでは曲を媒介として扱う、といった所でしょうか。
一曲の長さも5分程ですがクラブやライブハウス現場でのライブとなると30分以上が基本。
純粋に音楽クオリティのみで評価される楽曲制作と違い、
どんな機材を使っているか?などビジュアル面での要素も加わります。
またDJのようにフロアの空気を読み取ってプレイを構築する適応力も求められます。

【過去記事・ライブアクトのドヤリング】
http://rudeloops.jp/wp/archives/1677

○フィールドは?

従来のライブハウスやクラブに加え、
コロナ以降には「ライブのネット配信」「動画作品としてのライブ」も増えてきています。
特にアンビエント系のプレイを屋外や凝ったロケーションで撮影した動画作品は、
従来の音楽の楽しみ方とは違う価値観を見いだせます。
こっち方面でやるには更に撮影機材、録音機材にも凝りたくなってしまうでしょうねw

◯末永く楽しむ為の条件

・ミニマルミュージックを楽しめるか

短いフレーズを延々と繰り返すミニマルミュージック。
クラブに行くと「ミニマルテクノ」がありますし、
クラシック系の現代音楽にも「ミニマル」という言葉は頻繁に出てきます。
「人間は脳に一定間隔の信号を受け続けると催眠効果が現れる」
この理論を音楽に応用したもの、とも言えますね。
淡々と延々と同じフレーズが続く音楽に心身を委ねて心地よく感じられるかどうか。です。
(割と苦手な人も多いんですよねコレ)

・音階だけでなく音色の変化を楽しめるか

四つ打ち系のクラブ音楽を楽しんできた人なら身体で覚えている通り、
シンセサイザーで作る音楽の特色として、
メロディは変わらないのに音色だけが変化する、というのがあります。
これが他の楽器と比べたシンセサイザー音楽の最も特徴的な一面。

とまぁ、条件としてはこんなところでしょうかね。
次に「必ずしも必要ではないけど、あると便利なスキル」をお話します。

・音楽理論/生楽器の経験

自分自身はドレミもわからないような全くの無知音痴なので何とも言えないのですが、
まぁ無くてもイケるけどあった方が良いよ、とは言われています。
根拠はわかりませんが何故か「ベーシスト」上がりが多いのも特徴です。
バンドでドラムと上モノを繋ぐ役割だから曲全体を捉えて演奏している、らしいのですがw

・パフォーマンス経験

DJ、バンド、芝居、お笑い、なんでも良いんですけど、
沢山の観衆の前で自分の芸を披露する経験がある人はメンタル的に強いです。
いわゆる舞台度胸ってヤツで、理屈で説明しづらいけど現場では差が開きます。

・理系型思考が得意な人

あらゆる電子楽器の中でマシンライブで多用される機材は、
割と理系的な思考が必要になってきます。
そっちの学校に通っていたりプログラマーなどIT関連で働いているような人は、
機材の習熟が普通の人よりも早いのが特徴です。

・英語

やはり突き詰めると英語圏の文化ですし、
ネット上で「読める、聞ける」が出来ると情報収集が捗ります。
特にモジュラーシンセは。
あてぃし全然わかんないけど。

◯様々な機材ジャンル

・ドラムマシン/グルーブボックス

マシンライブでの花形機材といえばこの二つ。
ちなみにグルーブボックスとは、元は特定の機種につけられたペットネームでしたが、
使い勝手が良い為にその機材ジャンルの総称となった経緯があります。
この二つの違い、現在では曖昧なんですけど、
「ドラム主体でメロディは作れない」ものをドラムマシン、
「ドラムに加えて音階を付けるのも得意」をグルーブボックスと呼ぶのが一般的です。

・モジュラーシンセ

シンセサイザーなどの各機能をモジュールごとに分けて自分の好きなように組み立てられるシステム。
歴史は古くシンセサイザーの黎明期にまで遡る事ができ、
その道4,50年クラスの大ベテランのプレイヤーも多数います。

・DAW+MIDIコン

パソコン用のソフト上で音楽を制作するシステム。
これをライブ仕様にカスタマイズして使う人も少なくありません。
最も大きな利点としてはライブと制作とでシームレスに行える事じゃないでしょうか。
少し前は「やっぱりハードウェアの音質はイイよねぇ」と言われていましたが、
現在では全く遜色のない音質を再現する事も可能です。
楽曲制作とライブを同時にやりたい方におすすめ。

・iPad

リリース当初からタッチパネルを活かした面白い電子楽器アプリが多数にありましたが、
CPUの高性能化と中古市場の安定化などでより入手が容易になった上、
PC版DAWと同じような「AUv3」プラグイン規格が制定されてのちは、
より本格的な制作が可能となりました。

 

◯電子楽器に含まれる大まかな機能

これらの機能は複数の役目が一つの機材に備わっているものもあれば、
単体で単機能のものもあります。
大抵の人はDAWから入る事もあってか各機能の区別がつかないんですよね。
自分も最初はそうでした。
可搬性を重視していろいろ兼ね備えた物を選ぶのも良いし、
こだわりたい機能には単体機を選ぶのも良いでしょう。

・音源であるシンセサイザーとサンプラーの違い

シンセサイザーは様々な方法で電気信号を音声信号に変える機器であり、
対してサンプラーは既存の音声信号を取り込んで(標本化=サンプリング)、
それを元に音源とします。

それぞれ音を作る工程に大きな差がありまして、
シンセサイザーはある程度の電子的知識が必要不可欠となり、
サンプラーは元となる音源が必要になります。

ツマミを適当にいじってもそれなりの音が出ちゃうシンセサイザー、
しっかりと素材を吟味してから音作りに望むサンプラー、
この作業工程のどちらが向いているかは当人の性格によります。
自分すか?自分はサンプラー向いてないとようやく認識しましたw

ドラムマシンにもシンセが主体の物とサンプラーが主体の物があります。
Volca beatsやdrumはドラムシンセ、sampleは文字通りサンプルベースのドラムマシンです。
ELEKTRON Digitaktはサンプル、Digitoneはシンセ。
多機能モデルの中にはシンセの音とサンプルの音を重ねて多彩な音作りが出来るモデルもありますね。

はたまたnovation CIRCUIT TRUCKSのように、
音階部分はシンセでドラム部分はサンプルとハイブリッドな構造の物もあります。

・シーケンサー

自動演奏機、です。コイツのお陰で生楽器を扱えなくても音楽ができるのです。
DAWのピアノロールもシーケンサーの一種ですし、
ドラムマシンやグルボは「音源とシーケンサーが一体になった機材」とも言えます。

主に音階、音の出るタイミング、音の長さなどをコントロールしますが、
メーカーにとってはUIデザインの腕の見せどころで、
古今東西いろんな方式のシーケンサーが生み出されています。

ドラムマシン/グルボで最も多いのは16個のトリガーキーが横に並んでいる「TR方式」。
往年の名機Roland TR-808の方式に習ったシーケンス方式で、
各メーカーがそれを基準に様々な機能を盛り込んでいます。

・エフェクター

ギターに繋ぐ小さな箱でお馴染みエフェクター。
シンセやサンプラーのように単体では音を出せないものの、
それらの音を好きなように加工する事ができます。

言い方を変えればシンセにおけるオシレーター、サンプラーにおける音源、
それら以外は全てエフェクターの仲間とも言えますね。
その機材に内蔵されているものもありますし、ミキサーに付いているものもあります。
単体エフェクターの利点と言えば、それらを遥かに凌ぐクオリティや味付けの濃さが魅力です。

 

◯代表的なメーカー

ここではグルーブボックスを中心に代表的なメーカーとその特色を紹介します。

・KORG

Volcaシリーズやelectribeシリーズ、iOSアプリに力を入れているメーカーです。
「楽器の出来ない人でも音楽が出来る電子楽器」
そういうコンセプトでもあるのでしょうかね。
操作的にも金額的にも取っつきやすく、
初心者からベテランまで広く愛されているメーカーです。

・Roland

往年の名機の音を徹底的に再現したboutiqueシリーズや、
本家グルボのMCシリーズ、ドラムマシンの雄TR直系TR-8S/6Sなどなど。
80-90年代の「あの頃のあの音」を再現したいのならMCシリーズはうってつけ。
またテクノではなくハウスをやりたい人もRoland製品は強力な味方になってくれます。

・AKAI

「サンプラーと言えばAKAI MPC」と言われるくらいサンプラーの代名詞的メーカーです。
現行MPCシリーズはDAWとの連携も容易なパッド型ワークステーションとでも言いましょうか、
それ一台で何でも出来るオールインワン型の機材として人気があります。
ちなみにヒップホップのイメージが強いけど、他ジャンルの人だってMPC愛用者多いですよ。

・ELEKTRON

ドラムマシン/グルーブボックスの最高峰とも言えるスウェーデンのメーカー。
5万円以内で買える廉価機から20万円オーバーの高級機まで、隙のないラインナップです。

・novation

MIDIコン「LaunchPad」が有名ですがれっきとしたシンセメーカーです。
近年発売されたグルボ「CIRCUIT TRUCKS」はLaunchPadで磨いた独自のUIを特徴とし、
扱いやすさが癖になるユーザーが多数います。

・Arturia

DAW用のソフトウェア・シンセから始まったフランスのメーカー。
アナログモノシンセ「MINIBRUTE」やデジタルシンセ「MicroFreak」などが人気。
単体シーケンサー「BEATSTEP PRO」はモジュラーシンセユーザーから根強い支持を得ています。

 

○機材ジャンルごとの特徴とくにデメリット

・グルーブボックス・ドラムマシン

パフォーマンス性と表現力のバランスは優れている。
比較的安価ではあるがメーカーごとに操作方法が違い学習コストがメチャ高い。
機材の習熟が手段ではなく目的になりがちで個性をだしにくい。
大抵の人はELEKTRONならELEKTRONの音しか出せません。
どんなに進歩しても元々が仕込み重視のプログラミング・マシンだから
ライブ性って意味ではモジュラーシンセに敵わない。

・モジュラーシンセ

ブーとかモーとか豚の屁みたいな音だして悦に浸っている連中が多い。
だいたいツマミだけなので学習コストは低め。基本的に即興演奏でパフォーマンス性に全振り。
近年の世界的半導体不足の煽りをモロに受けているため入手も困難。
(仮に自分の場合ですと、月4,5万使って1年半ほどかかってます)
普通のシンセのイチ機能に数万円出さなきゃならない。とにかく何から買えば良いのかわからない。
金額はともかく、システム完成まで年単位での期間が必要です。
お金がかかるというよりもとにかく時間がかかる。

・DAW/iPad

フィジカルとは程遠い操作性。原則的にライブではなく制作用途なので操作感がダルい。
画面とにらめっこになりがちなんで、あんまカッコよくない。
しかし今の時代では表現力、音質共に最高峰。出せない音はありません。
コスト的には(ライブ用途に絞れば)一番リーズナブル。

中級者クラスとなるとこれらの弱点をカバーするのに色々と試行錯誤をしている様子。

○基本的な作業内容

一般的なグルーブボックスを軸にプレイヤーがどんな事をしているのか紹介しますと、

単体又は複数の機材を使って6種類以上のドラム、2種類以上のシンセ(ベースとリード)を用意し、
(元々その機材に用意されている音色をプリセットと言います。自分で作った音色を登録するのも)
1小節〜4小節のプログラムを構築します。
この種類ごとに分かれた音色のフレーズを「トラック」と呼び、
それがまとまった物を「パターン」と呼びます。

そうして作ったパターンを時間軸ごとに並べて音楽とするのが基本的な考え方です。
しかし何百小節も作る訳ではなく、トラックの増減(抜き挿し)やその場でのエフェクト効果を加えて、
より音楽らしい展開を本番で作っていきます。

※インプロヴァイス・プレイ

上記の事前作業を「仕込み」と呼びますが、
プレイヤーのなかには本番でゼロからパターンを作っていくツワモノもいます。
またクラシックなアナログ・モノシンセやモジュラーシンセなど、
グルボ以外ではそもそもパターンやプリセットの概念が無い機材も多数あります。
当然あらかじめ仕込んだ物に比べて音楽としての完成度は低くなりますが、
ライブ性重視の即興演奏ゆえに生楽器の演奏にも近くなり人気が高いです。

機材選びの際は当人の性格や得意分野音楽分野を考慮して
「どこまで仕込むか、どこから即興でやるか」の比率を決めていきます。
この方向性を出来るだけ早く決められるかが上達のコツだと思います。

○機材の他に必要なもの

・ヘッドフォン

観賞用ではなく制作用途の「モニターヘッドフォン」をおすすめします。
誇張されてない音質で正確な音色を把握する(耳で覚える)のが大事なことですから。
そういうスピーカーはベラボウに高いんですけど、ヘッドフォンでなら1,2万円からありますよ。

・各種ケーブル

何かと必要になりし地味にお金かかります。嵩張って重たいし。

・電源タップ

別にオーディオ専用の物じゃなくていいので、しっかりした物を用意しましょう。

・かばん

意外と重要。これらの機材をまとめて持ち歩くとなると相応の頑丈さや防水性も必要になり、
カメラ用バッグやDJ用バッグが良いっす。

【過去記事・マシンライブのパッキング】
http://rudeloops.jp/wp/archives/2783


○で、幾らカネかかんの?

それなりにカネかかりますけど、カネさえあればマウント出来るジャンルではないですからね。
敢えて古い機材安い機材で素晴らしいパフォーマンスをする方も少なくありません。

初期費用で10~20万円くらいじゃないでしょうかね。
モジュラーシンセならプラス10万(ただし細かく買えるから個別の負担は小さい)。

これを一気に払うか少しずつ揃えていくかはご自由に。
でも習得に時間がかかるので少しずつ揃えていった方が安全ですよ。

○機材の揃えかた例

まずはコチラにあるような5万円クラスの「グルーブボックス」を手に入れるのが一番良いでしょう。
【過去記事・5万円クラスのグルーブボックス比較】
http://rudeloops.jp/wp/archives/3040
この時点で「あ、オレ向いてねぇな」と思ったらメルカリで売ってしまえば良いですし。
だいたい購入価格の5割〜7割くらいで売れます。

次に最もクラシックな「アナログ・モノシンセ」を入手するといいです。
グルーブボックスでは表現できない荒っぽい音、ある意味ホンモノのシンセの音がします。
一応MIDI対応が条件。※MIDIとは

必要に応じてそれらの音をまとめる「小型ミキサー(断然YAMAHA MG06Xがイチ推し)」や、
モノシンセの音を変化させる「ペダルエフェクター(最初はリバーブが吉)」などを揃えていきます。
(これらはグルボの機種によっては要らない時もあるよ)

グルボとモノシンセこの2つがあれば大抵の電子音楽ジャンルはカバーできる筈ですが、
初心者がこれだけで30分飽きずにプレイするのはチト厳しいかもしんない。
そこで足りない音はKORGのvolcaシリーズあたりでカバーしましょう。
或いはハードオフに通い詰めて古い機材を漁るのも楽しいですよ。
iPadをお持ちの方なら対応する小型オーディオインターフェイスを買えば
それだけで万能シンセになります。

ここまで半年ってとこかな。働いてる人なら無理はないプランです。

個人的好みが入ったプランですと、
CIRCUIT TRACKSをメイン機材に持ってくる、と。

これはシンセx2、ドラムx4、外部音源操作用のトラックx2、
外部音声入力が備わっていてそこにエフェクトをかけられる、ってのがミソ。
つまり上で挙げたミキサーもエフェクターも要らないんですよ。
(他の機種だとこうはいかない)

アナログモノシンセには「この一台!」ならDoepfer Dark Energyが良いです。

https://fukusan.com/products/doepfer/dark_energy3/
音色の可変幅が広い!ちとピーキーだけど太いベースからエグいノイズまでカバーします。
この分野での名門とも言えるMOOGは、Mother32は上品でおとなしい。良いシンセだけどね。
DFAMはMIDIが無いからね。SubharmoniconはMIDIあるけど変態アンビエント機。
モジュラーシンセ移行も視野に入れるならMOOGがいいけどね。

○慣れてきたら動画撮影も視野に入れよう

自分自身元は「現場至上主義」ではあったけど、
コロナや加齢を踏まえて動画を作ってネットに投稿するのも面白いなと思っています。
ハコ代や集客とか気にしなくていいし。人によってはハードル高い話あるもんよ。

【過去記事・マシンライブの動画撮影】
http://rudeloops.jp/wp/archives/3118

【過去記事・マシンライブの現場心得】
http://rudeloops.jp/wp/archives/2762


○人脈と情報交換

既に仲の良い友達が居るならそれで良いけど、人脈すごく大事です。

日本人の電子楽器ユーザーはほぼTwitterで情報交換しています。
みんなそこで近所のライブハウスを見つけたり、中古売買の情報を集めたり、
Youtubeのライブ動画を漁ったりしてますね。

もちろんスマホで撮った自分のプレイ動画をUPするのもアリ。
2分20秒だっけ?短い動画でマメにアピールするのも大きな宣伝効果があります。

○どんな人達がやってるの?

年齢層は他の音楽よりやや高めで、30代後半〜ってとこでしょうか。
マシンライブ、と言わなくとも電子音楽全般でなら60代の人もゴロゴロ居ますよ。
若い頃に何かしら他の音楽活動をやっていた経験があるのがほとんど。
数は少ないながらも女性プレイヤーも居ます特にモジュラーシンセは。

キャラクター的には理系の人、クラブの人、パンクな人、DTMの人あたり。
今の時代なら陰キャに分類される類いの人達。
みんな「イイ歳だから」仲良くやってる印象ですね。
若い女の子も居なくはないけど、
そもそもマニアックな世界だからか皆「わきまえて」ます。

オモロいのは収入に差が大きいことかな。
年収1000万オーバーのヤリ手もいるし底辺で這いつくばってるのもいます。
これだけ差があると普通は仲が悪くなるもんですが、
お金持ちの人から機材を安く譲ってもらったり、
生活が苦しくなると要らん機材を買い取ってもらったりしてるんで金持ち万歳!です。
前にも言ったけどカネがあるほどノシ上がれるって訳でもないし、
パンク的価値観が強いのもあって「ローコストでやるの偉い」という風潮もあります。

 

○住んでる所での格差はあるか?

自分自身は都内在住ですが、大都市か田舎かで活動のし易さにあまり差はありません。
せいぜいライブハウスやクラブの数が多いくらいじゃね?
東京より大阪の方がこういうアバンギャルドな音楽に寛容だ、とは聞いてるけど、
行った事ないから何とも言えないわい。

シンセを扱うお店も最近はネットショップに移行しているのが多いし、
(モジュラーシンセなんて今じゃ東京でもリアル店舗が1つしか無いんじゃね?)
ハードオフなら都心より郊外に多いでしょ。

それに都心の人は持ちづらいけど郊外在住なら当たり前に持ってるクルマ。
機材まとめて2.30kgあるのが普通なんですけど、それ抱えての電車移動は割と地獄です。
また屋外でのプレイを撮影して動画を作りたいなら、断然田舎の方が有利。
クルマもあるし撮影スポットを探しやすい利点があります。

○まとめ

女子高生アニメや美少女Vtuberにでも取り上げられない限り
決してブームにはならない日陰者の吹き溜まりですけど、
意外な深さとフトコロの広さが居心地の良い文化ですよ。
これをきっかけに新しい仲間が増えれば幸いです。

 

 

 

 

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